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理性と速さを手にしたトップモデル。マドン7シリーズ

マドンのトップグレードである7と6シリーズが早くもマイナーチェンジを受けて2014モデルとなる新型へと生まれ変わった。「え、もう?」というのが正直な感想だ。 なにせマドンは昨年劇的なモデルチェンジを果たしたばかりの最新鋭機。なぜそれほど変更・改良を急ぐ必要があったのか?

 

text:安井行生 photo:吉見幸夫

剛性バランスを向上させた2014モデル

マイナーチェンジしたのはドライブサイドのチェーンステー。動力性能に大きな影響を持つ「走りの要」といえる場所である。 従来モデルのチェーンステーは適度に太いBB側から徐々に細くなっていき、スムーズにエンドにつながっていた。

 

新型のチェーンステーを見ると縦に長くなっており、BB側から3分の2ほどのところで急に細くなっている。このような複雑な形にしたということは、明確な理由があったのだ。

 

プレゼンテーションでは「軽量化のため」「リヤブレーキの制動力を向上させるため」そして「剛性バランスを向上させるため」と発表された。3つめの理由を聞いて納得がいった。2013モデルのマドン7シリーズには、どこかトゲトゲしいところがあったからである。

 

2013モデルのインプレを読み返してみると「想定脚力は非常に高く、ピントが合うのは高負荷走行時のみ。ただひたすら、絶対的な速さを求めたフレーム」とあった。トレックのエンジニアはこの欠点をつぶそうとしたのではないか。

 

安井行生の試乗インプレッション

 

予想どおり、新型の7シリーズからはそのいやな硬さが消えていた。

 

懐が広くなり、ペダリングが明らかにスムーズになり、シッティングでもダンシングでもパワーがかけやすくなったのだ。

 

ゼロスタート初期の反応性はややソフトになっただろうか。

 

反面、高速への伸びはよくなっている気がする。

 

抽象的な表現になってしまうが、フレームとライダーの一体感も増した。

 

どんなラフな操作にもバイクがいやがることなくピタッとついてきてくれる。

 

アルミリムのボントレガー・レースXライトと、フルカーボンリムのアイオロス5D3(クリンチャー)という2種類のホイールで試乗したが、フレームから受ける印象は変わらず、より軽量なチューブラーを組み合わせれば、さらに印象はよくなるはずだ。

 

右チェーンステーの設計がフレーム全体の剛性感に与える影響力の大きさに改めて驚かされる。

 

 

 

では、新型マドン7は丸くなってしまったのか。

 

間違ってはいないが、単純にそうとは言い切れない。

 

ストレスを軽減しつつ、どんな速度域から踏み込んでもスパンとスピードを上げてくれる俊敏性はまったく薄れていないからだ。

 

登坂でも相変わらずかなり速い。

 

優しくなった。熟成された。うまみが出た。

 

さまざまな言い方ができるが、マドンは草食系になってしまったわけではなく、理性と速さを同時に手にしたのである。

 

 

 

トレック・新型マドン7シリーズ

フレーム価格 48万3000円~

スラム・ライバル完成車価格  62万605円

カンパニョーロ・スーパーレコードEPS完成車  155万8410円

 

フレーム:カーボン

フォーク:カーボン

メインコンポーネント:シマノ・デュラエース9000

サドル:ボントレガー・パラダイムRL

シートポスト:ボントレガー・トレックラウンドシートキャップ

ハンドルバー:ボントレガー・レースXXXライトエアロ

ステム:ボントレガー・レースXXXライトエアロ31.8

ホイール:ボントレガー・アイオロス5D3クリンチャー

タイヤ:ボントレガー・AW3 ハードケース 700×25C

サイズ:50、52、54、56、58、60、62

カラー:プロジェクトワン(カスタムフレーム)

 

 

■チェーンステーを横から見ると、ゆるやかに上にカーブしておりエンド側で一気に細くなっている。ストレスのかからない場所を細くすることで重量をそぎ落としたのだという。

 

■BB側が縦だ円になった新型チェーンステー。これはペダリングに対しての剛性を上げるため。設計変更されたのは右側(駆動側)のみで、左チェーンステーは変わっていない。

 

問い合わせ先

トレック・ジャパン
http://www.trekbikes.co.jp