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アップヒルゴールのツール・ド・フランス第14ステージはマシューズが区間優勝/フルームがマイヨ・ジョーヌ奪還

レース


第104回ツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)は、7月15日にブラニャックからロデズまでの181.5kmで第14ステージを競い、570メートルの激坂ゴールスプリントでオーストラリアのマイケル・マシューズ(チームサンウェブ)が、ベルギーのグレッグ・バンアーベルマート(BMCレーシングチーム)を打ち負かして区間優勝した。

ゴールスプリントに向けて長く伸びた集団の後方にいたマイヨ・ジョーヌのファビオ・アルー(アスタナプロチーム)は25秒遅れでゴール。マシューズに1秒差の区間7位でゴールした英国のクリストファー・フルーム(チームスカイ)が、ここでマイヨ・ジョーヌ奪還に成功した。
 
 
photo : Luca Bettini/BettiniPhoto©2017
 
 
 
MAP : ASO
第14ステージは177選手が出走。快晴で気温は28度Cだった。オフィシャルスタートの合図とともに地元フランスのトマ・ヴォクレール(ディレクトエネルジー)がアタック。トーマス・デヘント(ロットスーダル)、マキシム・ブエ(チームフォルテュネオ・オスカロ)、ティモ・ローゼン(チームロットNL・ユンボ)が加わってこの日の逃げグループになった。

4人と集団のタイム差は5kmで1分45秒になった。集団からレト・ホレンシュタイン(チームカチューシャ・アルペシン)がアタックし、14km地点で4人に追いつき、先頭の逃げは5人になった。

集団はBMCレーシングチームとチームサンウェブがコントロール。25km地点でタイム差が3分になると、バーレーン・メリダも仕事に加わった。

55.5kmの中間スプリントポイントはデヘントが先頭で通過、2分05秒後に集団ではマイヨ・ベールのマルセル・キッテル(クイックステップフロアーズ)がマイケル・マシューズ(チームサンウェンブ)に競り勝った。

補給地点で逃げのタイム差は1分25秒に減った。ここでファビオ・フェッリーネ(トレック・セガフレード)がレースを棄権した。ゴールまで残り70kmで、逃げのタイム差はふたたび2分に広がった。

この日は後半にカテゴリー3の峠が2カ所あり、山岳ポイントの設定されていない峠もあった。残り49.5kmの最初のカテゴリー3の峠はデヘントが先頭で通過した。集団では最初の峠でマイヨ・ベールのキッテルが集団から遅れ、グルペットでゴールを目指すことになった。

2つ目の峠で先頭はデヘントとヴォクレールの2人になり、ゴールまで残り36.1kmの山頂はデヘントが先頭で通過。チームサンウェブとBMCレーシングがコントロールする集団は1分42秒遅れだった。4km先でデヘントがアタックすると、ヴォクレールはついて行けなかった。しかし、その後にあったカテゴリーのない峠でタイム差は30秒に縮まっていた。

ゴールまで残り13kmを切ったところで、デヘントはトニー・マルティン(チームカチューシャ・アルペシン)の引く集団に吸収された。そこからマウリッツ・ラメルティンク(オランダ)が飛び出し、ダミアーノ・カルーゾ(BMCレーシングチーム)、ニキアス・アールント(チームサンウェブ)が付いていった。

そこにピエールリュック・ペリション(チームフォルテュネオ・オスカロ)が合流したが、カルーゾとアールントは協力せず、この逃げは成功しなかった。ゴールまで残り10kmを切り、集団の先頭はチームスカイが引き始めた。

先頭の4人からゴール手前5.3kmでラメルティンクがアタックして先行したが、ジャック・バウアーとズデネク・シュティバル(クイックステップフロアーズ)が引く集団に吸収され、集団は長く伸びて分断し、フラム・ルージュを通過した。
 
 

クラシックレースのようなゴール勝負を制したマシューズ

ゴール手前570メートルで平均勾配9.6%のサンピエールの丘の登坂が始まると、集団の先頭からベルギーチャンピオンのオリベル・ナーセン(アージェードゥゼール ラモンディアル)がアタック。しかしその後ろにはフィリップ・ジルベール(クイックステップフロアーズ)とバンアーベルマートが付いていた。

残り350メートルでジルベールがアタックして先頭に立ったが、後方に付けていたバンアーベルマートがゴール手前100メートルでジルベールを抜いた。ところが、右手から単独でサンピエールの丘を上がってきたマシューズが2人を抜き去って先頭に立ち、大差を付けてフィニッシュラインを通過した。

驚いたことに、このクラシックレースのようなゴールスプリントにフルームは加わっていて、区間7位でゴール。総合を争うほとんどの選手がその動きを見逃さず、集団前方でゴールしていたのだが、マイヨ・ジョーヌを着たアルーだけは遅れを取ってしまっていた。

アルーはこの日、フルームよりも24秒遅れてゴールし、18秒遅れの総合2位に後退してしまった。機材故障のトラブルといった問題があったのではないかと思われたが、実は最後に彼を守るチームメートが誰もいなかったせいだった。

ゴール後、アルーはレキップのインタビューで「ゴールまで残り1.5kmで、すでに(集団は)分断していた。自分でそれを埋めたが、時すでに遅かった。自分の位置取りを戻すために、そこで力を使い果たして、最後にそのツケが回ってきた…」と、説明していた。



■ツールで区間2勝目を上げたマシューズのコメント
「期待していた通りになった。僕たちは一日中働いて、逃げを僅差に保った。最後はほとんどチームメートがいなくなるだろうとわかっていた。でもゴールでは、まだ2~3人の仲間がいた。うれしい日だ。2年前にここを走ったとき肋骨を4本骨折していた。落車する前には、僕がターゲットにしていたステージだった。ここに戻ってきて勝てて、夢が叶ったよ」

■サプライズなマイヨ・ジョーヌ奪還に成功したフルームのコメント
「2年前にこのゴールを知っていたことは手助けになったが、マイヨ・ジョーヌに戻ることができたのは、チームが僕を(集団の)前にキープしてくれたからだ。彼らの働きがなければ、自分の位置取りをキープできなかった。最後の500メートルで、無線が「プッシュ、プッシュ、プッシュ」と叫び続けているのを聞いた。それを聞くのは素晴らしい。ここはすべての秒数に戦う価値がある。まだとても僅差だからね」
 

 
photo : Luca Bettini/BettiniPhoto©2017


■第14ステージ結果[7月15日/ブラニャック〜ロデズ/181.5km]
1 マイケル・マシューズ(チームサンウェブ/オーストラリア)4時間21分56秒
2 グレッグ・バンアーベルマート(BMCレーシングチーム/ベルギー)
3 エドワルド・ボアッソンハーゲン(チームディメンションデータ/ノルウェー)+1秒
4 フィリップ・ジルベール(クイックステップフロアーズ/ベルギー)+1秒
5 ジェイ・マッカーシー(ボーラ・ハンスグローエ/オーストラリア)+1秒
6 ソンニ・コルブレッリ(バーレーン・メリダ/イタリア)+1秒
7 クリストファー・フルーム(チームスカイ/英国)+1秒
8 ダニエル・マーティン(クイックステップフロアーズ/アイルランド)+1秒
9 リゴベルト・ウラン(キャノンデール・ドラパック/コロンビア)+1秒
10 ティシュ・べノート(ロット・スーダル/ベルギー)+5秒
11 ロマン・バルデ(AG2R・ラモンディアル/フランス)+5秒
13 サイモン・イエーツ(オリカ・スコット/英国)+5秒
20 ミケル・ランダ(チームスカイ/スペイン)+15秒
23 ナイロ・キンタナ(モビスターチーム/コロンビア)+22秒
24 アルベルト・コンタドール(トレック・セガフレード/スペイン)+22秒
28 ルイ・メインティス(UAE・チームエミレーツ/南アフリカ)+25秒
30 ファビオ・アルー(アスタナプロチーム/イタリア)+25秒
118 新城幸也(バーレーン・メリダ/日本)+12分03秒
■第14ステージまでの総合成績(マイヨ・ジョーヌ)
1 クリストファー・フルーム(チームスカイ/英国)59時間52分09秒
2 ファビオ・アルー(アスタナプロチーム/イタリア)+18秒
3 ロマン・バルデ(AG2R・ラモンディアル/フランス)+23秒
4 リゴベルト・ウラン(キャノンデール・ドラパック/コロンビア)+29秒
5 ミケル・ランダ(チームスカイ/スペイン)+1分17秒
6 ダニエル・マーティン(クイックステップフロアーズ/アイルランド)+1分26秒
7 サイモン・イエーツ(オリカ・スコット/英国)+2分02秒
8 ナイロ・キンタナ(モビスターチーム/コロンビア)+2分22秒
9 ルイ・メインティス(UAE・チームエミレーツ/南アフリカ)+5分09秒
10 アルベルト・コンタドール(トレック・セガフレード/スペイン)+5分37秒
122 新城幸也(バーレーン・メリダ/日本)+2時間06分07秒
[各賞]
■ポイント賞(マイヨ・ベール):マルセル・キッテル(クイックステップフロアーズ/ドイツ)
■山岳賞(マイヨ・アポワ):ワレン・バルギル(チームサンウェブ/フランス)
■新人賞(マイヨ・ブラン):サイモン・イエーツ(オリカ・スコット/英国)
■チーム成績:チームスカイ(英国)
■敢闘賞:トマス・デヘント(ロット・スーダル/ベルギー)

[ポイント賞総合成績]
1 マルセル・キッテル(クイックステップフロアーズ/ドイツ)373pts
2 マイケル・マシューズ(チームサンウェブ/オーストラリア)274pts
3 アンドレ・グライペル(ロット・スーダル/ドイツ)187pts

(http://www.letour.fr/le-tour/2017/us/)
 
 
MAP : GEOATRAS / ASO
MAP : ASO
MAP : ASO


7月16日はレザック・セベラック・レグリーズからル・ピュイ・アン・ブレまでの189.5kmで、中央山塊に挑む第15ステージが行われる。スタートして20kmほどでカテゴリー1のナーブ・オーブラック峠を越え、終盤にもカテゴリー1のペラ・タイヤード峠を越えなければならない。ペラ・タイヤード峠は全長8.3kmで平均勾配は7.4%だが、中盤に14%の難所がある。
 
 

第14ステージのハイライト映像


Summary - Stage 14 - Tour de France 2017 投稿者 tourdefrance_en