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100回記念大会はコルシカ島で開幕　ツール・ド・フランス2013コース発表

2012.10.25

来年１００回目を迎えるツール・ド・フランスがパリでコース発表会を行い、記念大会の全貌を明らかにした！

Photo:ＡＳＯ

ラルプ・デュエズに２度挑むスペシャル山岳ステージ！

来年100回記念大会を迎えるツール・ド・フランスのコース発表会が、10月24日にパリのパレ・デ・コングレで行われた。ツールを主催するアモリースポールオルガニザシオンが行った発表会には、今年総合優勝したブラッドリー・ウィギンス（スカイ）、２位のクリストファー・フルーム（スカイ）、アルベルト・コンタドール（チームサクソバンク・ティンコフバンク）、アンディ・シュレク（レディオシャック・ニッサン）、カデル・エヴァンス（ＢＭＣレーシング）、マーク・カヴェンディッシュ（スカイ）、そして世界チャンピオンのフィリップ・ジルベール（ＢＭＣレーシング）が招待され、記念大会の全貌が明らかになるのを見守った。来年のツールは史上初めて地中海のコルシカ島で開幕する。そして『ツール１００：１００％フレンチ』と銘打たれた通り、１００回記念大会は近隣の国に越境することなく最初から最後までフランス国内で行われる。注目の山岳区間は例年よりも厳しく、プロバンス地方のモン・バントゥ峠と、ラルプ・デュエズ峠が両方登場。しかもラルプ・デュエズには史上初めて１日で２回上るドラマチックなステージが準備された。あの有名な21ヶ所のヘアピンカーブを、選手たちは２度通過するわけだ。そしてパリのシャンゼリゼゴールも特別だ。１００回大会は、凱旋門を舞台に『ノクターン』と呼ばれる夜間レースで盛大なフィナーレを迎える。

６月29日にコルシカ島で開幕するツールの第１ステージは、プロローグではなくポルト・ベッキオからバスティアまでの２１２kmで平坦ステージが競われる。記念すべき100回記念大会最初のマイヨ・ジョーヌはスプリンターが獲得することになりそうだ。しかしその翌日には、途中標高1163mのビッザボーナ峠を越える中級山岳ステージが設定されている。コルシカ島で３ステージを行ったあと、ツール一行はフランス本土へと渡り、第４ステージはニースで25kmのチームタイムトライアルが行われる。ツールでチームタイムトライアルが行われるのは、2009年大会以来となる。その後、時計回りで南部の海岸線を横断し、第１週目の週末には早くもピレネーに到達。来年のピレネー山岳ステージは２区間あり、第８ステージは終盤に標高2001ｍのペレール峠を越えた後、標高1360ｍのアクス・トロワ・ドメーヌ山頂にゴールする山岳ステージが設定されている。第９ステージはアスペット峠、マンテ峠、ペイルスールド峠、バルルロン・アゼット峠、ラ・ウルケット・ダンチザン峠という５つの峠越えがあるが、ゴールは最後の峠を下った先にある。７月８日は休養日を兼ねた移動日となり、ツール一行はフランス北西部へと舞台を移し、第11ステージはモン・サンミシェルで、最初の個人タイムトライアルが33kmの距離で競われる。来年のツールは北部には訪れず、フランス本土をふたたび斜めに南下し、厳しいステージが続く終盤へと突入。その口火を切るのは２週目の週末に行われる第15ステージで、死の山の異名を持つ標高1912ｍのモン・バントゥ峠に挑む。しかもその日は242kmの最長ステージだ。

翌日に２度目の休養日を取ったあと、ツール一行はアルプスへと到着。目が離せない５日間がスタートする。第17ステージには２度目の個人タイムトライアルが32kmの距離で行われる。その翌日には、１００回記念大会最大のステージとなるアルプ・デュエズ区間が登場。そして息をつくヒマもなくグランドン峠やマドレーヌ峠を越える第19ステージを競ったあと、最終日前日に設定されたのは、ツール初登場となるアヌシー・セムノ峠でゴールする最後の山岳ステージだ。10.7kmで平均勾配8.5％のセムノ峠でマイヨ・ジョーヌを着ていた勇者が、記念大会の勝者になるだろう。そして７月21日に、ツールがパリのシャンゼリゼでゴールするのは夜９時45分頃になると主催者は発表している。それはいにしえの英雄たちが、ランタンの光に先導され、深夜に長旅を終えたことにならったのだろう。

100回記念大会は総距離3479km。ステージの内訳は平坦ステージが７、丘の多いステージが５、山岳ステージが６でそのうち４ステージが頂上ゴール、個人ＴＴが２、チームＴＴが１、休養日が２。カテゴリー２以上の峠は２８ヶ所あり、過去３年間で最多となっている。参加チームは通常９人編成だが、主催紙レキップによれば来年は８人編成になる可能性があるという。もし実現すれば、主催者はフランス国内のＵＣＩプロコンチネンタルチームを記念大会にもっと多く招待できるだろう。

第１００回ツール・ド・フランス全日程

６月29日（土）　第１ステージ　ポルト・ベッキオ～バスティア　212km ６月30日（日）　第２ステージ　バスティア～アジャクシオ▲▲　154km ７月１日（月）　　第３ステージ　アジャクシオ～カルビ▲　145km ７月２日（火）　　第４ステージ　ニース～ニース（チームＴＴ）　25km ７月３日（水）　　第５ステージ　カニュ・シュル・メール～マルセイユ　219km ７月４日（木）　　第６ステージ　エク・サン・プロバンス～モンペリエ　176km ７月５日（金）　　第７ステージ　モンペリエ～アルビ▲　205km ７月６日（土）　　第８ステージ　キャストル～アクス・トロワ・ドメーヌ▲▲▲▲　194km ７月７日（日）　　第９ステージ　サンジロン～バニェール・ド・ビゴール▲▲▲　165km ７月８日（月）　　休養日　７月９日（火）　　第10ステージ　サンジルダス・デ・ボワ～サン・マロ　193km ７月１０日（水）　第11ステージ　アブランシュ～モン・サンミシェル（個人ＴＴ）　33km ７月１１日（木）　第12ステージ　フジェール～ツール　218km ７月１２日（金）　第13ステージ　ツール～サンタマン・モントロン　173km ７月１３日（土）　第14ステージ　サンプールサン・シュル・シウール～リヨン　191km ７月１４日（日）　第15ステージ　ジボール～モン・バントゥ▲▲▲▲　242km ７月１５日（月）　休養日　７月１６日（火）　第16ステージ　ベゾン・ラ・ロメーヌ～ガップ▲▲　168km ７月１７日（水）　第17ステージ　アンブラン～ショルジュ（個人ＴＴ）　32km ７月１８日（木）　第18ステージ　ガップ～アルプ・デュエズ▲▲▲▲　168km ７月１９日（金）　第19ステージ　ブール・ドワザン～ル・グラン・ボルナン▲▲▲　204km ７月２０日（土）　第20ステージ　アヌシー～アヌシー・セムノ▲▲▲▲　125km ７月２１日（日）　第21ステージ　ベルサイユ～パリ・シャンゼリゼ　118km ［総距離：３４７９km］