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ツール・ド・ラヴニール第5ステージは小国ベラルーシがサプライズ勝利! 岡本隼は22位

レース
2017年8月22日開催のU23版ツール・ド・フランス「ツール・ド・ラヴニール」(未来へのツール)第5ステージ。

ワインと古城の地をロワール川に沿って東に移動するコースは、選手たちの疲れも見え始めるタイミングのため、激しい展開は影を潜めることが予想される。このような移動ステージでは、総合成績に関係のない選手がステージ勝利をもぎ取る絶好のチャンス。逃げに乗りたくてウズウズしている日本U23チームの山本大喜も、スタート地点でマイヨジョーヌら各賞ジャージの真後ろに陣取り、スタートアタックを虎視眈々と狙う。

 

第5ステージ「モントルイユ-ブレイ〜アンボワーズ」157.1km

ダークホースであるベラルーシのストロコウがサプライズ勝利(photo:le tour de l'avenir)


スタート地点では山本大喜がスタート最前列に整列するマイヨジョーヌら3賞ジャージのすぐ後ろに陣取り、スタートアタックを狙う。

スタート直後、岡篤志が他選手との接触でメカトラブル。修理後に集団を追う間に、先頭では山本大喜を含む18人の逃げが形成される。しかし15km地点の踏切が電車通過で締まり、レースが止まるというアクシデント。通常UCIルールでは30秒差以内の逃げが踏切で捕まった場合は「逃げ無効=集団と合流」となるが、コミッセール判断で逃げは「有効」に。よって、踏切が開いた時点で逃げ集団を先に行かせ、メイン集団は踏切停止時点でのタイム差である15秒待たされてから再スタート。

その後は山本大喜を含む逃げと、メイン集団とのタイム差は最大40秒まで開く。しかし逃げに乗れなかったポルトガル、スイス、ベルギーらが強力な牽引をし、タイム差はみるみるうちに縮小、その後メイン集団が逃げを吸収しレースは60km付近で降り出しに。

その後しばらく気が緩んだメイン集団を出し抜いて形成された3名の逃げが、大きなドラマを作る。ヴァジリ・ストロコウ&イリヤ・ヴォルカウ(ベラルーシ)、そしてパトリック・ギャンパー(オーストリア)による逃げは、ゴールまで残り50km時点で7分30秒差まで一気に開く。

誰もがメイン集団による強力な牽引で3人が追い詰められて捕まり、集団スプリント勝負になると思いきや、タイムトライアルスペシャリストを含む3人が粘りに粘る。結局、ゴールの街アンボワーズでの周回コースに入り、残り距離20km時点でのタイム差が5分30秒と告げられた瞬間に逃げ切りは決定的に。

最後はベラルーシ2人vsオーストリア1人での勝負となり、定石通りベラルーシに有利に働き、本大会のダークホースとも云えるベラルーシのヴァジリ・ストロコウがスプリント勝負を制した。

 
スタート地点で山本大喜が3賞ジャージの後ろに陣取り、スタートアタックを狙う(photo:CyclismeJapon)
一時、7分以上のタイム差を広げた逃げ切りの3人(photo:le tour de l'avenir)

ツール・ド・ラヴニール第5ステージ(モントルイユ-ブレイ〜アンボワーズ 157.1km、獲得標高1208m)結果
1位:ヴァジリ・ストロコウSTROKAU Vasili(ベラルーシ)3時間50分50秒(平均時速43,278 km)
2位:パトリック・ギャンパー GAMPER Patrick(オーストリア)
3位:イリヤ・ヴォルカウ VOLKAU Ilya(ベラルーシ)トップから+13秒

22位:岡本隼(日本大学/愛三工業レーシング)トップから+3分49秒
43位:岡篤志(宇都宮ブリッツェン)トップから+3分49秒
70位:山本大喜(鹿屋体育大学)トップから+3分49秒
79位:雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)トップから+3分49秒
89位:石上優大(EQADS/Amical Velo Club Aix en Provence) トップから+3分49秒

<第5ステージ後の総合成績>
1位:パトリック・ギャンパー(オーストリア)16時間39分50秒 (平均時速44,358 km/h))
2位:イリヤ・ヴォルカウ VOLKAU Ilya(ベラルーシ)トップから+1分23秒
3位:キャスパー・アスグリーン(デンマーク)トップから+3分45秒

33位:岡 篤志(宇都宮ブリッツェン)トップから+3分49秒
40位:岡本 隼(日本大学/愛三工業レーシング)トップから+3分49秒
90位:雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)トップから+3分49秒
115位:石上優大(EQADS/Amical Velo Club Aix en Provence) トップから+7分22秒
131位:山本大喜(鹿屋体育大学)トップから+20分25秒

*岡篤志の第5ステージリザルトは、第4ステージゴール前落車のタイム救済措置(=タイム差無し)が反映されたもの。
*フルリザルトへのリンク:
https://www.tourdelavenir.com/wp-content/uploads/1995/04/Stage-5.pdf


・ステージ1位:ヴァジリ・ストロコウ(ベラルーシ):
「とんでもない勝利だ!信じられないよ。ゴールまで60km地点でアタックし、チームメイトのイリヤ・ヴォルカウと、オーストリアのパトリック・ギャンパー3人での逃げになったんだけど、非常にいい協調体制が出来てみるみるうちにタイム差を広げられた。ギャンパーはゴール500m前でスプリントを仕掛けてきた。その後、僕はゴール200m前まで待って彼のことを捲くったんだ。正直、彼のほうがスプリントは強いと思っていたので勝てたことに驚いている。自分の勝利確率はせいぜい50%ぐらいだとしか思っていなかったからね。チームメイトのヴォルカウが一緒に逃げに乗ってくれたのはラッキーだった。彼はこの勝利を掴むための素晴らしい働きをしてくれた。」

・ステージ2位:イリヤ・ヴォルカウ:
「チームにとって素晴らしい日になった。アタックを決めたときは正直勝てるなんて思ってなかった。タイム差が7分程度になってから漸くして“もしかしたら勝てるかも!?”と思えてきた。3人の逃げにうちのチームが2人いたのは大きなアドバンテージだったね。作戦としては僕が逃げからアタックしてギャンパー(オーストリア)に追わせ、ストロコウを有利にするというものだった。ストロコウが勝ってくれたので、今日の働きが報われたよ。今日のコースはそんなにきついものじゃなかったから、大集団が僕らを簡単に逃してくれたのは驚きだ。ゴールのアンボワーズの街での最終周回コースレイアウトが少々複雑だったため、メイン集団がリスクを追うような走りをしなかったのも僕らには有利に働いた。」

 
不吉な番号「13」をひっくり返したジャパンチームカー(photo:CyclismeJapon)
多忙の浅田監督も栄養補給(photo:CyclismeJapon)


■U23ジャパンナショナルチーム選手ピックアップ!:
日本体育会系の寵児『岡本 隼(日本U23/日本大学/愛三工業レーシング)』
2017年のアジア選手権のスプリントを制し、アジアU23チャンピオンとなった岡本隼。他の選手やスタッフによる彼への評価は「昭和体育会系の伝統を継ぐ自転車界最後の男」、「いつも静かで何を考えているのかが良く分からないが、何か凄いことを予想外のタイミングでなし遂げてしまう凄い男」という事らしい。

岡本選手の趣味:
「クルマが趣味です。20歳になったらすぐに買おうと子供の頃から思っていて、ずっとお金を貯めていたんです。車種はトヨタのMR2ですね。自転車に乗らないときはずっとクルマに乗っています。いや、もちろん自転車も大好きですよ。なので、助手席にはいつも自転車を乗せています。」

 
スタート前にバイクを調整する高橋メカ(photo:CyclismeJapon)
かつて名門プロチーム「モトローラ」「コフィディス」に所属した名アシスト選手 ブルーノ・ティブー。現在は「レースオフィシャル情報収集スタッフ」を務める(photo:CyclismeJapan)


U23日本ナショナルチーム浅田顕監督のコメント
「フラットな高速ステージでは、逃げを打つ選手と捕まえるチームの追いかけっこで速い展開が続く。序盤に19人の逃げグループが成立し、スタートから果敢に動いた山本が乗る。しかし集団もこれを容認せず序盤のうちに吸収。しかしレース中盤、中休みムードのペースが落ちたタイミングで飛び出した3人(-オーストリア1人、ベラルーシ2人)の逃げが容認され、最大7分までリード。後半に追い上げの主導権を取るチームもなく、各チームの息も合わず最後はこの3人の逃げ切りを許してしまった。4位以下の集団では岡本の22位の成績に留まった。勝ったのは逃げた2人のベラルーシのひとりSTROKAU、国際大会ではジュニア以来の優勝と思われる。明日は最後のフラットステージ。山岳ステージを前にステージ上位入賞を狙う。」


第54回ツール・ド・ラヴニール
Le Tour de l'Avenir(未来のツール)
https://www.tourdelavenir.com/
-カテゴリー:UCI Europe Tour (2.Ncup)
-期間:2017年8月18日(金)-27日(日)
-距離:全9ステージ=総走行距離1,201km、総獲得標高=16,673m

-U23日本ナショナルチームメンバー(監督:浅田顕)
雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)
石上優大(EQADS/Amical Vélo Club Aix en Provence)
岡 篤志(宇都宮ブリッツェン)
岡本 隼(日本大学/愛三工業レーシング)
小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)
山本大喜(鹿屋体育大学)

-出場国(各チーム6名、24チーム=計144人):
ドイツ/オーストラリア/オーストリア/ローヌアルプ・オーヴェルニュ地方選抜(開催国特別枠)/ベラルーシ/ベルギー/ブルターニュ地方選抜(開催国特別枠)/コロンビア/デンマーク/アメリカ合衆国/イギリス/アイルランド/イタリア/日本/ルクセンブルグ/モロッコ/ノルウェイ/オランダ/ポーランド/ポルトガル/チェコ/ロシア/スイス

U23日本ナショナルチーム 全ステージの概要
http://www.cyclisme-japon.net/modules/race/details.php?bid=819
 

レース動画(U23ジャパンナショナルチーム撮影)

「ツール・ド・ラヴニール2017」第5ステージ スタート地点に集まる選手たち
https://youtu.be/4XCXWwhp1TY

「ツール・ド・ラヴニール2017」第5ステージ 序盤の山本大喜を含む逃げが踏切に捕まる・・・
https://youtu.be/F8UCg9b2Tt4

「ツール・ド・ラヴニール2017」第5ステージ 日本チームの車からの補給
https://youtu.be/07IWnxngKrk

「ツール・ド・ラヴニール2017」第5ステージ  トイレ休憩後に集団へと戻るマイヨジョーヌ
https://youtu.be/AGcQoF2XjfI