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アジア選手権ロード初日・チームTTで日本が銀メダル獲得

レース
バーレーンで始まったアジア選手権ロードレース初日は、エリート男子によるチームTTが行われた。

F1で使われるバーレーンインターナショナルサーキットとその周辺道路を使ったコースは一周12.8kmで、タイムトライアルとロードレースともに同じ場所を使ってレースが行われる。本来のサーキットにはそれほど高低差がないように思われるが、周辺のサーキット外の道路も含めたコース設定は意外にテクニカル。さらに風次第で難しいレースになることが予想された。

日本代表はエリートカテゴリーの新城幸也、増田成幸、西薗良太に加え、U23カテゴリーの岡本隼、雨澤毅明、小野寺玲の合わせて6人がスタートラインに並んだ。強敵はカザフスタン。全員がプロツアーのアスタナで固めた布陣は強力で、幸也をして「ガチですね」とのコメントが漏れた。


 
photo:Hitoshi OMAE
photo:Hitoshi OMAE


7カ国が出走してレースが開始されると、2分間隔のなかで詰められてしまうチーム、逆に間隔が開くチームが出てくる。なかでも香港は昨年のアジア選TTとロードの覇者、チェン・キンローを擁し、前を走るチームを追い込んでいく。

日本は2分後ろのカザフスタンに若干詰められつつも快走を続け、アベレージ時速47.6kmで、距離38.4kmのコースをフィニッシュ。みごと銀メダルを獲得した。

今大会での目標メダル数を15個と掲げた浅田顕コーチは「早くも6個、ちょっと安心しました」と笑顔を見せた。


 
photo:Hitoshi OMAE
photo:Hitoshi OMAE


2017年アジア自転車競技選手権大会ロード・チームタイムトライアル(エリート男子)
1位 カザフスタン 47分20秒77
2位 日本(新城・増田・西薗・雨澤・小野寺・岡本)48分20秒79
3位 ホンコンチャイナ 48分48秒49

http://www.acc2017.bahraincycling.com
 

チームTTインタビュー

岡本隼選手
途中で千切れてしまったんですけど、結果的にはエリートの選手のおかげで2位になることができてよかった。できる限りのことはして千切れたつもりなので.....、最後までいけることに越したことはないのですが、今の力だとあれぐらいなのかなと思いました。千切れるときはそこまでだ、と(力を出し切って)、その割り切りはよかったと思います。

雨澤毅明選手
僕はただただひたすらきつかった。みんなメンバーは強かったので、僕はそこに必死に食らいついていくという感じで。僕は速めに速めに、牽く時間は短く、ペースを落とさないようにと心がけました。増田さんとか新城さん、ベテランの選手が指示を出してくれました。

小野寺玲選手
エリートの人たちの強さを実感しました。幸也さん始め、増田さんたちのTTの走り方は、レース中でも勉強になりました。力の差を痛感しました。僕は必死に、脚を引っ張らないように、精一杯で回しただけ。普段組めない強いチームでアジアの選手たちと戦えて、すごくいい経験だった。

西薗良太選手
きつかった。カザフが強いのは判っていたので、タイム差を聞きながら頑張りました。途中からは香港に勝つということを考えて走りました。一番経験もある新城さんがペースの指示を出してくれました。プロツアーの選手しかチームTTの経験はないので、新城さんの経験を頼りました。若者は期待以上というか、しっかり自分の仕事をこなしてくれました。

増田成幸選手
1位のカザフはみんなアスタナの選手ということで、自分たちとしては今出せるベストの力を出したし、最低限かつ最高の結果だったと思います。チームTTでは、一番最初に出し過ぎて崩壊するのが一番良くないので、足並み揃っているとは言えないんですけどそこをうまく2周目くらいまでまとめて、3周目にしっかり出し切る走りができたのでよかった。

新城幸也選手
(2位は)最低限ですね、まぁ順当です。(ロードレースの予定メンバーである)別府さん、窪木がいれば、1分差はつかなかったと思います。でも、想定内の結果、こんなもんだろうと思います。今回、浅田さん(浅田顕コーチ)のオーダーが「個人種目を重点に」という言い方なので、1点でも多くUCiポイントをとって帰るだけです。ロードレースはとりあえず僕のタイの優勝から(日本は)優勝してないですよね。そろそろ奪還したいです。

【text&photo:Hitoshi OMAE】