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ブエルタ第7ステージはスロベニアのモホリッチが逃げ切り、独走で区間初優勝

レース
photo : Luis Angel Gomez/BettiniPhoto©2017
photo : Luis Angel Gomez/BettiniPhoto©2017

第72回ブエルタ・ア・エスパーニャ(UCIワールドツアー)は、8月25日にリリアからクエンカ(シウダド・パトリモニオ・デ・ラ・ウマニダド)までの207kmで今大会最長距離の第7ステージを競い、スロベニアのマテイ・モホリッチ(UAE・チームエミレーツ)が独走で逃げ切り、22歳でグランツール区間初優勝を果たした。


2012年にジュニア世界チャンピオンになり、翌年はアンダー23世界選も制してプロ入りしたモホリッチは、この最長ステージがスタートしてすぐに形成された14人の逃げに加わっていた。彼はゴールまで残り20kmで逃げから抜け出すことに成功した。

町中の狭い石畳の坂を駆け上がるカテゴリー3のアルト・デル・カスティーリョで、モホリッチはスペインのホセホアキン・ロハス(モビスターチーム)に追いつかれ、頂上を越えた後でトマス・デヘント(ロット・スーダル)とパベウ・ポリャンスキー(ボーラ・ハンスグローエ)にも合流されたが、残り10kmの下り坂でふたたび1人になった。

前日にも逃げて区間優勝できなかったポリャンスキーとデヘントは必死で先頭のモホリッチを追いかけたが、わずか10数秒の差を縮めることができなかった。

メイン集団はチームスカイを先頭に8分38秒遅れでゴール。総合首位のマイヨ・ロホは英国のクリストファー・フルーム(チームスカイ)が守った。

総合上位に大きな変動はなかったが、第5ステージにつづいてこのステージでも逃げに加わったオランダのイェッツェ・ボル(マンサナポストボンチーム)がフルームに46秒差で総合7位にランクアップしている。

第7ステージはコロンビアのカルロス・ベタンクール(モビスターチーム)が出走しなかった。彼は前日のステージでティージェイ・バンガードレン(BMCレーシングチーム)の落車に巻き込まれ、ゴールはしたものの、検査で右足首の骨折が見つかった。

この日はレース中にも大きな落車があり、第5ステージで区間2位になったエリトリアのメルハウィ・クドゥス(チームディメンションデータ)と米国チャンピオンのローレンス・ワーバス(アクアブルースポート)が途中リタイア。完走は185選手だった。


■22歳でグランツール初優勝を果たしたモホリッチのコメント「信じられない。最後に大きな勝利を収めてから長い時間が経過していた。いつも一生懸命努力して、ベストを尽くしてきた。また勝利を得られて素晴らしい気分だ。僕はルツェンコが勝ったステージでも逃げに加わっていた。それ以来、とても調子がいいと感じていた。そのステージは僕のキャラクターに合ってはいなかったが、何とか4位になれた。

今日、チームは僕を逃げに入れたいと臨んだ。だから、できる限りエネルギーを節約して、最後に全てを出し切った。下りはすごく得意だから、いいゴールだった。その最後の下り坂に勝機があるってわかっていたのさ」

 
 
 
■第7ステージ結果[8月25日/リリア~クエンカ/シウダド・パトリモニオ・デ・ラ・ウマニダド/207km]

1 マテイ・モホリッチ(UAE・チームエミレーツ/スロベニア)4時間43分35秒
2 パベウ・ポリャンスキー(ボーラ・ハンスグローエ/ポーランド)+16秒
3 ホセホアキン・ロハス(モビスターチーム/スペイン)+16秒
4 トマス・デヘント(ロット・スーダル/ベルギー)+16秒
5 アレッサンドロ・デマルキ(BMCレーシングチーム/イタリア)+27秒
6 フロリス・デティール(チームロットNL・ユンボ/ベルギー)+27秒
7 イェツェ・ボル(マンサナポストボンチーム/オランダ)+29秒
8 ルイスアンヘル・マテ(コフィディス/スペイン)+1分21秒
9 アントニー・ペレズ(コフィディス/フランス)+1分32秒
10 アルノー・クールテイユ(FDJ/フランス)+1分32秒
■第7ステージまでの総合成績(マイヨ・ロホ)
1 クリストファー・フルーム(チームスカイ/英国)27時間46分51秒
2 エステバン・チャベス(オリカ・スコット/コロンビア)+11秒
3 ニコラ・ロッシュ(BMCレーシングチーム/アイルランド)+13秒
4 ティージェイ・バンガードレン(BMCレーシングチーム/米国)+30秒
5 ビンチェンツォ・ニバリ(バーレーン・メリダ/イタリア)+36秒
6 ダビ・デラクルス(クイックステップフロアーズ/スペイン)+40秒
7 イェツェ・ボル(マンサナポストボンチーム/オランダ)+46秒
8 ファビオ・アルー(アスタナプロチーム/イタリア)+49秒
9 アダム・イエーツ(オリカ・スコット/英国)+50秒
10 マイケル・ウッズ(キャノンデール・ドラパック/カナダ)+1分13秒
24 アルベルト・コンタドール(トレック・セガフレード/スペイン)+3分10秒
[各賞]
■マイヨ・ベルデ:マッテーオ・トレンティン(クイックステップフロアーズ/イタリア)
■マイヨ・デ・ルナレス:ダヴィデ・ヴィレッラ(キャノンデール・ドラパック/イタリア)
■マイヨ・コンビナダ:クリストファー・フルーム(チームスカイ/英国)
※第8ステージはエステバン・チャベス(オリカ・スコット/コロンビア)が着用
■チーム成績:モビスターチーム(スペイン)
■敢闘賞:ルイスアンヘル・マテ(コフィディス/スペイン)
*マイヨ・ロホ(個人総合リーダージャージ)...真紅/マイヨ・ベルデ(ポイント賞ジャージ)...緑/マイヨ・デ・ルナレス(山岳賞ジャージ)...白地に青い水玉/マイヨ・コンビナダ(コンビネーション賞)...白
(http://www.lavuelta.com/la-vuelta/2017/us/)
 
 
MAP : Unipublic
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8月26日の土曜日は、エリンからショレト・デ・カティ(コスタ・ブランカ・インテリオール)までの199.5kmで中級山岳区間の第8ステージが行われる。ゴールまで残り7.9km地点に始まるカテゴリー1のアルト・ショレト・デ・カティは全長5kmで平均勾配は9%だが、中盤に18%の難所がある厳しい登坂だ。ゴールは頂上ではなく、2.9km下った先にある。
 

第7ステージのハイライト映像


Summary - Stage 7 - La Vuelta 2017 投稿者 la_vuelta