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自転車旅人・西川昌徳「中南米縦断自転車旅レポート」第4弾 パナマ日本人学校で講演を実施。1/16帰国予定

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世界を自転車で旅し、学校講師の経歴を生かし、途中で授業も行う独自のスタイルで旅を続けている自転車旅人・西川昌徳さんからレポート第4弾が届いた。

2017年6月26日、メキシコシティからスタートした自転車旅。12月現在はコスタリカでの転倒事故および盗難事件により大幅に予定が遅れ、コロンビアより帰国することを決めた。テレビ電話授業や現地日本人学校での講演などを実施。現在左足首より下の麻痺のため治療中。


 

旅の概要

前回の旅を区切ったメキシコより、約6カ月かけて中南米大陸を縦断し、南米ペルーを目指す自転車旅。体験や出会いを通して生まれた物語や気づきを表現することを、目的とする。

また、旅の日常や世界の【いま】を共有するプログラムを西川さんが講師を務める小中学校とで行う。LIVEでつなぐテレビ電話授業だけでなく、メッセージアプリを利用した、生徒との直接的なコミュニケーションや、動画のやりとりなどをすることで、国際理解だけでない、双方向のコミュニケーションによる世界とのつながりを生み出す。
 

自転車旅のコンセプト

テント、調理道具などアウトドアで使用するキャンプ装備を持ちながら、最低限のパッキングサイズで旅をするための可能性を探る。具体的には、バイクパッキングと呼ばれる自転車に荷台を取り付けず、フレームやハンドルにバッグを直接取り付けるパッキングスタイルを選ぶことにより、シンプルで軽く、走る場所を選ばない自転車旅の可能性を広げるスタイルでの長期ツーリングを確立する。

前回の強盗事件の反省もあり、キャンプメインではなく宿も利用しながらの旅となるが、なるべく自然やその国の日常と近く、またそこに生きる人とのつながりを生み出せるようなルート選びや行動を心がける。バイクはKONA ROVE STを使用。

学校授業のコンセプト

これまで実施してきた「世界を伝える」というコンセプトだけでなく、子どもたちの知らない世界への興味関心を生み出すきっかけづくりや、自分の思いや考えを表現するという部分をしっかりと育んで行けるよう、授業の枠にとらわれない関わり方を目指す。

具体的には、子どもたちが自由に使えるiPadのメッセージ機能を利用し教室と旅先の西川をつなぐ、直接的なコミュニケーション環境を作ったり、メッセージのやりとりだけでなく写真や動画のやりとりをすることでより分かりやすく伝えられる環境づくりを行う。

インターネットテレビ電話での交流には状況に応じて、iPad、iPhoneを使い分けて実施。インターネット環境は現地キャリアSIMやWi-Fiを利用。
 

旅の進捗状況


2017年6月26日よりメキシコシティから自転車旅をスタートし、12月23日現在は10カ国目コロンビア・カルタヘナに滞在中。現在の総走行距離は8564km。ここから首都ボゴタを目指し、2018年1月16日に日本へ帰国予定。

コスタリカで転倒による負傷、盗難(宿泊していた宿に泥棒に入られ、現金すべて、カメラ、iPadの盗難に遭う)による手続きや復帰のための準備により、当初目標としていたペルーには届かず。残りの距離は約1200km。

パナマからコロンビアへは陸路国境が閉鎖されているため、ヨットを使用した。航行中のトラブル(詳しい原因は不明)により、左足首から先が麻痺し動かすことができないためにカルタヘナにて治療中。

今後の予定についても白紙状態。

 

自転車走行レポート

コスタリカの首都サンホセに向かう途中で、大雨とパンクトラブルのため、夜間走行を余儀なくされた。ライトを装備し細心の注意事項を払いながらも、道路合流地点に開いた穴をよけることができず車道側に転倒。クルマが来ていなかったのが不幸中の幸いとなった。

ハンドルレバーが大きく曲がるも、そのほか自転車の故障は無かった。肩の捻挫、外傷はあったが1週間ほどで旅を再開。パナマの首都パナマシティまで自力で走行。ここから先は国境が封鎖されているため、ヨットでのコロンビア入りを果たす。
 

教育活動レポート

講師を務める福島県新地町立駒ケ嶺小学校。群馬県伊勢崎市立北小学校。徳島県牟岐町立牟岐中学校とのLIVE授業を実施した。

また、グアテマラ日本人学校にて中学生英語の授業を担当。パナマ日本人学校では講演を実施。
 

旅での出会い

ニカラグアでは現地でレストラン経営する日本人と出会った。グアテマラ、パナマでは日本人学校に勤める先生宅にお世話になった。現地に住まわれる日本の方との出会いは、観光だけでは見えてこない、その国の暮らしを少し垣間見ることができる貴重な体験となった。

また、パナマからコロンビアへ渡る5日間のヨット旅ではヨーロッパを中心とした10カ国18人と航行をともにした。人生観や仕事観、違うことと同じこと、いつもひとりで旅をしている僕にとっては、貴重な同じ旅をする人々との出会いの機会となった。
 

旅の心模様

ベリーズ以降、グアテマラ、エルサルバドル、ニカラグア、コスタリカと順調に見えた旅だったが、コスタリカでの負傷からトラブルが立て続けに起こった。コスタリカ南部では宿に泥棒が入り、全財産と旅の記録が入っているカメラ、iPadを盗難に遭い一文無しになった。警察はじめ現地の方々の親切により、サンホセの友人宅まで戻ることができ、日本から送金を受け旅を再開。

北南米大陸を分けるパナマ運河が流れるパナマシティに到着。ここからコロンビアに船で渡り、首都ボゴタへのラストスパートのはずが、コロンビアで左足首から先の麻痺が判明し現在治療中。

ここまでトラブルに見舞われることなんて初めてだ。何度も心が折れそうになるが、現実は変わらない。受け止めるしかない。

不安はあるが、心を閉ざしてはいけない。僕がどんな状況であっても、世界は変わらない。心の風通しをよくして、美しいものを見つめていこう。意味なんて見出せなくてもいい、いつか何かのかたちで心に残るものがあるだろう。最後まで諦めずに前を見つめたい。

自転車旅人・西川昌徳「中南米大陸縦断自転車旅レポート」
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