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革命記念日のツール・ド・フランス第13ステージは地元フランスのバルギルが区間初優勝

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第104回ツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)は、革命記念日の7月14日に、サン・ジロンからフォワまでの101kmでピレネー山脈の3つの峠を越える第13ステージを競い、地元フランスのワレン・バルギル(チームサンウェブ)が区間初優勝し、フランス国民を熱狂させた。

フランス人選手がフランスの祝日である革命記念日に区間優勝したのは、2005年のダビー・モンクティエ以来だった。

この日、レース序盤に期待通りのアタックをかけて逃げ続けたスペインのアルベルト・コンタドール(トレック・セガフレード)は、平坦でのゴールスプリントでバルギルに負けて区間優勝を逃したが、敢闘賞を獲得した。

総合は上位4位まで変動がなく、マイヨ・ジョーヌはイタリアのファビオ・アルー(アスタナプロチーム)が守った。

 

 
photo : Luca Bettini/BettiniPhoto©2017

コンタドールが期待通りのアタック!

MAP : ASO
第13ステージは179選手が出走。快晴で気温は22度Cだった。

レーススタート後、UCIコミッセール・パネルは第12ステージで補給違反をしたリゴベルト・ウラン(キャノンデール・ドラパック)、ジョーシ・ベネット(チームロットNL・ユンボ)、セルジュ・パウエルス(チームディメンションデータ)に対して課したペナルティを取り消すと、ラジオツール上で正式に発表した。

ゴールまで残り30kmのビデオを見直した結果、最後の上り坂の前に車両がブロックされ、選手たちはチームから十分な補給を受けられなかったことがわかったためだった。これでウランは総合成績でマイヨ・ジョーヌのアルーより35秒遅れになった。


オフィシャルスタートの合図で飛び出したのは、フランスのトマ・ヴォクレール(ディレクトエネルジー)と、山岳賞ポイントを稼ぎたいマイヨ・アポワのバルギルだったが、10km地点で吸収された。

つづいてアタックしたのはアレッサンドロ・デマルキ(BMCレーシングチーム)、フィリップ・ジルベール(クイックステップフロアーズ)、シルバン・シャバネル(ディレクトエネルジー)だった。3人は13.5kmの中間スプリント地点を先頭で通過。集団はマイケル・マシューズ(チームサンウェブ)が、マイヨ・ベールのマルセル・キッテル(クイックステップ)の前で通過した。

後方ではフランスのアルチュール・ビショーがレースを棄権し、FDJは4人になってしまった。この日はレース途中で左手を2カ所骨折しているヤコブ・フルサング(アスタナプロチーム)もリタイアした。

最初のカテゴリー1のラトラープ峠の登坂が始まり、28km地点で先頭はデマルキ1人になった。山頂が近づいて集団からはバルギルがふたたびアタック。そして集団はここでコンタドールのアタックを許してしまった。

31km地点のラトラープ峠山頂はデマルキが先頭で通過。15秒遅れてバルギルが2位で通過し、ポイントを稼いだ。その後ろにコンタドール、ミケル・ランダ(チームスカイ)が続いた。


ラトラープ峠を下りきり、2つ目のアニェス峠のふもとで先頭のデマルキにコンタドールとランダが合流。アニェス峠を上り始めると、スペイン勢のテンポについて行けないデマルキが先頭から脱落した。

集団からはアニェス峠でナイロ・キンタナ(モビスターチーム)、ミハウ・クフィアトコフスキー(チームスカイ)、アレクシー・ヴュイエルモーズ (AG2R・ラモンディアル)、バルギルがアタックし、4人で追走グループを作った。

39km地点でマイヨ・ジョーヌ集団はすでに21人に減っていて、先頭のランダとコンタドールの2人に1分差だった。4人の追走グループは、ちょうど中間地点を走っていた。

アニェス峠の山頂が近づくと、追走からヴュイエルモーズが脱落した。46.5km地点の山頂はコンタドールとランダが先頭で通過し、30秒後にキンタナのグループがバルギルを先頭に通過した。マイヨ・ジョーヌの集団はここで2分半遅れていた。

マイヨ・ジョーヌの集団は下りでアタックの掛け合いが始まったが、抜け出せる選手はいなかった。そして最後の難所、ミュール・ド・ペゲール峠のふもとで先頭の2人とマイヨ・ジョーヌ集団のタイム差は2分10分だった。

ミュール・ド・ペゲール峠の後半は道幅が狭く、勾配が18%、16%と急峻なため、ASOは観客の立ち入りを制限していた。山頂まで4kmを切り、このエリアにランダとコンタドールが突入した時、マイヨ・ジョーヌ集団とのタイム差は2分46秒に開いていた。追走グループからは、ここでクフィアトコフスキーが遅れた。

厳しいミュール・ド・ペゲールの登坂は、ランダがまるでコンタドールのアシストであるかのように先頭を引き続けた。マイヨ・ジョーヌ集団は同様にダニエル・マーティン(クイックステップフロアーズ)が山岳アシストのように先頭を引きつづけて難所を越えていった。

山頂まで残り2kmで、ランダとコンタドールはキンタナとバルギルに37秒差、マーティンが引くマイヨ・ジョーヌのグループに2分33秒差で逃げ続けていた。ここでマイヨ・ジョーヌのグループは総合上位の8人に絞られていた。

そのマイヨ・ジョーヌ集団から最初に脱落したのはニュージーランドのジョーシ・ベネット(チームロットNL・ユンボ)だった。ここで総合上位の選手について行けなかったベネットは、この日総合トップ10から陥落した。

ミュール・ド・ペゲール山頂まで残り1kmを切り、コンタドールが先頭に出て引き始めたが、その後方にはキンタナがバルギルを連れて姿を表わしていた。山頂まで残り300メートルでコンタドールとランダはキンタナとバルギルに捕まり、山頂はバルギルが先頭で通過した。

後方ではフルームがアタックし、先頭を引き続けていたマーティンがちぎれてしまった。6人になったマイヨ・ジョーヌのグループに、追走グループから遅れていたクフィアトコフスキーが合流し、フルームのために仕事を始めた。この加速でマイヨ・ブランのサイモン・イエーツ(オリカ・スコット)も遅れてしまった。

山頂が近づくとフルームがアタックしたが、マイヨ・ジョーヌのアルーはきっちりマークした。6人は先頭の4人よりも1分40秒遅れで山頂を通過。遅れていたマーティンとイエーツは下りでマイヨ・ジョーヌのグループに合流できた。
 

 

下りでも総合争いのアタック合戦!

マイヨ・ジョーヌのグループでは、下り坂でもアタックの掛け合いが続いたが、抜け出せる選手はいなかった。しかし、先頭の4人とのタイム差は縮まらず、ゴールまで残り20kmでまだ1分50秒差だった。

ゴールまで残り10kmで、マイヨ・ジョーヌのグループからウランが抜け出したが、3km先で捕まった。そこから今度はマーティンがアタックし、20秒程度の差を付けることに成功。ゴールまで3.6kmでイエーツも抜け出し、最後は2人で先行し続けた。

先頭では、マイヨ・アポワを着たバルギルがずっと最後尾を走り続け、脚をためていた。彼はこの日、一緒に逃げたビッグネームたちのお陰でマイヨ・アポワのポイントを稼ぎまくっただけでなく、革命記念日の区間優勝を狙っているのは明白だった。

しかし、4人のスプリントでバルギルが有利なのも明らかだった。最後は残り500メートルでコンタドールがスパートしたが、最後のカーブでバルギルがやすやすと追い抜き、フランスに12年ぶりで革命記念日の勝利をもたらした。

バルギルはネオプロだった2013年にブエルタ・ア・エスパーニャで区間2勝して以来、勝ち星がなく、これが4年ぶりの優勝だった。

イエーツとマーティンは1分39秒遅れでゴール。マイヨ・ジョーヌのアルーには9秒差しか付けられなかったが、総合でのタイム差をわずかに縮めた。

ランダは2分55秒遅れの総合7位から1分09秒遅れの総合5位へと浮上した。区間優勝できなかったコンタドールは、総合11位から10位にランクアップしている。


■祖国の祝日にツールで区間初優勝したバルギルのコメント
「僕は長い間、成功を探していた。何回かそれに近づいていた。だから革命記念日に勝って、ブルターニュ出身者として久しぶりに(1993年以来)区間優勝したのはスーパーハッピーだ。僕は二重国籍(フランスとブルターニュ)を持っているように感じているからね」
 
 
 
 
■第13ステージ結果[7月14日/サン・ジロン〜フォワ/101km]

1 ワレン・バルギル(チームサンウェブ/フランス)2時間36分29秒
2 ナイロ・キンタナ(モビスターチーム/コロンビア)
3 アルベルト・コンタドール(トレック・セガフレード/スペイン)
4 ミケル・ランダ(チームスカイ/スペイン)+2秒
5 サイモン・イエーツ(オリカ・スコット/英国)+1分39秒
6 ダニエル・マーティン(クイックステップフロアーズ/アイルランド)+1分39秒
7 ミハウ・クフィアトコフスキー(チームスカイ/ポーランド)+1分48秒
8 クリストファー・フルーム(チームスカイ/英国)+1分48秒
9 ファビオ・アルー(アスタナプロチーム/イタリア)+1分48秒
10 リゴベルト・ウラン(キャノンデール・ドラパック/コロンビア)+1分48秒
11 ロマン・バルデ(AG2R・ラモンディアル/フランス)+1分48秒
12 ルイ・メインティス(UAE・チームエミレーツ/南アフリカ)+1分48秒
22 ジョーシ・ベネット(チームロットNL・ユンボ/ニュージーランド)+4分08秒
102 新城幸也(バーレーン・メリダ/日本)+15分41秒
■第13ステージまでの総合成績(マイヨ・ジョーヌ)
1 ファビオ・アルー(アスタナプロチーム/イタリア)55時間30分06秒
2 クリストファー・フルーム(チームスカイ/英国)+6秒
3 ロマン・バルデ(AG2R・ラモンディアル/フランス)+25秒
4 リゴベルト・ウラン(キャノンデール・ドラパック/コロンビア)+35秒
5 ミケル・ランダ(チームスカイ/スペイン)+1分09秒
6 ダニエル・マーティン(クイックステップフロアーズ/アイルランド)+1分32秒
7 サイモン・イエーツ(オリカ・スコット/英国)+2分04秒
8 ナイロ・キンタナ(モビスターチーム/コロンビア)+2分07秒
9 ルイ・メインティス(UAE・チームエミレーツ/南アフリカ)+4分51秒
10 アルベルト・コンタドール(トレック・セガフレード/スペイン)+5分22秒
11 ジョーシ・ベネット(チームロットNL・ユンボ/ニュージーランド)+6分24秒
113 新城幸也(バーレーン・メリダ/日本)+1時間54分11秒
[各賞]
■ポイント賞(マイヨ・ベール):マルセル・キッテル(クイックステップフロアーズ/ドイツ)
■山岳賞(マイヨ・アポワ):ワレン・バルギル(チームサンウェブ/フランス)
■新人賞(マイヨ・ブラン):サイモン・イエーツ(オリカ・スコット/英国)
■チーム成績:チームスカイ(英国)
■敢闘賞:アルベルト・コンタドール(トレック・セガフレード/スペイン)
(http://www.letour.fr/le-tour/2017/us/)
 
 
MAP : GEOATRAS / ASO
MAP : ASO
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7月15日はピレネーを離れ、ブラニャックからロデズまでの181.5kmで、カテゴリー3の峠を2つ越える第14ステージが行われる。ロデズのゴールはサンピエールの丘で、最後の570メートルの平均勾配が9.6%だ。
 
 

第13ステージのハイライト映像


Summary - Stage 13 - Tour de France 2017 投稿者 tourdefrance_en