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VR技術で自転車事故を疑似体験! トライアル実施記者発表会

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ヘッドマウントディスプレイはスマートフォン等とセットで使用する。写真は視度を調節しているところ
NTT西日本と大阪府警察がタッグを組み、3月17日、VR(バーチャルリアリティ)技術を生かした「VR自転車の交通安全教室」のトライアル実施記者発表会を行った。筆者も体験し、想像以上のリアルさにショックを受けた。

主催:NTT西日本/大阪府警察
日時:2017年3月17日(金)
場所:大阪府警察本部 本庁舎1階ホール
資料提供:NTT西日本
text&photo:今泉光太郎

 
自転車で右側走行をしているシーン。間もなく画像右の自動車と疑似衝突する。衝突した自動車視点も体験し、俯瞰視点で全体を振り返る
様々な分野で注目を集めるVR(バーチャルリアリティ)技術。今回の取り組みはVR技術によって自転車事故を疑似体験するものだ。具体的な中身は「中高生を対象にVRを活用した教材(大阪府警察本部 交通部長 菅野輝彦氏)」となっている。
事故シーンの再現によって安全意識を高める手法はスケアードストレート教育とも呼ばれ、歴史も古い。自転車に乗ったスタントマンが実際にクルマと衝突するような光景を見聞きしたことはないだろうか。VRは会場スペースや天候に左右されにくく、しかも体験者が当事者になるためインパクトが強い。
 
公開体験者に選ばれたのは中学校を卒業したばかりの男女2名。3パターンの事故(1、右側通行時の出合い頭の事故。2、交差点における自動車の左折巻き込み事故。3、路側帯から車道への進出事故)を疑似体験した。
実際に体験しているところ。キョロキョロ首を振ったりつい言葉が出たり、頭で分かっていても体が反応してしまう
写真2の通り、報道陣は彼らが見ている映像を正面のモニターで確認できるのだが、事故シーンになっても傍目には「ふうん、そうか」というのが正直なところ。しかしヘッドマウントディスプレイを着けた2人は「うわっ」と叫んだり体を捻ったり、いいリアクションが見られた。もちろん彼らが大げさでないことは体験すれば分かる。本当に怖いのだ。ヘッドマウントディスプレイに映る映像はアニメーションだと頭で分かっていても、事故のシーンになると本物の急ブレーキをかけたように体が前傾してしまう。体験者は「めっちゃリアルでビックリしました」とコメント。最初は緊張していたが、体験後はホッとした表情を見せていた。
発表会ではちゃりん娘の青山友美さん、松本奈々さんも登壇。最近は自転車に乗るだけでなく、交通安全推進にかかる役割も増えているという
左からちゃりん娘 青山友美さん、大阪府警察本部 交通部長 菅野輝彦さん、体験をしてくれた中学生2人、NTT西日本 取締役 関西事業本部長 北村美樹浩さん、ちゃりん娘 松本奈々さん
VRで自転車交通安全教室を行うメリットは、先に挙げたスペースや天候面だけでなく、自動車を運転しない人でもドライバーの感覚を味わえることだ。
サイスポ読者なら自転車視点のヒヤリハットは重々承知のことだろう。自動車視点の事故を疑似体験すれば、ドライバーの感覚にも意識を向けることができる。逆に、普段は自転車に乗らないドライバーがサイクリストの感覚を味わうこともできるわけだ。
 
今後はフィードバックを受けてコンテンツをブラッシュアップし、のみならず「VR技術を観光、エンターテイメント、防災など様々な社会課題の解決に貢献したい(NTT西日本 アライアンス営業本部 ビジネスデザイン部 ビジネスクリエーション部門 担当課長 寺尾友幸氏)」とのこと。スポーツ自転車においても多様な活用が期待できそうだ。
 

問・NTT西日本
TEL:06・4793・5977