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ユーロバイクレポート パート2

ユーロバイクレポート第2弾はキャノンデール、タイム、オルベア、コルナゴの展示アイテムのなかから気になるニュープロダクトをピックアップ
text&photo●編集長ナカジ

スーパーシックスエボの最上級モデル

700gを下回るフレーム重量ながら、剛性や操作性を犠牲にしていないバランスに仕上げられているということから、ユーロバイクアワードのバイク部門で金賞を受賞したキャノンデール・スーパーシックスエボの最上級モデル“ブラック”。シマノ・9000系デュラエースをメインコンポーネントに搭載し、エンヴェ・ロード25mmフルカーボンリムにDTスイスのハブとスポークで組まれたホイール。クランクはキャノンデールオリジナルのホログラムクランクSiSL2が搭載される。ハンドルとステム、シートポストもリムと同じエンヴェの「カーボンロード」が取り付けられ、サドルはフィジーク・アンタレス00。タイヤはシュワルベのアルトレモライトチューブラー22mmだ。マッドブラックにさわやかなスカイブルーのロゴが入る。
ホログラムクランクSiSL2のアップ写真。チェーンリングからクランクアームまでワンピース構造となる。アウターとインナーチェーンリングどうしも継ぎ目がないのがわかる。(写真上) ワイヤはリヤブレーキのみ内蔵加工される。(写真下) 問・キャノンデールジャパン

オルドゥがより戦闘的なスタイルに進化

性能もさることながら、エッジの効いたクールなルックスが魅力的な、オルベアのTTバイク「オルドゥ」のニューモデルがこれ。ヘッドパーツがヒンジタイプに変更され、リヤブレーキはBB下に移動。ワイヤ類はもちろん内蔵され、フロントブレーキ以外はすべてトップチューブ上からフレーム内へ入っていく。前作よりもフレームとホイールとのクリアランスが詰められていることからも、空力性能が向上していることが想像できる。国内販売予定あり。
トップチューブ上にあるワイヤ内蔵のための入り口。ステムに被さるように前向きのパーツが取り付けられており、見た目もスマート。バイクのフォルムを崩さない設計だ。(写真上) エアロ形状をした専用シートポストを使用。クランプにはセライタリアのモノリンクが採用される。(写真下) 問・ダイナソア

タイムからも?!

快適性の向上に重きを置いたモデルとして、昨年発表されたタイムのフルーディティに、ディスクブレーキを搭載したモデルが登場。ディスクは機械式でホイールはコリマ製が装備されていた。ワイヤ類はすべて内蔵。展示用モデルと言うことで市販化の予定はない。コルナゴ同様、ロードバイクブランドが試作車を作っていることを考えると、ディスクロードの時代が目の前まで迫っていることを感じる。
フルーディティのフォークを左側から見た写真。ブレーキワイヤはフォークブレードの中を貫通する内蔵方法。(写真上) フロントハブのアップ。ハブは金属製で、スポークはストレートプルではなくJベントタイプのエアロスポークを採用している。(写真中) この展示モデルにはタイムの新型ペダルがついていた。アイクリック機構を踏襲し、やや大ぶりになったように見える。(写真下)

C59ディスクにEPSバージョン登場

すでに話題になっているコルナゴ・C59ディスク。シマノのDi2で組まれたモノは日本の展示会でもお披露目となっていたが、ユーロバイクではカンパニョーロ・スーパーレコードEPSで組まれたモデルが展示してあった。レバー、ディスクブレーキ、ホイールは同じく伊・フォーミュラ社製で、変速レバーの配置もエルゴパワーにならったものだった。だがEPSの魅力であるあのレバータッチは再現されていなかった。
このバイクには、このフォーミュラ製手元変速レバーが不可欠なので、早く市販化してほしいところ。EPS用はちゃんとエルゴパワーと同じボタンレイアウトになっている。 問・コルナゴジャパン ユーロバイクレポートのパート3はこちら!