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ボーマのTTと29erが新登場

日本発信のカーボンフレームメーカー「ボーマ」から新たに2台のバイクが登場した。同社のカーボン技術と、テストライダーの経験が反映されたフレームは、TT、29erともに日本人に最適で使いやすい仕様になっている。レースやアイアンマンでの使用を想定したレーシングバイクの特徴をお伝えしよう。
text:安井 行生 phoro:永田まさお

BOMA SWOOP

予価 38万円(フレームセット) フレーム:T-700HM カーボン フォーク:T-700HM カーボン サイズ:S、M、L カラー:カーボン 付属品:フォーク、専用TT、ハンドル、ステム、ブレーキ、シートポスト

日本人に最適化されたジオメトリー

高品質かつ低価格なカーボンフレームを生み出すことで知られるボーマだが、このブランドの魅力は「いいものを安く」だけではない。サポートする日本人選手から寄せられる数多くの要求を設計に反映させることで、日本人に合ったジオメトリーと剛性感を採用しながら、隅々まで配慮の行き届いた製品作りが行なえるという、日本ブランドならではの利点があるのだ。 たとえば、エランの後継機種となる新型TTフレーム「スウープ」。その開発過程では、契約選手から「バックまわりに硬さを感じる」「フォークのボリュームをもう少し落としてもいい」「リヤブレーキの制動力がもう少し必要」という動的性能のインプレッションから、「Di2のコード用の穴の形状を改善してほしい」「メンテナンス性のためにBB部の肉抜きをもう少し大きく」などのディテール改善要求まで、非常に多くのレポートが寄せられた。それらをもとに幾度となく改良を加え、使いやすさと走行性能・空力性能をハイレベルにまとめあげたのだという。こうしてボーマは日本人のための高品質なフレームを次々と生み出している。
■シマノDi2に対応しているスウープ。ワイヤの取り回しや内蔵方法には何度も改良が加えられ、細部まで配慮が行き届いている。 ■乱流の発生を抑えるため、専用のブレーキキャリパーがセットされるのはフロントフォーク後方とBB下。空力性能にも抜かりはない。
■日本人用のジオメトリーを採用した専用シートポスト。やぐらは可動式で、TTフレームでも使い勝手をあきらめる必要はない。 ■ステム一体型カーボンハンドルもセットされる。ハンドルに開けられるコード用の穴の位置や大きさも選手からの要望で改善された。

BOMA COURSE

価格 15万5400円(フレーム) フレーム:T-700HM カーボン サイズ:17インチ カラー:レッド(写真の完成車と異なります)

XCレースで高いパフォーマンスを発揮

ホイールやタイヤなど、周辺アイテムの充実によりMTBの新たな軸となった29er。26インチから29インチへと移行したおもなメリットはその走破性。日本でも多くのトップライダーが使用していることでも、その魅力がわかるだろう。 ボーマの「コルス」は、XCエリートの江下健太郎選手や、MTB経験豊富なショップ店主がテストを行ない、開発には2年の歳月がかけられている。江下選手によると「ダート、マッド、ロックとMTBで想定されるどの路面においても登坂能力が高く、ロックセクションでもトラクションがしっかりかかります。また、ガレ場の下りでギャップがあっても、十分にハンドルが安定していますね。XCレースにおいて高いパフォーマンスがあります」とのこと。カーボンフレームの「しなり」という特性をうまく引き出し、ライダーへの負担が少ないバイクに仕上がっているようだ。レースで結果を残したい!林道の下りをもっと快適に楽しみたい!などビギナーからエキスパートまで、幅広いライダーのニーズに応えてくれる。
■BBには標準的なJIS規格が採用されている。ダウンチューブは太くペダリングパワーを逃すことなくタイヤへと伝えてくれる。 ■プロトタイプではワイヤをブレーキに内蔵する仕様だったが、メンテナンスのよさを優先し、写真のように外側を通る仕様に変更。
■ヘッドは上側が1-1/8、下側が1-1/2のテーパードヘッド。ブレーキのストッピングパワーに十分耐えられる仕様になっているという。 ■リヤブレーキ本体のマウント部分は、アダプターを必要としないポストマウントを採用。他システムより軽量に仕上がる。 ■発売されるフレームのカラーリングは鮮やかなレッド!

問い合わせ先

ASK TRADING
048-951-5820
http://www.boma.jp/