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カンパニョーロ ボーラ35登場!

シマノにはC35が、マヴィックにはCC40Cが登場したように、いまミドルハイトリムのフルカーボンホイールのニーズが高まっている。 そこにカンパニョーロが名作ボーラの名を冠したモデルを登場させた! CYCLE SPORTS.jp編集長・ナカジのレポート。

 

text&photo:中島丈博

ついにカンパニョーロにもフルカーボン・ミドルハイトリムホイールが!

いま人気のアイテム「ミドルハイトリムホイール」。具体的には35~40mmくらいのリムハイトを持つホイールだ。50mm前後のディープリムは平地などで高速巡航性に優れている反面、横風に弱く、重量もある。20mm援護のロープロファイルリムは非常に軽量ではあるが、巡航性能はディープリムに及ばない。その真のリムハイトを持つホイールなら、一番バランスがよくて誰にでも扱いやすい。ヒルクライムでもロングライドでもオールマイティに使用できるのでニーズが高まっているのだ。

 

ところが、豊富なホイールのラインナップを誇るカンパニョーロにあって、ミドルハイトリムのホイールは手薄だった。シロッコH35mmがあっただけで、ハイエンドクラスにはハイペロンのようなロープロファイルか、ディープリムのボーラのみ。そこを補うべく登場したのが「ボーラ35」だ。

 

 

ブレーキングが安定し、ムラのない制動力を発揮

名前だけ聞くとボーラのリムハイトを35mmにしただけでしょ?なんて意地悪なことを思うかもしれないが、さにあらず。しっかりとアップデートが行われている。カーボンの積層を変更し。剛性と軽さを両立。とくにポイントとなるのはブレーキ面の処理だ。「3ディアマント(3 Diamant)トリートメント」という研磨処理を施すことによって、レジンとカーボンが波打っているような状態や、レジンがブレーキ面を覆ってしまう状態など、ブレーキングを不安定にする原因をなくした。それによってドライはもちろん、ウエットでも制動力が安定し、カーボンホイール特有の制動時の''ムラ''もなくしている。

 

カンパニョーロ創業80周年記念発表会(2013年6月開催)では、プレゼンテーションのあとジロ・デ・イタリアの第17ステージのコース一部を含む約70kmほどのテストライドへ。試乗車はフォーカス・イザルコ。小高い丘をいくつもつなぐようなコースを走って感じたのは、平地巡航のしやすさと下りでのブレーキ性能だ。平地は時速40km後半くらいのスピードで走る集団でも快適。ちょっと遅れてしまって踏み直すにも、もたつきはなかった。タイトな下りコーナーでも、ラインがふくらまず扱いやすい。雨天の性能がどこまで高いのか期待してしまう。

 

 

チューブラータイプ3種をラインナップ

キャラが立ってなくてつまらないといえなくもないが、決戦用にホイールを1本しか所有できないと言われたら、必ず選択肢に入るホイールだ。ラインナップは、トップグレード「ツー」、セカンドグレード「ワン」、シクロクロスモデル「CX」が用意される。いずれもチューブラータイプのみ。

 

 

スポークパターンはおなじみG3パターン。ニップルはリムの外側に出ている。

 

 

ホイールと同時に発表された11-27Tの11速スプロケット。

 

 

ハブボディはカーボンでできているが、新しい設計となっていた。見た目にも今までのモデルとはカーボンの積層が異なっている。ちなみに重量は、ハイペロンウルトラツーのチューブラー、カンパニョーロフリー採用タイプと、ほぼ同じ1230gに抑えられている。

 

 

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