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MTBチーム「ドゥロワーレーシング」発足 エースは小野寺健 期待の新人2人も

レース
所属選手は竹内 遼、小野寺健、佐藤寿美(写真左から)
2010年に誕生したスポーツバイクコンサルタント「ドゥロワー」を母体とするMTBが、装いを新たに2017年シーズンを闘う。その発表会が都内のホテルで開催された。「世界一小さなプロチーム」と監督の山路氏が言うほどに所帯は小さいが、長年戦いをともにしてきたメンバーで、国内MTB XCシリーズであるクップ・ド・ジャポンでの勝利を目指す。チームは前身を含めて6シーズン目を迎え、長期的には2020年の東京五輪に日本代表選手を輩出することも目標にしている。メインスポンサーは、深谷産業が名乗りを上げた。かつてはロードの実業団チームを持ち”ロードの深谷”として名の通った同社にとっても、MTBチームへのスポンサードというのは新たな挑戦だ。
 

小野寺健

エースは小野寺健、プロ11年目、監督の言葉を借りれば「無冠の天才」である。非常に恵まれたフィジカルを生かして、新たなシーズンの活躍を期待したい。昨年は年初のアメリカ遠征でヘルニアを発症して思うようなシーズンではなかった。小野寺は「腰のしびれがつらく、安静にしていなければいけなかった。医者からは、スポーツ選手としてそこまで悲観する状況ではないということだったが、踏めない」。

そんな彼が、再起をかけてレースに帰ってくる。31歳のベテランは東京五輪をキャリア最後の大きな目標としている。4度チームスポンサーが変わった苦労人。「多くの人にMTBの楽しさ、山の中を走る楽しさを伝えていきたい。スポンサーに、僕らを信じてくれる人たちに恩返ししていきたい。八幡浜では引退も考えた。でも監督が自分の復活を信じてくれている。それに応えるために現役続行を決意した。オフは胸から下の筋力トレーニングを行い、今はヘルニアの症状も克服した」。

新たなシーズンを新たな気持で闘う。若手2人のチームメイトに何かアドバイスをしているのか聞いてみると「特になにも、試走の時についてこいと言うくらい」と小野寺らしいぶっきらぼうな感じ。だが若手2人はそれにより、ラインを盗んだり私生活のちょっとした注意点を吸収していっているようだった。

竹内 遼

長野県木島平出身の竹内、幼いころからMTBに親しみ、高校卒業を機にプロへ。アジア大陸選手権ジュニアクラスで優勝した若手有望株だ。シクロクロスのジュニアでも全日本チャンピオンの経験があるが、2016年シーズンからはマウンテンバイクに集中。まずはU23(23歳未満)での全日本チャンピオン獲得を目指す。同年代の強力なライバル平林安里(あり)との闘いが今年も見ものだ。自身の課題としてダンシング、下りでの上半身の安定化を目指す。そのためオフには上半身を中心とした筋力トレーニングにも取り組んだそうだ。

佐藤寿美

北海道出身の佐藤は、アルペンスキーで鍛えた肉体を武器に、一気に頭角を現し、全日本女子ジュニア優勝、アジア大陸選手権女子ジュニア3位など好成績を残した。MTBを始めたのは小学校4年からだが、そのときは楽しくなかったそう。高校1年で全日本優勝し、そこから火が付いた。北海道から神奈川に拠点を移して闘っていく。U23で勝てば全日本4連覇になる。まだ若く、話をするとふわっとした印象だが、実力は前述の結果が示す通り。強力な若手選手の登場が待たれる国内女子XCシーンにおいて、注目しておきたい存在だ。

深谷産業近藤正勝社長

「1911年創業の同社は、100年以上自転車業界に携わる国内屈指の老舗。40年以上前からスポーツバイクのジャンルへ進出していた。国内外70ブランドを取り扱う。30年ロードイベントの開催も行ってきた。

ロードのイメージが強いかもしれないが、すそ野拡大のためにMTBのジャンルにも進出する。ここ2年ほどその方法を探っていた。時に山路監督との交流がスタート。タイミングがうまく合ったというのがスポンサードの理由。そのためのスポンサードである。いま国内自転車マーケットは好調とはいえない状況だが、そこで”ロードの深谷”がMTBという新しいジャンルにMTB、トライアスロンへ商材を広げていきたいと思っていた東京五輪に代表選手を輩出したい」。
 

使用機材は「タイタノス」

使用機材は「タイタノス」という、日本初上陸の台湾ブランド。台中に拠点をもつ中堅OEMメーカーでMTB、ロードをラインナップにもつ。選手が使用するのはM202 SLという、フルカーボンハードテールフレーム。ホイールサイズは27.5インチ。フレーム重量は960g(17.5”サイズ)という軽さ。