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5月5日にデンマークからスタート! ジロ開幕情報

北欧からスタートし、終盤のドロミテ山岳ステージが勝負どころとなる今年のジロ・デ・イタリア。栄光のマリア・ローザを手中に収めるのは、果たして誰か?!
Photo: RCS Sport

バラ色のマリア・ローザをめぐる3週間の闘いがスタート!

第95回ジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)が5月5日に開幕し、マリア・ローザをめぐる3週間の熱い闘いの火ぶたが切って落とされる。今年は北欧デンマークのヘアニンで開幕。初日は8.7kmの個人タイムトライアルが行われる。デンマークでは3ステージを競ったあと、空路でイタリア北部へ移動し、第4ステージはヴェローナで33.2kmのチームタイムトライアルが行われる。その後、ベネト州のヴェローナからアドリア海沿いを南下し、イタリア半島の足首にあたるラーゴ・ラチェーノで折り返して北上。第14ステージからはアルプスのドロミテ山塊で過酷な山岳ステージを競い、最終日は主催紙ラ・ガゼッタ・デッロ・スポルト本社があるミラノで個人タイムトライアルを競い、ドゥオーモ広場でフィナーレを迎える。総距離は3503.9km。個人タイムトライアルは初日と最終日の2区間で、チームタイムトライアルが1区間。主催者によるステージ区分によれば、スプリンター向きの平坦ステージは7区間。中級山岳ステージが7区間で、3区間が頂上ゴール。山岳ステージは4区間で、3区間が過酷な頂上ゴールだ。3週間にわたる過酷な闘いを制した勝者には、ドゥオーモ広場でマリア・ローザと金色のトロフィーが贈られる。

伝説のステルビオ峠ゴールが最終日前日に登場!

総合ディレクターがミケーレ・アクアローネに変わって初めての大会は「より人間らしいジロ」をスローガンに掲げているが、今年も個人TTの総距離は短く、クライマー向きのコースであることは変わらない。イタリア南部をめぐる前半戦は中級山岳ステージが多く、本格的な山岳ステージが登場するのは北部へ移動した第14ステージから。トリノ近郊のケラスコからスタートするこの区間は、後半に標高1640mのジュー峠(カテゴリー1)を越えたあと、標高2001mのチェルビニア峠にゴールする。ここでまず、総合争いのふるいがかけられるだろう。 しかし、本当の闘いは最終日前日に待ち受けている。第20ステージは標高1718mのモルティローロ峠(カテゴリー1)を越えた後で、標高2757mで今大会のチマ・コッピ(最高峰)になっている伝説のステルビオ峠にゴールする。山岳ステージとしては長距離の219kmで、この区間が今年最大の難所であることはまちがいない。しかも前日の第19ステージは、カテゴリー1のパンペアゴ峠登坂に2度挑む過酷なステージで、疲労はピークに達しているだろう。 全長22.4km、平均勾配6.9%、最大勾配12%のステルビオ峠は、1953年に初めてジロが通過し、その区間はイタリア自転車界の英雄、ファウスト・コッピが制している。ジロのコースになったのば10回目で、ゴールになるのは今回が4回目。最後にこの峠を通過したのは2005年で、そのステージはベネズエラのホセ・ルハノが優勝している。今年は新たな伝説がジロの歴史に刻まれるだろう。
【ジロ・デ・イタリア2012 全日程】 5/05 1 stage ヘアニン~ヘアニン(デンマーク/個人TT) 8.7km 5/06 2 stage ヘアニン~ヘアニン(デンマーク) 206km 5/07 3 stage ホルセンス~ホルセンス(デンマーク) 190km 5/08 休養日 5/09 4 stage ヴェローナ~ヴェローナ(チームTT) 33.2km 5/10 5 stage モデナ~ファーノ 209km 5/11 6 stage ウルビーノ~ポルト・サン・テルピディオ 210km 5/12 7 stage レカナティ~ロッカ・ディ・カンビオ 205km 5/13 8 stage スルモナ~ラーゴ・ラチェーノ 229km 5/14 9 stage サン・ジョルジョ・ネル・サンニオ~フロジノーネ 166km 5/15 10 stage チビタベッキア~アッシジ 186km 5/16 11 stage アッシジ~モンテカティーニ・テルメ 255km 5/17 12 stage セラベッツァ~セストリ・レバンテ 155km 5/18 13 stage サボナ~チェルベーレ 121km 5/19 14 stage ケラスコ~チェルビニア 206km 5/20 15 stage ブスト・アルスィーズィオ~レッコ/ピアン・デイ・レズィネッリ 169km 5/21 休養日 5/22 16 stage リモーネ・スル・ガルダ~ファルツェン(ファルゼス) 173km 5/23 17 stage ファルツェン(ファルゼス)~コルティナ・ダンペッツォ 186km 5/24 18 stage サン・ビート・ディ・カドーレ~ベデラーゴ 149km 5/25 19 stage トレビーゾ~アルペ・ディ・パンペアーゴ/バル・ディ・フィエンメ 198km 5/26 20 stage カルデス/バル・ディ・ソーレ~パッソ・デッロ・ステルビオ 219km 5/27 21 stage ミラノ~ミラノ(個人TT) 30.1km

絶対的な優勝候補がいない今年のジロ            マリア・ローザは誰の手に?

昨年の大会ではアルベルト・コンタドールが圧倒的な強さを見せつけて総合優勝したが、2010年ツール・ド・フランスのドーピング検査でクレンブテロール陽性になった事件で今年2月に有罪判決が下り、ジロの成績も剥奪されてしまった。これにより昨年総合2位だったイタリアのミケーレ・スカルポーニ(ランプレ・ISD/32歳)が、繰り上げで初優勝となり、今大会はゼッケン1を付けて参加する。彼は今年こそ、ミラノでマリア・ローザを受け取りたいと望んでいるにちがいない。 ジロで2006年と2010年に総合優勝しているイバン・バッソ(リクィガス・キャノンデール/34歳)は、昨年のジロには参加しなかったが、今年は3度目の優勝を目指してスタートラインに並ぶ。彼はイタリアのラ・スタンパ紙のインタビューで「トラップがたくさんあるジロだが、ステルビオ山頂でレースは決するだろう」と語っている。もしバッソが今年、ジロで3勝目を上げれば、彼はジーノ・バルタリ、フェリーチェ・ジモンディ、ベルナール・イノーといった往年の名選手たちの記録に並ぶことになる。チームメートで昨年表彰台に上がったビンチェンツォ・ニーバリは、今年はツールに集中するため、ジロには参加しない。 スカルポーニ、バッソといったベテランの対抗馬として筆頭に上げられるのは、昨年のジロで新人賞を獲得したチェコのロマン・クロイツィーゲル(アスタナ/25歳)だ。チームマネージャーのジュゼッペ・マルティネッリは、今年のコースが彼にとても向いていると太鼓判を押している。彼の他にも、フランスのジョン・ガドレ(AG2R・ラモンディアル/33歳)、スペインのホアキン・ロドリゲス(カチューシャ/32歳)、ベネズエラのホセ・ルハノ(アンドロニジョカットリ/30歳)といったクライマーが、優勝候補に名を列ねている。 今年はアックア&サポーネがイタリアのチームでありながら主催者招待を受けられなかったため、ステファノ・ガルゼッリやダニーロ・ディルーカは参加できなかった。 ■2011年成績 1 アルベルト・コンタドール(サクソバンク・サンガード/スペイン)84時間05分14秒 2 ミケーレ・スカルポーニ(ランプレ・ISD/イタリア)+6分10秒 3 ビンチェンツォ・ニーバリ(リクィガス・キャノンデール/イタリア)+6分56秒 4 ジョン・ガドレ(AG2R・ラモンディアル/フランス)+10分04秒 5 ホアキン・ロドリゲス(カチューシャチーム/スペイン)+11分05秒 6 ロマン・クロイツィーゲル(アスタナ/チェコ)+11分28秒 7 ホセ・ルハノ(アンドロニジョカットリ/ベネズエラ)+12分12秒 8 デニス・メンショフ(ジェオックス・TMC/ロシア)+12分18秒 9 スティーブン・クルイスウエイク(ラボバンク/オランダ)+13分51秒 10 カンステンティン・シウツォウ(HTC・ハイロード/ベラルーシ)+14分10秒 ●第95回ジロ・デ・イタリア参加選手リスト

J SPORTSでは全21ステージ生中継!

BS放送 視聴料最大2ヶ月無料キャンペーンを実施中のJ SPORTSでは、ジロ・デ・イタリア2012 全21ステージをLIVEで放送する。 デンマークで開催される第1ステージ 個人TTは、5月5日(土)23時~27時30分 J SPORTS 1でオンエア。 J SPORTS 放送予定 **************************************