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G’day, Australia!~ブリスベンからの自転車だより Vol.12 自主ブリスベンtoゴールドコースト往復160km&チームオリカの映画レビュー!

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こんにちは!オーストラリア クイーンズランド州のブリスベンに、相棒のリブ・エメとともに留学中のAyakaです。今回は、ブリスベン~ゴールドコースト間の160km自主ロングライドに、チームオリカ・グリーンエッジ時代のドキュメンタリー映画「All for One」の鑑賞レビューの2本立てでお届けします。
 

大会目前!ブリスベンtoゴールドコースト自主160kmライドにチャレンジ!

クイーンズランド州最大のサイクリングイベント、「ブリスベンtoゴールドコーストサイクルチャレンジ」が今年も10月15日(日)にいよいよ開催!ということで、コースの下見を兼ねて、自主ライドでブリスベン~ゴールドコーストを往復自走してみることに。実は1日に130kmまでしか走ったことのない私……。果たして160kmの新たな壁をクリアーできるのでしょうか!?
 
V1自転車道の案内標識。自転車専用道は路面もきれいに整備されているところが多く走りやすいです
今回のスタート&ゴールは、私の暮らすブリスベン市内の南側、ネイサンという地区にあるグリフィス大学のキャンパスです。折り返し地点は国際的なリゾート観光地、ゴールドコーストのサーファーズパラダイス。

ブリスベン~ゴールドコーストにはM1という高速道路が通っており、そのM1に添うように、V(Veloway)1と呼ばれる自転車道がところどころに整備されています。

そのため比較的快適に走れますし、片道80km、獲得標高500m、一番きついところでもせいぜい6.8%ほどの坂があるくらいのゆるやかなコースなので、ビギナーも参加しやすいイベント向きでもあります。

 

日曜日の朝8時に大学をスタート! V1を通り、32km地点、高速道路沿いにあるサービスエリアで一息。「糖分補給!」と称して、大好きなドーナツをコーヒーと一緒に注文。余談ですが、オーストラリアではドーナツは人気のスイーツで、ブリスベンのシティ中心部にも、「クリスピークリーム・ドーナツ」や「ドーナツタイム」といった専門店があちこちにあります。セブン・イレブンでもクリスピー・クリーム・ドーナツを手に入れることができるんですよ!
 
クリーム入りなのに上にもクリーム。これがまた美味しいから困りものです!
9つも絶叫マシンがあるドリーム・ワールドは、クイーンズランドの富士急ハイランド!?
快調に走り続けること1時間強、56km地点、高速道路沿いに巨大なジェットコースター群が見えてきました!クーメラという地域にあるドリーム・ワールドです。

駐車場から眺めているだけでも、「ギャ~~~!」という絶叫がジェットコースターから聞こえて、見ているこちらまでハラハラドキドキしました……。

 

ゴールドコーストのまぶしい海までまっしぐら!

68km地点のラブラドール。真っ青な海の上、広い空に向かってリゾートホテルが立ち並びます
さらにゴールドコーストへと南下し、高級リゾート住宅地のホープアイランドを抜け、ラブラドールへ(犬種名ではなく地名です!)と進むと、真っ青な海に高層ビルが立ち並ぶ、これぞゴールドコースト! な景色が飛び込んできました。

ブリスベンtoゴールドコーストサイクルチャレンジのゴール地点でもあるサウスポートのアンザックパークにも立ち寄ったら、早くも正午に。75km地点、高級ホテルの立ち並ぶメインビーチにて、ランチにすることにしました。といっても、ホテルでセレブランチ!というわけではありません。お目当ては、シェラトンホテルのすぐ裏にあるゴールドコースト・フィッシャーマンズ・コープ。港に停まった漁船から直接、その日に獲れたばかりの新鮮なシーフードを購入できるポイントです。

大きなエビを$20分(約15尾)購入し、海辺に設置されたテーブルとベンチでエビ三昧なランチを楽しむことに。「塩ゆでしただけでも十分美味しいよ」という船のお母さんに、内心「いや、醤油かマヨネーズを持ってくるべきだった!」と半信半疑な私でしたが、一口食べてびっくり。プリプリの身に、磯の風味と塩味が効いて、あまりの美味しさにニヤニヤ! 高級ホテルのランチもいいですが、輝く太陽の下、まぶしい海を眺めながらいただく新鮮な地のものほど贅沢なランチはないかもしれません。

 
日によって手に入る魚介類が異なるのもローカルならではの楽しみ
これだけのエビをむさぼり食べたのは人生初めてでした・・・

国際的リゾート地、サーファーズパラダイスに到着!

サーファーズパラダイスの入り口では定番の写真スポット!
エビ三昧の後は、3kmほど南下し、ゴールドコーストのシンボル的ビーチ、サーファーズパラダイスへと到着。クルマや電車では何度か訪れたことがありましたが、自分の足で来られたことに感激!

この日はすっかり夏日でビーチは水着で海水浴や日光浴を楽しむ人であふれる中、一人バイクジャージではしゃいでいたのは私です……。いやでも、「まさかここに、自分の足でここまで来られるとは!」って、ロードバイク乗りならではの感動体験ですよね!
 
 
約80kmのここが折り返し地点ということで、後半への気合を入れるべくジェラートを食べて、午後1時半、ブリスベンへと引き返しました。

後半は100km強地点のドリーム・ワールド近くのガソリンスタンドのコンビニで一休み。「まだこの後、60km近くあるんだよな」と思うと一瞬気が遠くなりましたが、レッドブルを飲んでなんとか回復! 午後5時、無事に大学寮に戻って来ました。

走行時間約6時間50分をかけてなんとか160kmを完走できてほっ!これで次からは100kmくらいは朝飯前。……なんて言って調子に乗っていると痛い目にあいそうなので引き続きコンスタントに頑張らねば~!
 
ブリスベンにはコリアンBBQ(焼肉)のお店がたくさんあります。長距離を頑張った日はお肉とビールに限ります!

しまなみ海道に続け!?アイコニックルートへの道

ブリスベン~ゴールドコースト間のルートは、私のインターンシップ先のクイーンズランド州政府でも、観光部と交通局が一体となり、『アイコニック・サイクリングルート』として今後売り出していこうと力を入れているルート。私も州政府での仕事を通じて、ルート整備への提案書の作成や政策案へのフィードバックを行って来たものの、やはり走ってみないとわからないものはたくさんありました!

なかでも一番苦労したのが、自転車道が途切れ途切れになっているので、初めてこのルートを走る人や外国人には道がわかりづらく迷いやすいということ


「GPSを使った地図アプリを導入」「標識をもっと増やす」といった案もありますが、実は、日本のしまなみ海道のように道路にブルーラインを引くだけで、意外と解決できるのでは?

情報を探ってみたら、しまなみ海道のブルーラインに感動し「オーストラリアにも導入してほしい!」というオージーサイクリストのブログやレビューがけっこうあることもわかりました。早速、提案書にまとめて上司に提出しました。日本とオーストラリア、よいところはお互い取り入れていけたら素敵ですよね♪
 

オリカ・グリーンエッジのドキュメンタリー映画 “All for One” を鑑賞!

少し前の話ですが、8月末に、オリカ・グリーンエッジ(現・オリカ・スコット)のドキュメンタリー映画『All for One』がオーストラリアで上映されました!

オリカといえば、オージー自転車ファンが愛してやまない自国籍のUCIチーム。映画は2012~2016年までのオリカ・グリーンエッジ時代、4000時間のインタビュー映像を2時間強に凝縮したもの。日曜午後に街の映画館に足を運ぶと、老若男女、オージーたちの自転車ファンでにぎわっていました。

 
ちなみに、オーストラリアとニュージーランドの映画館では8月下旬~9月下旬までスタジオジブリ映画祭が開催されていました!

“All for One” というタイトルから、私はてっきり、「すべては勝利のために」というチームの戦術に焦点を当てたドキュメンタリーだと思っていました。

しかし、実際には、チームの監督を始め、メカニック、広報担当、専属デザイナーなどチームを各方面から支えるスタッフたちのインタビューが中心の構成。自転車チームというのは選手・スタッフ・関係者たちすべて含めて一つの組織であり、各部門がいかに協力し合いチーム全体として勝利を勝ち取っていくのか、というところに焦点が当てられ、スポーツマネジメント、組織論的な観点からも面白い内容でした。

 

個人的に印象に残ったのはコロンビア人のエステバン・チャベス選手の成長エピソードです。スペイン語話者の彼は、最初は英語もほとんどわからずチームメンバーとの交流に苦労したこと、2013年の事故による複雑骨折で絶望の淵に立たされたこと、そして、2016年のジロ・デ・ロンバルディアの優勝に至るまでの過程が、コロンビアの両親のインタビューも織り交ぜながら丁寧に描かれていました。

そのストーリーはさながら、モンゴルから日本にやってきた青年が相撲部屋で日本語や稽古に苦戦しながら、横綱まで上り詰めるプロセスのようで、思わず涙してしまいました。
 
映画全体は非常に明るく、ユーモアたっぷりで、オーストラリアの自転車メディアでも「“larrikin-nature” が随所に感じられる」と評されているほど。larrikin とはオーストラリアの英語で「いたずらっ子」のような意味。批判というよりも親しみや温かみを込めた表現です。

観客のオージーたちのリアクションもまた素直なのですが、会場が一番湧いたのは、2016年パリ・ルーベのクライマックスシーントム・ボーネン選手(エティックス・クイックステップ)との接戦の上、勝利を手にしたマテュー・ハイマン選手のゴール直後の「何か特別なことをしたかって?僕はただ、ergoの上にいただけなんだ」の言葉に周りのオージーの観客たちは大爆笑。

「えっ!?エルゴって何?」と1人取り残されてしまった私。“ergo” とはローラー台のこと。大会5週間前に右腕骨折をした後、「ローラー台に乗るよりは雨の中を走る方が好きだ」と言いながらも、リハビリでZwift(ズイフト)に励んでいたことを指しての一言でした。オージー自転車ファンと同時に笑えるよう、引き続き、英語も自転車も精進あるのみです!

【All for One 映画公式サイト】
http://www.madmanfilms.com.au/all-for- one/
 

Ayaka

Cycle Evangelist、Writer。Z会で約6年間、英語教材の企画・開発を担当。ロードバイクで国内外各地のイベントやレースにも出場し、自転車メディアでも活動。「日本をもっと元気で楽しい場所にする!」を目標に、ビジネス留学を通し、スポーツツーリズム業界へのキャリアチェンジを目指し退職。オーストラリア クイーンズランド州ブリスベンにあるグリフィス大学 ビジネススクールに在学中。
 
HP:http://gdaybabyccino-ayaka.com/
Instagram:aya_p_14