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カーボンの開拓者 LOOK

2012シーズンのLOOKラインナップは、上からレーシング系の695、586、そしてコンフォート系の566という3ファミリー。高級カーボンバイクの代名詞ともいえるルックの主要3モデル(695SR、586SL、566)を試乗した。
text:吉本 司 photo:小見 哲彦

攻めの走りを支える高剛性フレーム 695シリーズ

最新ロードバイクでもっとも先端的な設計思想を持つのが695だ。独自規格のBB65とBBシャフトを一体成型した中空カーボン構造のZED 2クランクを筆頭に、103度から81度まで無段階の角度調整を備えたカーボン製のCステム、そして3種類のエラストマーで乗り心地を調整できるE ポストなど、数々の独自設計を基にしたトータルインテグレーションで最高の性能が追求される。 高弾性のHMウルトラライト110g/平方メートル カーボンを素材に、角形断面の大径チューブを多用して高剛性を求める一方、トップチューブからシートステーにかけて連続的な形としたコンティニアスデザイン設計で、弓形にフレームをしならせて高い振動吸収性と安定性を実現。 その走りは類まれな一体感のあるフレーム剛性として実感される。ネガティブなウイップは皆無で、それがおもしろいほど滑らかなペダリングを可能にし、思いのままによどみなくバイクが加速する。とくに高弾性カーボンの使用量を増して剛性を15%高めたSRは、プロ選手の標準機とあって、高速域と高出力の走りにおいてノーマル仕様に比べて、加速の立ち上がりと伸びに違いが生じる。 ノーマル仕様でもレースに十分な能力を備えるが、高出力があり、巡航よりも加速で相手をちぎるライダー、さらに速度変化の大きなコースやスプリントでは、SRのほうがより攻めの走りをできる。乗り心地については、ノーマル仕様はロングライドに対応できるほどの快適性を有する。SRは剛性を高めたぶんだけノーマル695の快適性には及ばない。しかし、その剛性レベルでも非常に高い乗り心地を備え、長距離の公道レースでは疲れの軽減にアドバンテージを得られるだろう。 695はその高い振動吸収性に加え、ハンドリングと重心位置に優れるジオメトリーの妙によって、コーナリングではバイクが地面に吸い付くような感覚があり、ダウンヒルやコーナリングが楽しいのも大きな魅力だ。最先端のトータルインテグレーションとカーボンフレームの先駆者としての技術を余すことなくつぎ込んだ695シリーズは、究極のオールラウンダーである。

LOOK 695SR

フレーム価格/52万4790円(プレミアムカラー/58万8000円) フレーム:カーボン(HMウルトラライト110g/平方メートル) フォーク:カーボン(HSC7) 付属:Eシートポスト、C-ステム、ZED2クランクセット、HEAD FIT3 ヘッドパーツ

LOOK 695

フレーム価格/52万4790円(プレミアムカラー/58万8000円) フレーム:カーボン(HMウルトラライト110g/平方メートル) フォーク:カーボン(HSC7) 付属:Eシートポスト、C-ステム、ZED2クランクセット、HEAD FIT3 ヘッドパーツ

ヒルクライムでもレースでも際立つ走りの軽さ 586シリーズ

重量と走りの軽さを武器にするのが586シリーズだ。上位機種となるSLは、695と同グレードのカーボン素材を使用し、モノブロックとラグ構造の長所を融合させたフレーム単体は940gの同社最軽量に仕上げられる。軽量化のためフレームのボリューム感は抑えているが、菱形や台形、角形など各チューブは必要な剛性に応じて複雑に断面形状を変化させる。一般的な68mm幅のBBだが、そのペダリングにネガティブなウイップ感はなく、芯を感じる硬さのなかにルックらしいカーボンのバネ感がスパイスとして効いている。695がソリッドで力強いペダリングとするならば、586はバネ感があり軽さが魅力。 踏み出しもそうだが、フロントセンターを695よりも短く設計したこともあり、ダンシングの振りとハンドリングの軽さをはじめ、586SLは全体的に軽快感が際立ち、上りでその性格が生きる。ケイデンス重視のシッティングの走りは引き脚をスムーズに発揮しやすく、そしてダンシングではリズムをつかみやすい走りができる。もちろん695も優秀な上り性能だが、とくにホビーライダーなら走りの軽さが際立つ586SLは、ヒルクライムにおける有用性は高い。ロードレースでも十分対応できる剛性も備え、持ち前の走りの軽さはアタック時にも効果を発揮するので、ことさらアップダウンの大きなロードレースではアドバンテージを得られるだろう。そしてフレームの後三角には巧みな扁平加工が施され、これが路面からの振動を確実にカットし、優れた乗り心地を発揮するためロングライドにも適している。 586SLの下に位置する586UDは、シートポストに27.2mmの一般的なタイプを装備できる以外、外観上に大きな違いはない。より高弾性なカーボンを用いて車重も軽いSLは、当然ながら走りの軽快感も上手だ。SLの基本性能が確実に反映され、この価格帯としてはクラスを超える高い運動性能を持つ。乗り心地はSLよりも優れるので、初めてのカーボンフレームとしても最適だ。また、サドル位置を調整しやすいので、ポジションにシビアなライダーや小柄な人にも向いている。

LOOK 586SL

フレーム価格/37万8000円 フレーム:カーボン(HMウルトラライト110g/平方メートル) フォーク:カーボン(HSC6) 付属:Eシートポスト、HEAD FIT2 ヘッドパーツ

LOOK 586UD

フレーム価格/27万3000円 フレーム:カーボン(HM120g/平方メートル) フォーク:カーボン(HSC6) 付属:HEAD FIT2 ヘッドパーツ

得意種目は快適巡航!566シリーズ

長めのヘッドチューブと短いトップチューブなど、入門者でも乗りやすいジオメトリーを採用したのが566だ。フレームで注目したいのがトップチューブとバックステーに施された横扁平の形状。これが抜群の振動吸収性を発揮する。その乗り心地はタイヤが太くなったかのような感覚。安定性に優れる走り、楽な乗車姿勢と合わせてロングライドのストレスを最大限に緩和する。 フレーム剛性は、HMとHRクラスのカーボンを適材適所に使い、低いペダル回転数の入門者でも快適なレベルに調整される。上位2機種と比べて脚にかかる感覚はソフトだが、しなりを的確に制御したペダリングロスの少なさは、同社の名機KG381iを彷彿とさせる。とくに時速30~40km程度の巡航はじつに気持ちがいい。ロングライドで最適なのはもちろんだが、急加速でもたつき感は少なく、ホビーレベルならレースにも十分対応できる。

LOOK 566

フレーム価格/23万1000円 フレーム:カーボン(HM&HRミックス) フォーク:カーボン(F2D) 付属:ヘッドパーツセット ***************************************

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