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積層見直しで実現したアンダー6kgのディスクロード キャニオン・アルティメットCFエボディスク10.0LTD

キャニオン・アルティメットCFエボディスクの試乗依頼を受けた。6kg切りを達成した軽量ディスクロードだという。正直言ってテンションは上がらなかった。「現行アルティメットにはもう乗ったことあるんですけど」くらいの温度感。そのとき筆者は、既存のフレームに軽量パーツをポン付けした即席軽量バイクだと思っていたのだ。
text:安井行生 photo:長谷川拓司

キャニオンは本気だ

しかし話を聞くと、フレームもフォークも別物だという。形状こそ既存モデルと一緒だが、素材と積層が変更されており、オフィシャルサイトによると「剛性重量比と耐久性を犠牲にすることなく、フレーム重量641g、フォーク重量285gを達成した」らしい。キャリパーが付く末端を強化しなければならないディスクブレーキ用フレームで、これは驚くべき軽さだ(リムブレーキ用として考えても驚異的な数字である)。フレームと同様に、付属するステム一体型ハンドルも形状は既存品と同じだが積層が見直され、50g軽量化されているという。

 
●コンポはレッドeタップAXSで、ホイールは1283gのDTスイス・PRC1100 25エディション(チューブレス対応)。ハンドルも積層を変更して従来品より50g軽量化してあるという
●コンポはレッドeタップAXSで、ホイールは1283gのDTスイス・PRC1100 25エディション(チューブレス対応)。ハンドルも積層を変更して従来品より50g軽量化してあるという


フレームをよく見ると、FD台座がカーボン一体型に変更されていた。ノーマルモデルは別体のアルミ製だったはず。塗装やデカールはほぼなし。いずれも重量を抑えるためだ。キャニオン、本気である。

 
●FD台座がカーボンの一体成型に変わっていた。リベットやボルトでアルミ台座をポン付けするのに比べ、手間はかかるが利得はおそらく数g。ドイツ人の偏執性が垣間見える
●FD台座がカーボンの一体成型に変わっていた。リベットやボルトでアルミ台座をポン付けするのに比べ、手間はかかるが利得はおそらく数g。ドイツ人の偏執性が垣間見える


販売形態は軽量パーツをふんだんに使った完成車のみ。リムブレーキモデルもラインナップされるが、今回試乗するのはディスク版だ。

 
●シートポストはなんとシュモルケだ。 ゼロオフセットは個人的にはいただけないが、フルカーボンのサドル(セライタリア・SLR C59)はよくしなるので個人的には100kmでも全然OK
●シートポストはなんとシュモルケだ。 ゼロオフセットは個人的にはいただけないが、フルカーボンのサドル(セライタリア・SLR C59)はよくしなるので個人的には100kmでも全然OK

Spec.

スラム・レッドeタップAXS完成車価格/113万9000円(税抜)
フレーム /カーボン
フォーク/カーボン
コンポーネント/スラム・レッドeタップAXS
ホイール/ DTスイス・PRC1100ダイカット
タイヤ/コンチネンタル・グランプリTT 700×25C
ハンドル&ステム/専用品
サドル/セライタリア・SLR C59
シートポスト/シュモルケ・TLO UDカーボン
カラー/ダーククローム
サイズ/2XS、XS、S、M、L、XL、2XL
実測重量/ 6.1kg(XSサイズ・ペダルなし)

Impression:「軽さ」と「適度な剛性感」が織りなす素晴らしき二重奏

Rider:安井行生
Rider:安井行生
ここまで動的性能が高いディスクロードは初めてかもしれない。ヴェンジのような空力を含めた万能さはないが、加速、上り、瞬間的な俊敏性はこのスペシャル・アルティメットの圧勝。さすがにここまで軽いと安定感にはやや欠けるが、総合的な性能は破綻していない。むしろ軽量化によってフレームの過剛性が抑えられており、その絶妙なペダリングフィールはノーマルより好印象。フレームとホイールの剛性感でしなやかとスムーズさを、フレームとパーツの軽さで鋭さを出している印象だ。「上質な鋭さ」を持つバイクの魅力にはあらがい難い。

問い合わせ先

キャニオンジャパン
https://www.canyon.com/ja-jp/