和田やずかのツール・ド・フランス☆フォトエッセイ 2014　第12ステージ

ツール・ド・フランス第12ステージは、ブールカンブレスからサンテティンヌまでボジョレーの山々を超えていく185.5kmで行なわれた。

陽炎たつ小麦畑のなか、マイヨ・ジョーヌのニバリを守るアスタナのカザフスタン国旗カラーが映える。

チームカーから見守るマネージャー、ヴィノクロフ氏も彼らの活躍のおかげでツールを心から楽しんでいるようだ。

中間ポイント賞手前で、キッテルをアシストするジ・チェン。

献身的かつ安定してジャイアント・シマノの先頭を引く中国人選手の姿は、2014年大会で記憶されるトピックのひとつになるだろう。

うまく逃げにのったオーストラリアのサイモン・クラーク（オリカ・グリーンエッジ）は、ほかの４人がひとりずつ振り落とされるも最後まで残って敢闘賞を獲得。

残り20km地点でヨーロッパカーのケムヌール、ゴチエに追いつかれ、ゴチエと２人の逃げになってからは前は引けないが付いていきます作戦を展開。

暑さのなか、超高速で約150kmを逃げ続けてかなり消耗していた。

ほぼ無風で30度を越える真夏日となり、選手たちはひんぱんにボトルを取っては水分補給する。

補給食入りサコッシュを配るスタッフも、確実に手渡そうと必死だ。

ツール・ド・フランス第12ステージは、ゴールスプリントでノルウェーのアレクサンドル・クリストフ（カチューシャ）が区間賞を獲得！ 初優勝に喜びが炸裂するゴールパフォーマンスを見せた。

マイヨ・ヴェールをキープするサガン（キャノンデール）は、またしても僅差で２位。好成績にも関わらず、運との微妙なズレが続いている。

1975年生まれ・千葉県出身。

97年よりツール・ド・フランスをはじめ世界の自転車レースシーンを撮影。

代表作にエウスカルテルチームに帯同した写真集「R」「ｆ」「S」がある。

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