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よく分からない人必見! チューブレスレディの基礎知識

ロードバイク用ホイールの多くがチューブレスレディに対応するようになり、チューブレスレディタイヤも多く発売されるようになってきた。しかし、「チューブレスレディってそもそも何? チューブレスと何が違うの?」と、いまいちよく分からない人も多いのではないだろうか。そこで、今回はチューブレスレディについて、基本的な知識をプロメカニックに聞き、まとめてみた。

この記事を読むのに掛かる時間:7分
動画も見ると:20分
text:大宅宏幸(サイクルスポーツ編集部) photo:佐藤竜太 movie:吉田悠太

チューブ不要だがシーラントが必要

今回のアドバイザー・濱中康輝さん
今回のアドバイザー・濱中康輝さん
今回レクチャーしてくれるのは「安全・確実・迅速に路上パンク修理する方法」の記事に引き続き、東京サイクルデザイン専門学校講師・SBM講師として活躍する、自転車コーキ屋店長の濱中康輝さんだ。

「チューブレスレディとは、チューブを使わない代わりにシーラントという専用の液体を入れるタイヤの仕組みです。

ややこしいですが、チューブレスの方は同じくチューブが不要ですが、シーラントも不要なタイプです。これが両者の違いとなります。

チューブレスタイヤはタイヤ自体に空気の保持層があります。一方で、チューブレスレディタイヤには空気の保持層がなく、シーラントによって空気を保持します」と濱中さん。

分かりやすくまとめると、下の図のようになる。
チューブレスレディとチューブレスの仕組みの違いを分かりやすく示した図
チューブレスレディとチューブレスの仕組みの違いを分かりやすく示した図

メリットは?

チューブレスレディのメリットとはどんなところにあるのだろうか?

「中にチューブを入れるクリンチャー(チューブドとも呼ばれる)に比べて、走行性能が良いと言われています。具体的に言うと、中にチューブを入れる必要がないのでその分転がり抵抗が減ったり、また乗り心地が向上します。空気圧を低くすることができるという特徴もあり、それも乗り心地向上に貢献します。

もう一つはパンクに強く、空気が一気に抜けるリスクが少ないことです。シーラントが入っているので、クリンチャー(チューブド)だとすぐ抜けてしまうような穴があいてもある程度塞いでくれ、ゆっくりと空気が抜けるので、転倒の危険性を下げてくれます。ごく小さな穴なら、完全に塞いでしまうこともあります。チューブがないので、リム打ちパンクしないことも大きなメリットですね」。

ホイールまわりで注意すること

対応するホイールを選ぶときの注意点は?

「チューブレスレディ対応のホイールは、スポーク穴がふさがっていないタイプの場合はチューブレステープという専用テープを貼る必要があります。最初からスポーク穴が空いていないタイプは貼る必要はありません。

穴が空いているものは、最初からチューブレステープが貼ってあるものもあれば貼っていないものもあります。貼っていないものの場合は貼る必要がありますが、しっかりと貼らないと空気漏れにつながるので、ここはプロに任せた方がいいです。

タイヤメーカーによっては、チューブレステープの銘柄を指定するものがあるので、その場合はその指定するものを使うようにしましょう。特になければ、好みで選んでOKです」。
 
チューブレスレディ対応ホイールで、スポーク穴が空いていないタイプ。これは"チューブレスホイール"とも呼ばれる
チューブレスレディ対応ホイールで、スポーク穴が空いていないタイプ。これは"チューブレスホイール"とも呼ばれる

 
チューブレスレディ対応ホイールで、スポーク穴が空いているタイプ。これは"チューブレスレディホイール"とも呼ばれる
チューブレスレディ対応ホイールで、スポーク穴が空いているタイプ。これは"チューブレスレディホイール"とも呼ばれる

 
チューブレスレディ対応ホイールでスポーク穴が空いているタイプには、このようにしてチューブレステープを貼る必要がある
チューブレスレディ対応ホイールでスポーク穴が空いているタイプには、このようにしてチューブレステープを貼る必要がある

「なお、シーラントが不要のチューブレスについては、"スポーク穴が塞がっているタイプにしか使えない"としているタイヤメーカーもあります(そのため、穴が塞がっているタイプを"チューブレスホイール"と呼ぶことがある)。このあたりについては、買ったお店でよく互換性を確認してもらいましょう」。

他にホイールまわりで注意することは?

「チューブレスバルブという、専用のバルブを使う必要があることです。空気がバルブ口まわりから抜けないような構造になっています」。
 
チューブレスレディに必須のチューブレスバルブ。写真はハッチンソン・チューブレスバルブ2本セット(2500円・税抜)
チューブレスレディに必須のチューブレスバルブ。写真はハッチンソン・チューブレスバルブ2本セット(2500円・税抜)

「だいたいはホイールに最初から指定品が付属してきます。付属してこない&指定品がない場合は、市販品から選んで使いましょう。

リムの形状によって、バルブのゴムが合う・合わないという問題があるので、やはりここはプロに任せて選んでもらうといいと思います。ざっくり言うと、ゴムが円錐型のものと俵型のものがあり、円錐型はリムが平面に近いタイプに、俵型はリムの角度がきついタイプに向いています。」
 
チューブレスバルブの根本のゴムが円錐型のものは、リム形状が平面に近いものに向く
チューブレスバルブの根本のゴムが円錐型のものは、リム形状が平面に近いものに向く

 
チューブレスバルブの根本のゴムが俵型のものは、リム形状の角度がきついものに向く
チューブレスバルブの根本のゴムが俵型のものは、リム形状の角度がきついものに向く

シーラントの選び方&交換目安は?

シーラントにもいろいろ種類があるようだが、どう選んだらいいのか?

「基本的にはどのタイヤにどのシーラントを使っても問題ありません。ですが、タイヤメーカー側で使うシーラントを指定していることがあるので、そのとおりのものを使うのが無難です。そうした指定がなければ、好みで選びましょう。

シーラントにはラッテクス系と非ラテックス系の2種類があります。ラテックス系は固まるのが早く、注入してからの即効性が高いです。非ラテックス系は液体状態が長く続くという特徴があります」。
 
ラテックス系シーラント。写真左からマヴィック・タイヤシーラント(1400円・税抜)、ジャイアント・タイヤシーラント(2OZ・500円・税抜)、ハッチンソン・プロテクトエアマックス(1600円〜・税抜)
ラテックス系シーラント。写真左からマヴィック・タイヤシーラント(1400円・税抜)、ジャイアント・タイヤシーラント(2OZ・500円・税抜)、ハッチンソン・プロテクトエアマックス(1600円〜・税抜)
非ラテックス系のシーラント。写真はフィニッシュライン・チューブレスタイヤシーラント(1080円〜・税抜)
非ラテックス系のシーラント。写真はフィニッシュライン・チューブレスタイヤシーラント(1080円〜・税抜)

シーラントの交換の目安は?

「1シーズンで2〜3回です。時間にすると4か月〜5か月に1回ですね。あまり時間がたってしまうと、空気の保持力がなくなってしまったり、固まりすぎて効果を発揮しなくなってきます。

また、1〜2週間くらいバイクに乗らないときは、ホイールを半回転くらい回してあげて、シーラントが一箇所に固まらないようにした方がいいですね」。

パンクしたらどうするの?

もし、走行中にパンクして空気が抜けたらどうすればいいのか?

「クリンチャー(チューブド)と同じで、チューブを入れればOKです!」

とてもシンプルだ。皆さんクリンチャー(チューブド)タイヤには慣れ親しんでいるだろうから、分かりやすくていい。懸念点は、パンク処理するときにシーラントで手が汚れてしまうことか。極薄型のゴム手袋を携行していくといいかもしれない。

タイヤのはめ方・外し方は?

さて、肝心の使い方、つまりタイヤのはめ方・外し方についてだ。こちらは文章よりも動画を見てもらった方が分かりやすいだろう。下の動画をぜひチェックしてみてほしい。

最初にチューブレスレディ全般についておさらいしているので、すぐにはめ方・外し方を知りたい人は2:15〜視聴しよう。
 

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