トピックス

リドレー社長へインタビュー!

もともとは自転車のフレーム塗装会社として1990年にジョシム・アールツによって設立された「リドレー」。息子のヨキム(現社長)は10代からレースで活躍。その経験からクロモリフレームが主流だった当時のベルギーで、アルミフレームの必要性を感じ、フレーム製作を志す。サイクルモードに来日したヨキム・アールツ社長にリドレーの自転車作りについてインタビューした。
text●ナカジ編集長 photo●佐藤正巳&ナカジ 

サイクルモードはどうですか?

毎年成長している日本市場のショーを見ることが出来たのはいい経験だった。これからの商品開発のヒントも手に入れたしね。子供向けのスクールをやっていたでしょ?あれはいいね。子供のころから自転車に乗ることを大事にしている。すばらしいことだね。

商品の開発で大事にしていることはなんですか?

プライスポイント、機能、デザインだね。プライスポイントはグレード分けをして、それぞれのグレードで満足してもらえる商品を提供できるように努めている。機能については大きく2つのラインがある。ヘリウムのように軽さを重視したモデルと、ノアのようにエアロダイナミクスを重視したモデルだ。最後のデザインはグラフィックのデザインはもちろん、シェイプにもこだわっている。ユーザーの所有欲を満たすことができるようにと考えているよ。 それと、すべてのモデルがレースで使えるこを重視している。ニューモデルの「フェニックス」(写真のバイク)はフレーム価格が15万円を切るけれど、今年のツール・デ・フランドルではアンドレ・グライペルが使かっている。スペックについてもヘッドチューブは下ワンが1.5インチの上下異径。BBにはプレスフィット30を採用し、シマノDi2、カンパニョーロEPSの両方の電動コンポーネントに対応させているよ。高いフレームが買えない若手のレーサーにも使ってもらいたい。価格が違ってもジオメトリーや、剛性を高くするところと弱めるところのバランスは同じコンセプトを踏襲している。製品保証も5年間ついている。

小さいサイズのモデル「Liz(リズ)」を発表しましたね

そう、日本からもっと小さいサイズのバイクが欲しいという要望があったので、それにあわせていちばん小さいサイズがXXSまであるリズを作ったんだ。小さいサイズのフレームはハンドルを切るとシューズの先とフロントホイールが接触してしまう。それを避けるために、ハンドリングと安全性のバランスを考えた結果、ヘッドアングルを寝かせたジオメトリを採用した。 フレーム価格/14万4900円、サイズ/XXS、XS

ニューモデルを開発するときにどんなテストをしていますか?

フレームに「tested on pave」というステッカーが貼ってあるとおり、実際にパヴェ(石畳の道)でのロングライドテストを行っているよ。まずは自分たちの地元であるベルギーのロードコンディションに耐えられるバイクでなければならないからね。23人のテストライダーが期間にして1年。距離だと2万5000km~3万kmになる。もちろんレースで実際に使ってみてテストもするよ。

今後のリドレーについて教えてください

素材としてはカーボンがより進化していくと思っている。あとはトータルインテグレーションがより進んでいくだろう。リドレーでもノアファストで前後のブレーキを内蔵したのをはじめ、ジェットフォイルとサーファステープという空気抵抗を低減するための技術を採用している。他の部分でも同様の進化が起こるだろう。

問い合わせ先

ジェイピースポーツグループ
http://www.ridley-japan.com