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ジャパンカップ・クリテリウム 2017でNIPPO・ヴィーニファンティーニのカノラが初優勝!

レース

ジャパンカップサイクルロードレース(アジアツアー1.HC)の前哨戦であるジャパンカップ・クリテリウムが、10月21日に栃木県宇都宮市で開催された。レースはあいにくの雨となり、ゴール目前で落車が発生するアクシデントに見舞われて混沌となった。そこから抜け出したイタリアのマルコ・カノラ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)が、後続に1秒差を付けてフィニッシュラインに飛び込み、初優勝を果たした。

2位はスペインのフアンホセ・ロバト(チームロットNL・ユンボ)、3位はオランダのブラム・ウェルテン(BMCレーシングチーム)だった。

 
左からクリテリウム2位のロバト、優勝したカノラ、3位のウェルテン 
 
■第8回ジャパンカップ・クリテリウム結果[10月22日/宇都宮市/33.75km]

1 マルコ・カノラ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ/イタリア)43分57秒
2 フアンホセ・ロバト(チームロットNL・ユンボ/スペイン)+1秒
3 ブラム・ウェルテン(BMCレーシングチーム/オランダ)+1秒
4 雨乞竜己(キナンサイクリングチーム/日本)+1秒
5 ベンジャミン・ヒル(アタッキ・チームグスト/オーストラリア)+1秒
6 ジョン・アラベストゥリ(チーム右京/スペイン)+2秒
7 下島将輝(那須ブラーゼン/日本)+2秒
8 阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン/日本)+2秒
9 小阪光(クリテリウムスペシャルライダーズ/日本)+2秒
10 アレックス・ハウズ(キャノンデール・ドラパック/米国)+2秒
20 別府史之(トレック・セガフレード/日本)+10秒
[スプリント賞]
4周回目:鈴木龍(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)
8周回目:ダニロ・ウィス(BMCレーシング/スイス)
12周回目:鈴木真理(宇都宮ブリッツェン/日本)
(http://www.japancup.gr.jp)
 

コンタドールが先導し、集団をコントロール!

台風21号の接近により、年に一度のジャパンカップで盛り上がる宇都宮も土曜日のクリテリウムはスタートから断続的に小雨が降り続いた。にもかかわらず、初来日したアルベルト・コンタドール(トレック・セガフレード)の最初で最後の走りを一目見ようと、宇都宮市街地の大通り周回コース(1周2.25km)には昨年と変わらない大勢の観客が詰めかけた。

パレード走行の後、沿道の観客が幾重にも連なっていた二荒山神社前のスタート&フィニッシュ地点でコンタドールの引退セレモニーが行われ、ジャパンカップ実行委員会会長である佐藤栄一宇都宮市長が花束を贈呈した。

コンタドール・フィーバーの中、スタートした15周のクリテリウムで最初に飛び出したのはクリテリウムスペシャルライダーとして招待されたオーストラリアのネイサン・ハース(チームディメンションデータ)だった。しかし、彼は「あまりにもスロースタートだったから、楽しもうと思って前に出ただけさ」と、レース後に語っていた。

クリテリウムは終始、別府史之の3連覇を目指すトレック・セガフレードがコントロール。先頭ではコンタドールも仕事をして、沿道のファンを大いに楽しませてくれた。そのため例年のような序盤の逃げは容認されず、スプリント賞の時だけコントロールライン近くで誰かがアタックする展開となった。

4周回目に設定されていた最初のスプリント賞は鈴木龍(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)が、日本チャンピオンの畑中勇介(チーム右京)、石上優大(ジャパンナショナルチーム)、田窪賢次(マトリックスパワータグ)に競り勝って獲得した。

続く8周回目のスプリント賞は、スイスのダニロ・ウィス(BMCレーシング)が飛び出し、単独でフィニッシュラインを通過して獲得した。彼はレース後に「雨で厳しいレースだったが、大勢の観客が沿道で応援してくれたから、いいところを見せてやろとうというモチベーションになった」と話していた。

そのまま独走を続けたウィスも結局吸収され、1つになった集団から12周回目の最後のスプリント賞で飛び出したのは、これが宇都宮ブリッツェンの選手として最後のレースとなったベテランの鈴木真理だった。すぐに中村龍太郎(クリテリウムスペシャルライダーズ)が追ったが、鈴木がオリオンスクエアの表彰台に上がる権利を勝ち取った。

集団は1つで最終周回へと突入。トレック・セガフレードの好きにはさせまいと、オランダのチームロットNL・ユンボも先頭に出て列車を組み立てようとしたが、雨の最終コーナーでスピードが落ちた時、集団は誰にも支配されてはいなかった。

ホームストレートに入り、スプリントが開始されるや否や、ジャパンナショナルチームの選手が集団の前方で落車。レースは混沌となったが、カノラはすでに前にいた。彼はそのまま競争相手なしに、両手を上げてフィニッシュラインを通過した。

28歳のカノラは、2014年のジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)で区間優勝していて、今年5月のツアー・オブ・ジャパン(アジアツアー2.1)では区間3勝してポイント賞のグリーンシャージも獲得した。その時、彼は「秋にはまたジャパンカップで来日する」と公言していたのだが、その約束を守っただけでなく、再び日本のファンの前で素晴らしい優勝を見せてくれた。

ジャパンカップにはチームのタイトルスポンサーであるファルネーゼ・ヴィーニ社(ビーニ・ファンティーニはブランド)のヴァレンティーノ・ショッティ社長と、チームのフランチェスコ・ペロージGMも来日していて、ゴール地点で優勝者の証であるゴールド・レイをかけたカノラを大喜びで出迎え、記念撮影を行っていた。
 
クリテリウムで初優勝したカノラ(中央)。ゴールではファルネーゼヴィーニのショッティ社長(左)とペロージGM(右)が待ち受けていた

■クリテリウムを制したカノラのコメント
「レースは簡単ではなかった、天気もデリケートだったし。ラストコーナーを一番で抜けられて、そのまま踏み込んでいった。後ろでクラッシュがあったのはラッキーでもあった。脚があるのはわかっていたので、早めに仕掛けた。

「皆アリガトウ! また日本にこられてうれしい。今年はTOJもステージ3勝できたし、日本の企業がチームスポンサーでもある。ここで勝てたこともうれしい。日本のファンからはいつも力をもらってるよ。

明日は雨でコンディションがいいとは言えない、風も強いらしいし。でも、レースがスタートしたら勝つために全力で闘うよ。チームメイトと一緒にね」


■最初のスプリント賞を獲得した鈴木龍のコメント
「トレックのコントロールで逃げるのが大変だった、完璧なレースコントロールだった。でも、逆にそのコントロール下だったので、逃げなくてもスプリントを取れると思っていた。思い描いていた獲り方できた。

明日も頑張るので、応援お願いします!」


■最後のスプリント賞を獲得した鈴木真理のコメント
「1、2本目は力勝負になると思っていた。3周目は狙ってた。別府に行かせてくれと。コントロール下で行けたので、スプリント賞を3本目何とか取れてよかった。

病気の影響で、転倒してけがをするわけにはいかなかった。絶対に転べないという守りの走りになるのはわかっていたが、何とか表彰台に上がれることになってよかった。ほっとしている。

悪天候の中、ありがとうございました!」
 
 
4周回目のスプリント賞を獲得した鈴木龍
12周回目のスプリント賞を獲得した鈴木真理
スプリント賞を獲得してスペシャルジャージを受賞した3人。右から鈴木真理、ウィス、鈴木龍                                  
応援ヨロシク!





※日曜日のジャパンカップサイクルロードレース(アジアツアー1.HC)は、台風の影響で悪天候になることが予想されます。森林公園特設コースで観戦される皆様は十分注意し、風邪を引かないよう体調管理にも気をつけて、レースを楽しんで下さい。無事、おうちに帰るまでがジャパンカップです!