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ゲランズが優勝! ミラノ~サンレモ2012

いよいよ春のクラシックシーズンがスタート。初戦を飾るラ・プリマベッラを制したのは、グリーンエッジのゲランズだった!
Photo: RCS Sport (Gian Mattia D'Alberto)

オーストラリア人がミラノ~サンレモを2年連続で制覇

春を告げるクラシックレースである、イタリアのミラノ~サンレモ(UCIワールドツアー)をオーストラリア人が2年連続で制した。昨年はマテューハーレイ・ゴスがオーストラリア人として初優勝したが、今年は新生グリーンエッジサイクリングチームでゴスのチームメートになったサイモン・ゲランズが、2人目のオーストラリア人優勝者になったのだ。ゲランズは1月にツアー・ダウンアンダーで総合優勝したが、今度はミラノ~サンレモというビッグタイトルも獲得したわけだ。 今年のミラノ~サンレモも残り94km地点のレ・マニエ峠がレースの要になった。ティレーノ~アドリアーティコで総合優勝したビンチェンツォ・ニーバリが宣言していた通り、リクィガス・キャノンデールはレースをより過酷にしようとしてこの登坂で集団を激しく引き、世界チャンピオンのマーク・カベンディッシュ(スカイ)を含めた大勢の選手が脱落してしまった。ここで集団は2つに分裂し、70人程度に減った精鋭集団が勝利を争う結果になった。 そしてレースは終盤のポッジオで動いた。ゴールまで残り7.5kmで最初にアタックしたのはニーバリだった。ゲランズはすぐに反応して食らいつき、後からファビアン・カンチェッラーラ(レディオシャック・ニッサン)が合流。3人でポッジオを越え、サンレモのゴールを目指した。残り1kmで後続とのタイム差はたった6秒だったが、3人は捕らえられることなく逃げ切った。そして最後のゴール勝負を難なく制したのはゲランズだった。 後続では最後のカーブでマッテーオ・トレンティン(オメガファルマ・クイックステップ)が他の選手と接触して落車。これにグレッグ・バンアーベルマート(BMCレーシング)が巻き込まれ、2人ともビッグレースでの好成績を逃してしまったが、幸い大した怪我はなかった。現地のTV放送では、当初ここで落車したのはトレンティンではなく、優勝候補の筆頭だったトム・ボーネンだと報じられていたが、彼はポッジオの下りで起きた他の選手の落車で足止めされてしまい、20秒遅れの22位という成績で終わっている。

優勝したゲランズのコメント

「我々はオーストラリアでいいスタートを切った。そしてミラノ~サンレモで勝つことは、グリーンエッジチームを立ち上げてくれたゲーリー・ライアンとシェーン・バナンに感謝の気持ちを伝えるのには完璧な方法だ。疑問の余地なくファビアンは一番強かった。彼はまるでバイクみたいだったよ。彼はポッジオでニーバリとボクについて来て、トップまで引っぱり、そして下りでも最高だった。彼はゴールまで逃げを引っぱった。ボクは一度前に出たけど、彼はまたボクを追い越した。ゴールまで逃げられる自信はあったし、ゴールで仕上げに何をしなければならないかもわかっていた。最後にファビアンは勝つためにレースをした。彼はおそらくゴールで十分にできると思っていて、ボクをあなどっていたんだろうね」
■第103回ミラノ~サンレモ結果[3月17日/UCIワールドツアー/イタリア/298km] 1 サイモン・ゲランズ(グリーンエッジ/オーストラリア)6時間59分24秒 2 ファビアン・カンチェッラーラ(レディオシャック・ニッサン/スイス) 3 ビンチェンツォ・ニーバリ(リクィガス・キャノンデール/イタリア) 4 ピーテル・サガン(リクィガス・キャノンデール/スロバキア)+2秒 5 ジョン・デゲンコルプ(プロジェクト1t4i/ドイツ)+2秒 6 フィリッポ・ポッザート(ファルネーゼビーニ・セッレイタリア/イタリア)+2秒 7 オスカル・フレイレ(カチューシャ/スペイン)+2秒 8 アレッサンドロ・バッラン(BMCレーシング/イタリア)+2秒 9 ダニエル・オス(リクィガス・キャノンデール/イタリア)+2秒 10 ダニエーレ・ベンナーティ(レディオシャック・ニッサン/イタリア)+2秒