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ホイールインプレの読み解き方 ミドルハイトカーボンホイール編

3月号のホイールインプレッション企画「最先端ホイール一気乗り」では、登場するホイールたちをアルミクリンチャー、フルカーボンミドルハイト、特殊構造、スーパーディープの4つのカテゴリに分け、インプレッションを行なった。各カテゴリの“今”について、評者3人が語る。その、ミドルハイトカーボンホイール編。

 

text●安井行生 photo●山内潤也

今いちばんホットなカテゴリー

幅広リムの登場によって変化の真っただ中にある激戦区、ミドルハイトのフルカーボンチューブラーホイール。リムのワイド化という新しい設計思想によって勢力図が大きく変わっている最中である。いま最も注目すべきこのカテゴリについて、3人の評者に語ってもらった。

ワイドリム勢の登場で勢力図が激変中

安井:このカテゴリは最近元気ですよね。

 

CS:新製品がどんどん出てますし。

 

小笠原:50mmはもうディープじゃなくてミドルハイトになりましたね。いまやこのあたりがスタンダードとなった感があります。

 

岩佐:そのかわり、35mmあたりが元気がないんですよね。

 

小笠原:ボリュームのあるフレームが多くなってきたので、ロープロファイルだと見た目のバランスがとれないという理由もある気がします。

 

安井:うーん、確かに。695にロープロはちょっと貧弱に見えてしまうかも。一つ大きな潮流になってきているのが、リム形状の工夫ですよね。幅広にして、ディープと同等の空力性能があるよ、というもの。

 

岩佐:幅広リムの効果は大いにあると思います。

 

安井:ボントレガーのアイオロスは明らかに空力いいですもんね。横風に対しても考慮されたものが出てきた。

 

小笠原:幅広モデルは一気に増えましたね。やってないメーカーのほうが少ないほど。

 

安井:ワイドリムじゃないものは「ちょっと遅れてんじゃない」と思われるような、そこまで一気に浸透した設計思想ですよね。

 

岩佐:スーパーディープディープじゃなくても空力を実感できる時代です。

 

CS:一言に幅広リムといっても、幅は様々ですし、リム断面もブレーキ面の位置で一番広くなる物や、リムの真ん中が広くなっているものなど、多種多様です。

 

安井:幅広リムになると、剛性面でも有利な気がするんですよね。三角形の底辺が長くなるので、構造として強くなるはず。

 

小笠原:リム剛性は確実に上がってると思います。

 

安井:走ってみていいのは分かるんですが、それが空力性能によるものなのか、剛性アップが効いているのか……。

 

小笠原:分からないですよね。

 

安井:予測ですが、空力と剛性の両面から進化しているような気がします。

 

岩佐:僕は剛性アップという要素のほうが大きいような気がしますけどね。

 

安井:お、やっぱりそうですか。

 

岩佐:空力に関してはスポークが大きく影響しますし。

 

安井:あぁ、確かに。とにかく、このカテゴリに関しては新しい流れが来てるな、と。活発な変化の真っただ中という気がします。

 

CS:インプレが楽しみですね。

 

 

 

本誌掲載モデル

●ボントレガー・アイオロス3 D3

●FFWD・F4R-240S

●リッチー・WCSアペックス

●ロルフプリマ・TDF6

●シマノ・WH-9000-C50-TU


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サイクルスポーツ 2012年 3月号
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