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パナソニックがビビEXなどの電動アシスト自転車に業界最大容量の新バッテリーを搭載

新製品
2016年12月14日、東京都江東区のパナソニックセンターで、パナソニックの電動アシスト自転車の新製品発表会が行われた。

今回のトピックスは新開発の20Ah(アンペア)バッテリーと、それを搭載した4モデルの登場。パナソニックではこれまで、17.6Ahのバッテリーを採用したことがあったが、さらに大容量の20Ahを搭載したモデルが発売される。


 
20Ahバッテリーが搭載される3モデル。左からビビ EX、ギュット ミニ EX、ティモ EX
20Ahバッテリーが搭載される3モデル。左からビビ EX、ギュット ミニ EX、ティモ EX


通常、バッテリーが大容量化すると、それに伴ってサイズも大きくなるものだが、今回は大容量化しながらも17.6Ahバッテリー比でサイズ(高さ28.5mm減、幅9.5mm減)・重量(4.1kgから3.9kgへ)をコンパクト化したという。

電動アシスト自転車などに使われるバッテリーは、ケースの中に乾電池のような『セル』を何本も入れることで出力や容量を生み出している。今回、パナソニックでは、従来よりも大型のセルを使用することで、17.6Ahではセルを56本搭載していたのを35本としながらも、容量を20Ahに拡大した。

 
新開発された20Ahバッテリー。ちなみに筆者は今年の父の日に12Ahバッテリー搭載のビビ DXをプレゼントしたのだが、新開発の20Ahバッテリーはそのままでは取り付けられないそうだ。残念。
新開発された20Ahバッテリー。ちなみに筆者は今年の父の日に12Ahバッテリー搭載のビビ DXをプレゼントしたのだが、新開発の20Ahバッテリーはそのままでは取り付けられないそうだ。残念。
パナソニックサイクルテック代表取締役・丸山哲朗氏(右)と取締役開発担当・山本達明氏
パナソニックサイクルテック代表取締役・丸山哲朗氏(右)と取締役開発担当・山本達明氏


「セルの配列を最適化することで容量アップに成功したが、そのための設計は苦労した」と開発担当・山本達明取締役。

ビビ EXに関しては、2016モデルの16Ahから20Ahと、容量が25%アップしたのに伴い、1回の充電で走行できる距離も54kmから68km(パワーモード時)へと、約26%アップしている。

 
発表会の後、試乗会も行われた。新発表モデルだけではなく、その他のモデルも多数用意されていた、仮設のスロープで、坂道のアシストも体験できる
発表会の後、試乗会も行われた。新発表モデルだけではなく、その他のモデルも多数用意されていた、仮設のスロープで、坂道のアシストも体験できる


新開発の20Ahバッテリーを搭載するのは、2017年2月に発売される『ビビ EX』『ギュット ミニ EX』『ギュット アニーズ EX』『ティモ EX』の4モデル。

■ショッピングモデルの『ビビ EX』(税別13万7000円)は、様々な用途、幅広い世代・性別に向けたスタンダードモデル。
1回の充電で、パワーモードで68km、ロングモードなら110kmの走行が可能。

■子乗せ自転車の『ギュット ミニ EX』(税別15万8000円)は、子乗せ自転車のシェア50%を誇るギュットシリーズのなかで、前部にプレミアムシートを搭載した最上級モデル。

■後席搭載モデルの『ギュット アニーズ EX』(税別14万9000円)も発売される。
ギュットはパワーモード63km、ロングモード100kmの走行が可能。

■通学用自転車の『ティモ EX』(税別13万7000円)は、近年の学区廃止・再編などに伴う通学の長距離化に対応するのが狙い。家から学校、塾などに鉄道やバスを乗り継いで行くと、待ち時間などが増えてしまうが、電動アシスト自転車を使うことで『自分の時間(Time)が増える(MOre)』というのがTIMOのネーミングの由来。男子学生にも使いやすいように、シンプルなスタッガード型フレームを採用している。パワーモード62km、ロングモード100kmの走行が可能。
 

東京の子育て世帯の50%が電動アシスト自転車を保有するなど、マストアイテムとなっていることもあり、電動アシスト自転車の市場は今後10年で約2倍に拡大するとパナソニックは見ている。
 
パナソニックサイクルテック
http://cycle.panasonic.jp