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今治発 まだ見たことのない「瀬戸内しまなみ海道」へ!

愛媛県・今治をスタート&ゴールにして、新しい「しまなみ海道」に出会おう! しまなみ海道の一般的なコースは平坦部を慎重に選んで島を結んでいるけれど、島とは海から飛び出した山に他ならない。実は激坂と眺望に恵まれているのも、しまなみ海道の魅力である。ここでは、知る人ぞ知る絶景スポットを味わうサイクリングを紹介しよう。坂はツラい? 心配はご無用。今はEバイクがあるじゃないか!


 
text:田村浩、photo:長谷川拓司

もう坂は怖くない! Eバイクで坂の上の絶景を味わおう!

言うまでもなく、坂はツラい。でも、Eバイクを選べば、ツラさをほとんど感じることなく、坂のご褒美である絶景を楽しむことができる。健脚自慢のパートナーと一緒でも楽々と付いていくことができ、むしろぶっちぎる快感すら味わえる。脚力差を埋めるツールとしてEバイクを選べば、いつものしまなみ海道とは違う風景に出会うことができる。

今回は、しまなみ海道の四国側から発着するコースを組み、愛媛県・今治エリアにそそり立つ三カ所の絶景ポイントを巡るコースを考えた。関東など遠方から訪れる場合、今治の陸地側に前泊すれば行程に余裕が生まれる。そして、島で一泊するのがオススメ。本線を一気呵成に走るだけでは味わうことができなかった、絶景とグルメが待つ極上のサイクリングへ案内しよう!

 




いざ、絶景目指してしまなみ海道へ出発!
いざ、絶景目指してしまなみ海道へ出発!

ロードバイクとEバイクで今治駅から出発。脚力自慢の男性が駆るロードバイクに対して、Eバイクはどこまで脚力差を埋めてくれるだろうか? 今回のEバイクは、ジャイアントストア今治で最新モデルをレンタル


問・ジャイアントストア今治


 

お薦めグルメその1 潮里



今治は鯛漁の本場。来島海峡大橋の麓にある浜の台所「潮里(しおり)」で小腹を満たしていこう。天然の鯛ならではの風味豊かなダシが効いた鯛潮ラーメンが絶品


●​潮里


 

お薦めグルメその2 白雅



 前泊の夜やゴール後に寄りたいのが、餃子専門店「白雅」。昭和33年から続く老舗が作る餃子の特徴は、もっちりした自家製の皮。「にんにくパワーで橋を渡ろう!」とご店主




●白雅

 

今治スタートで来島海峡大橋に圧倒されよう!

今治からスタートすると、最初に現れる橋が来島海峡大橋。しまなみ海道で最長、実に全長4105mの三連吊り橋で海を渡ると、一気に非日常的な旅気分が盛り上がる。今治の陸地側にはサイクリストに優しいスーパーがあり、休憩や補給食の調達にも便利なことこの上ない。しかも、追い風に恵まれやすいのが今治スタートのメリットだ。

 
ぐるんぐるんとループする自歩道で、高度50〜60mに架かった来島海峡大橋へ。いよいよ空中散歩の始まりだ。橋へのアプローチは地味にシンドイが、Eバイクなら余裕なのは言うまでもない
ぐるんぐるんとループする自歩道で、高度50〜60mに架かった来島海峡大橋へ。いよいよ空中散歩の始まりだ。橋へのアプローチは地味にシンドイが、Eバイクなら余裕なのは言うまでもない

お薦めグルメその3 はしはまスーパー



来島海峡大橋の入り口に近い「はしはまスーパー」。社長私物のピナレロ・ガンが展示された店内には、サイクリスト向けのスイーツやお弁当が充実。白あんの「塩ぼた」はカロリーと塩分を同時に補給できる



●はしはまスーパー



 

ちょっと休憩を入れるなら

スーパーFUJIには無料で利用できる休憩所が登場。造船とタオルで知られる今治だが、街全体がサイクリストを大歓迎しているので、とにかく居心地がよい
スーパーFUJIには無料で利用できる休憩所が登場。造船とタオルで知られる今治だが、街全体がサイクリストを大歓迎しているので、とにかく居心地がよい
サイクリングターミナル、サンライズ糸山。宿泊やレンタサイクルの拠点として利用価値大。交通至便な駅前に泊まるか、橋に近い糸山に泊まるか? 悩ましくもうれしい選択肢だ
サイクリングターミナル、サンライズ糸山。宿泊やレンタサイクルの拠点として利用価値大。交通至便な駅前に泊まるか、橋に近い糸山に泊まるか? 悩ましくもうれしい選択肢だ

いきなりハイライト! 亀老山(きろうさん)へ上っちゃおう!

来島海峡大橋を降りたら大島だ。その真ん中を貫く国道で次の橋に向うのが定番だけれど、ぜひ寄りたいのが亀老山。行こう! いや無理だよ、と意見が分かれがちなスポットだが、パートナーがEバイクならお互いに遠慮なく目指すことができる。

亀老山へは、国道から往復するのではなく、大島の南岸を経て向うのがオススメ。来島海峡大橋の全貌を眺めることができ、飾らない漁村が迎えてくれる。しまなみ海道屈指の展望台として知られる亀老山だが、ほぼ標高ゼロから300m近くまでわずかな距離で上るので、ベテランでも息が荒くなる激坂が連続する。一方のEバイクは、その圧倒的なパワーで乗り手を押し進めてくれる。


「全然ツラくない! Eバイクって本当にすごい」

「はあ、はあ、はあ……」


俺もEバイクを借りればよかった……そんな心の声が響く亀老山だった。


 
ハンドルを南へ向けると、来島海峡大橋の雄代な姿と爽やかな海風が待っている
ハンドルを南へ向けると、来島海峡大橋の雄代な姿と爽やかな海風が待っている
そして亀老山が近づくに連れ待望の(?)アップダウンが現れ、徐々に人力オンリーのサイクリストを苦しめる
そして亀老山が近づくに連れ待望の(?)アップダウンが現れ、徐々に人力オンリーのサイクリストを苦しめる
Eバイクの恩恵は圧倒的で、ロードバイクに乗る人がどんなに健脚であろうとも、同じペースで進むのは不可能
Eバイクの恩恵は圧倒的で、ロードバイクに乗る人がどんなに健脚であろうとも、同じペースで進むのは不可能
展望台の売店では名物の塩ソフトが待っているが、男性にはそれを楽しむ余力すら残ってなかった……
展望台の売店では名物の塩ソフトが待っているが、男性にはそれを楽しむ余力すら残ってなかった……

お薦めグルメその4 映日果



大島の隠れ家的食堂「映日果」(えいじつか。イチジクの別称)でランチ。自家製麺にこだわったカレーうどんセットは味もボリュームも満点。エビ味噌など地元産の食材を活かした「海賊むすび」もサイクリストに人気



●映日果



 

開山(ひらきやま)にも上っちゃおう!

サイクリングならではの心地よい疲労と達成感は、ロードバイク乗りにもEバイク乗りにも平等だ。大島でランチに癒されてから、伯方・大島大橋を渡って伯方島へ。本線だけを走るとほんの数キロで通過してしまう伯方島だが、それじゃあまりにももったいない。亀老山に匹敵するビューポイント、開山へ向おう。

開山の標高は150mほどに過ぎないが、伯方島の北西部に突き出した独立峰なので、360度の大展望が待っている。春には1000本の桜が咲き誇り、クルマが渋滞するほど花見客が集まり、自転車で上ったほうが早いくらいだという。渡ってきたばかりの伯方・大島大橋、これから向う大三島橋、そして広島県との境にかかる多々羅大橋までが一望でき、胸が空くような光景が広がる。


 
大島と無人の見近島に架かる大島大橋、見近島と伯方島に架かる伯方大橋の総称が、伯方・大島大橋。長さは合わせて1100mほど。迫力は来島海峡大橋に譲るが、自歩道が広くて走りやすい
大島と無人の見近島に架かる大島大橋、見近島と伯方島に架かる伯方大橋の総称が、伯方・大島大橋。長さは合わせて1100mほど。迫力は来島海峡大橋に譲るが、自歩道が広くて走りやすい
有名だけにビギナーも多く訪れるしまなみ海道では、緩い上りでも押し歩く人が珍しくない。Eバイクを借りればいいのに、と一概には言えないが、Eバイクなら行程の自由度が広がるのは間違いない
有名だけにビギナーも多く訪れるしまなみ海道では、緩い上りでも押し歩く人が珍しくない。Eバイクを借りればいいのに、と一概には言えないが、Eバイクなら行程の自由度が広がるのは間違いない
開山の展望台からは、遮るもののがない360度の展望を楽しめる。坂を理由に諦めるには惜し過ぎる絶景だ。「来てよかったね」「……そうだね」
開山の展望台からは、遮るもののがない360度の展望を楽しめる。坂を理由に諦めるには惜し過ぎる絶景だ。「来てよかったね」「……そうだね」

イノシシとI(アイ)ターンの皆さんが熱い大三島に泊まる

Eバイクならずとも、スポーツ自転車なら今治〜尾道を一日で走りきることは難しくない。しかし、それをもって「しまなみ海道を体験した!」というのは少々おこがましいし、あまりにももったいない。それぞれの島に他にはない自然と歴史があり、坂と絶景がある。そして、多くの人が暮らしを営んでいる。それらを知る近道は、島で過ごす時間を長くすることだ。つまり、島に泊まることに他ならない。

今回は大三島の南端にある「大三島憩いの家」で一夜を過ごしたが、大三島にはたくさんの宿泊施設があるし、地理的にもしまなみ海道の中間にあって利用しやすい。グルメ処も多く、自転車を宿におけば「ちょっと一杯」なんてことも思う存分に楽しめる!


 
開山を下ったら、しまなみ海道で唯一のアーチ橋である大三島橋を渡る。この日の激坂スポットは終了し、さすがに男性もホッとした様子
開山を下ったら、しまなみ海道で唯一のアーチ橋である大三島橋を渡る。この日の激坂スポットは終了し、さすがに男性もホッとした様子

大三島憩いの家に投宿



大三島の南岸を進み、「大三島憩いの家」へ。廃校を利用した人気の宿泊施設は、昨年のリニューアルで客室や食堂がいっそう魅力的になった



●大三島憩いの家


 

二日目スタート。見よ! これが鷲ヶ頭山の絶景だ

急峻な山肌を無数の折り返しで進む林道鷲ヶ頭線。よほど足が揃ったペアでなければ共有できなかった体験が、Eバイクによって可能になる。下りではディスクブレーキが疲労と緊張を和らげてくれる
急峻な山肌を無数の折り返しで進む林道鷲ヶ頭線。よほど足が揃ったペアでなければ共有できなかった体験が、Eバイクによって可能になる。下りではディスクブレーキが疲労と緊張を和らげてくれる
大三島で一泊した最大の理由、それは島で最高標高を誇る鷲ヶ頭山を目指すためだ。大山祇神社の脇から伸びる林道を5kmほど進むと至るその頂きは、実に436m。亀老山や開山よりグンと高く、ダイナミックな眺望は全国でも屈指。信州には標高2000mを越す峠も珍しくないが、眺望と走りごたえの双方で、この鷲ヶ頭山は負けず劣らずである。

「これ、本当に上るのか……?」
「早く早く! 置いてくよ〜」
もはや完全に立場が逆転してしまった二人。Eバイク恐るべし。あえて言えば、鷲ヶ頭山を人力オンリーのスポーツ自転車で上るのは相当の覚悟が必要だ。並のサイクリストは弾き返されるだろう。かかる時間と労力の双方で、鷲ヶ頭山に絞ったプランニングも必要になる。

しかし、Eバイクなら島の観光ライドと両立させることもできる。単に楽だからという理由でEバイクを選ぶのも悪くないが、ベテランであれば「負けを認めた」感があるだろう。だが、より積極的に、より深くしまなみ海道を味わうためにEバイクを選ぶ、と考えたい。そして、一緒に走りたい人を誘いやすく、感動を共有できる。

Eバイクという選択は、もっと多くのサイクリストが実践してよいと思う。そう実感した旅だった。なお、今回上った亀老山、開山、鷲ヶ頭山はいずれも頂上にトイレがあり、パートナーと一緒でも安心感が高いのもうれしい。


 

めくるめく大三島グルメ

鷲ヶ頭山に上ったことでサイクリングの主目的は達成した。多くの国宝を所有していることで知られる大山祇神社に旅の無事を謝したら、次なる目的はグルメだ。なんでも大三島はイノシシが多いそうで、その野性味を活かしたグルメが続々登場している。一方で、女子力が高いカフェやブリュワリーもある。ストイックに走るだけ、というのも悪くはないが、がんばった自分とパートナーへのご褒美も欠かせない。

大三島には「また行きたいね」と思わせる要素がたくさん待っている。そして旅の終わりには、次の旅を考える余裕がほしい。くれぐれも「もうアンタとは出かけない」「しばらく外出禁止だから」なんて言われないように……。自分ひとりだけ満足するような旅をしてると、先は暗い(かもしれない)。Eバイクをうまく活用して、二人の時間を創っていこうじゃないか!

 
参道をゆっくり進めば、魅力的なお店の数々が迎えてくれる。島に泊まったからこそ手に入った自由時間を持て余すことはないだろう
参道をゆっくり進めば、魅力的なお店の数々が迎えてくれる。島に泊まったからこそ手に入った自由時間を持て余すことはないだろう
大山祇神社が建つ宮浦地区は古くから栄えた港町。そして、他府県から移住したIターンの方々が多く、新しい取り組みも盛ん
大山祇神社が建つ宮浦地区は古くから栄えた港町。そして、他府県から移住したIターンの方々が多く、新しい取り組みも盛ん

お薦めグルメその5 DAISHIN




半年前にオープンした「DAISHIN」。農家を困らせてきたイノシシを活用したランチメニューの一押しは、デミオムライスハンバーグ乗せ。100%イノシシ肉で、上品な味わいの中でコシのある食感が楽しめる



●DAISHIN



 

お薦めグルメその6 大三島ブリュワリー




大阪から移住したご一家が、ここでしか飲めない4種の地ビールを作る「大三島ブリュワリー」。ゆずの皮を使った爽やかなホワイトエールは、ゴクゴク飲みたいサイクリストへのお土産に超オススメ!



●大三島ブリュワリー


 

お薦めグルメその7 猪骨ラーメン




「猟がしたくて」というワイルドな店主が東京からIターンして開業したのが「猪骨ラーメン」。みかんで育った(!)イノシシの風味が楽しめる塩ラーメンが絶品


●猪骨ラーメン

 

お薦めグルメその8 大三島みんなの家




カフェとワインバルの「大三島みんなの家」。かつての法務局を著名な建築家がリノベートした空間が不思議と懐かしく、旬のスイーツや島のブドウで作られたワインが夢見心地にさせてくれる


●大三島みんなの家


 

旅の二日目は船旅をアクセントに。最後まで飽きないよ



自分で走るだけじゃなく、他の交通機関との相性がよいのも自転車の魅力。大三島の宗方港からは、今治や「とびしま海道」へ向う快速船を利用することができ、自転車も一緒に積んでくれる。ブルーラインのフェリーと今治市営の快速船が運行されており、今回は今治への復路として後者を利用した。

30分ほどの乗船時間は旅のよいアクセントになってくれ、前日に走った来島海峡大橋を下から眺めることができるのも興味深い。快速船は便数が多くはないので、事前にリサーチして、無理のないプランニングを考えよう。今治に戻ったら、市街でさらにグルメを楽しんでもいいし、駅弁を買って鉄路の旅を豊かにすることもできる。


●二葉



坂と絶景のしまなみ海道、次に楽しむのはアナタですよ!


 

[まとめ]Eバイクで広がるサイクリングの可能性

スポーツタイプの電動アシスト自転車、Eバイクはシティサイクルのそれとはまるで違う乗物だ。より力強く、より遠くまで行くことができ、自分の力で速さを上乗せすることもできる。レンタサイクルとしても普及しつつあるから、誰もがその恩恵を感じることができる。坂と絶景を楽しむための相棒として心強い。


 
今回お借りしたのは、ジャイアントのエスケープRX-E+。坂でもグイグイ進むスポーツモードの航続距離は90km。エコモードなら225kmも走るから、一泊二日の行程を余裕でこなしてくれた
今回お借りしたのは、ジャイアントのエスケープRX-E+。坂でもグイグイ進むスポーツモードの航続距離は90km。エコモードなら225kmも走るから、一泊二日の行程を余裕でこなしてくれた



●ウエア協力:レリック


男性着用ジャージ


女性着用ジャージ


 

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