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「マヴィック・コスミック プロ」ロングライドにも最適!極上のフィット感をもたらす

新製品
マヴィックにおけるロードシューズの最高峰、コスミックアルチメイトのDNAを受け継ぐ魅力的なモデルが新登場。レースからロングライドまで幅広く対応する、コスミックプロの実力に迫ろう!

text:大屋雄一、 photo:吉田悠太

最上位モデルの美点をあますところなく継承

「コスミック プロ」(右手前)、「コスミック エリート」(左奥)、「コスミック アルチメイト」(右奥)。「ゼリウム アルチメイト」をはじめとしたマヴィックシューズの系譜を引く
「コスミック プロ」(右手前)、「コスミック エリート」(左奥)、「コスミック アルチメイト」(右奥)。「ゼリウム アルチメイト」をはじめとしたマヴィックシューズの系譜を引く
1889年に創業したフランスのマヴィックは、高性能なホイールやリムだけでなく、品質に優れるシューズやウエアのメーカーとしても知られるようになった。皆さんもツール・ド・フランスに代表されるロードレースの放映において、コーポレートカラーの黄色いシューズを履いたプロ選手を見かける機会が増えたはずだ。

2015年、マヴィックはロードシューズの最高峰であるゼリウムアルチメイトの後継として、コスミックアルチメイトを市場に投入。そして、翌年には早くもワイヤクロージャーを1組から2組に増やすなど、大幅なモデルチェンジを実施している。2017年シーズン、新たに登場するコスミックプロは、このアルチメイトで培われたノウハウを基に、シリアスレーサーからロングライドが主体のホビーライダーまで、幅広い層が満足できるようバランスよく設計されているのがポイントだ。

まずは上の写真をご覧いただきたい。赤いシューズがコスミックプロで、コスミックアルチメイトと同様に2組のワイヤクロージャーを採用するなど、外観の印象は旗艦モデルと肩を並べるほど高級感にあふれている。アッパー素材はしなやかなことで知られる合成繊維マイクロファイバーで、通気性を確保するためにレーザーカット(パンチング)で穴開けを施している。蒸れを軽減する方法として、部分的にメッシュ生地を使うのが常套手段だが、異素材を組み合わせるとどうしても段差が生じたり縫製が必要になるので、それらを回避したといえるだろう。

 
引き脚などペダルワークに大きく関わってくるのがカカトの設計だ。この部分には適度な硬さのクッション材が装入されており、カカトとの無駄な隙間を作ることなく最善のバランスでしっかりホールドしてくれる
引き脚などペダルワークに大きく関わってくるのがカカトの設計だ。この部分には適度な硬さのクッション材が装入されており、カカトとの無駄な隙間を作ることなく最善のバランスでしっかりホールドしてくれる
タンの両サイドはソールまでつながっている。このテクノロジーはエンドフィットタンと呼ばれ、中でタンが甲全体を包み込むことにより、縫い目が肌に干渉しないなど優れたフィット感や快適性をもたらしている
タンの両サイドはソールまでつながっている。このテクノロジーはエンドフィットタンと呼ばれ、中でタンが甲全体を包み込むことにより、縫い目が肌に干渉しないなど優れたフィット感や快適性をもたらしている
このアッパーには、よく見ると一体構造のTPUフレームがボンディングされている。これによりマイクロファイバーの伸びを防いでいるのだ。つまり、しなやかさと剛性を兼ね備えたハイブリッドなアッパーであり、さらに包み込まれるようなフィット感を実現する内部のエンドフィットタンと合わせて、ロングライドでの優れた快適性をも実現しているのだ。

エルゴダイヤルQRと呼ばれるワイヤクロージャーは、走行中でも双方向の微調整が容易だ。また、形状については2016年モデルで改良されたコスミックアルチメイトのフィッティングの特徴と同じくつま先部に余裕を持たせている。ソールはカーボンコンポジットで、レースユースに十分な剛性が与えられている。
このコスミックプロと同時期にリリースされるコスミックエリートは、エルゴダイヤルQRが1組とベルクロ式ストラップ2本という組み合わせの普及モデルだ。両端をソールにつなぐことで不快なズレを防ぐエルゴフィットタンなど、基礎となるテクノロジーは上位モデルから受け継いでいる。

ラインナップの追加で幅広いニーズに応えるマヴィックのコスミックシリーズ。あなたの使い方や好み、予算に合うシューズはこの中から必ずや見つかるはずだ。

 
アッパー素材はパンチング加工を施した1.2mm厚の合成繊維マイクロファイバーで、要所にTPUフレームをボンディング(接着)することで伸びを軽減するなど、しなやかさと剛性を高次元でバランスさせている
アッパー素材はパンチング加工を施した1.2mm厚の合成繊維マイクロファイバーで、要所にTPUフレームをボンディング(接着)することで伸びを軽減するなど、しなやかさと剛性を高次元でバランスさせている
さらに縫製箇所が少ないため、これも快適性の向上に貢献
さらに縫製箇所が少ないため、これも快適性の向上に貢献

コスミック プロ

レッド×ブラック
レッド×ブラック
ブラック×イエローマヴィック
ブラック×イエローマヴィック
Cosmic Pro
コスミック プロ
価格●3万円(税抜)
カラー●ブラック×イエローマヴィック、レッド×ブラック
実測重量●282g(サイズ27cm)

コスミック アルチメイト

イエローマヴィック×ブラック
イエローマヴィック×ブラック
ホワイト×ブラック
ホワイト×ブラック
Cosmic Ultimate
コスミック アルチメイト
価格●4万8000円(税抜)
カラー●イエローマヴィック×ブラック(マキシフィットモデルあり)、ホワイト×ブラック
実測重量●250g(サイズ27cm)



ゼリウムアルチメイトの後継として2015年シーズンに登場。翌2016年にはワイヤクロージャーを1組から2組に増やし、さらに小指付け根付近のアッパーシェルのハイトを上げたり、トゥボックスの高さを3mm増やすなどの改良を実施した。のちにデビューしたコスミックプロや同エリートのトゥボックスも、このアルチメイトの寸法を踏襲している。

コスミック エリート

ブルー×ブラック
ブルー×ブラック
ブラック
ブラック
ホワイト×ブラック
ホワイト×ブラック
Cosmic Elite
コスミック エリート
価格●2万4000円(税抜)
カラー●ブラック、ブルー×ブラック、ホワイト×ブラック
実測重量●270g(サイズ27cm)


コスミックシリーズの普及モデル。エルゴダイヤルQRと呼ばれるワイヤクロージャーが1組とベルクロ式のエルゴストラップが2本という組み合わせは、先代のコスミックアルチメイトの流れを汲んだものだ。さらにカーボンコンポジットソールやエルゴフィットタン、オーソライト製の3Dインソールなど、マヴィックの最新技術が惜しみなく導入されている。

ツールで活躍する選手たちが使用した「コスミック プロ リミテッド エディション シューズ」

価格●4万円(税抜)
カラー●イエローマヴィック
重量●240g(サイズ27cm)


コスミックアルチメイトと共通のフルカーボンSLRソールを採用したモデルで、ツール・ド・フランスにおいてマヴィック契約の選手が主に山岳ステージで着用した。これがコスミックプロの基になったシューズであり、ソールの材質やカラーリング以外はそのままレギュラーモデルに反映されている。ソール剛性の高さや軽さを優先するライダー、またはマヴィックらしいカラーリングを求める人は、こちらがオススメだ。