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速報!キャノンデール2017年ニューモデル発表会レポート

新製品
7月14日(木)八ヶ岳の中腹に位置するリゾナーレ八ヶ岳にて、キャノンデールジャパン2017年の新製品展示会が行われた。発表された新製品をレポートしよう。
 

遂に姿を見せた「スーパーシックスエボ ハイモッドディスク」

新たな「スーパーシックスエボハイモッドディスク」。シマノ・アルテグラ完成車仕様で価格は49万円(税抜)
新たな「スーパーシックスエボハイモッドディスク」。シマノ・アルテグラ完成車仕様で価格は49万円(税抜)

キャノンデールが送り出す最新鋭モデルのキーワードは、軽量さでもエアロ性能でもなく「バイクの剛性」だ。最高の走行性能のために剛性バランスの最適化が行われている。新たに発表された「スーパーシックスエボ ハイモッド ディスク」は、すでにレースフレームとして高い地位を手に入れた「スーパーシックスエボ ハイモッド」、待望のディスクブレーキ対応モデルとなる。

従来の高い性能と味付けを損なうことなく、剛性バランスはスーパーシックスエボハイモッドとほとんど同等に設計された。その上でキャリパー仕様よりも829gの軽量化に成功しているということからも、キャノンデールが自在にコントロールしているということが分かる。

現在開催中のツール・ド・フランスでも、キャノンデールプロサイクリングチームによって実践投入される予定で開発された。このことからもキャノンデールのディスクブレーキに対する取り組みが本気であるということがうかがえる。

その見た目だけでは判断のしづらい剛性。実際の走行時にBBまわりかかる力、フレームのねじれ、そしてねじれの跳ね返りを、「バランス・オブ・パワー」という観点から作り上げたスーパーシックスエボシリーズ。新たなディスクブレーキ仕様は、そこに確実なコントロール性という要素が加わった。まさにレースバイクとしての系統における、新たな一台となるだろう。
 
フロントは12mmスルーアクスル。肉厚のフォークエンドで、ホイールの脱着が容易
フロントは12mmスルーアクスル。肉厚のフォークエンドで、ホイールの脱着が容易
リアは制動力と整備性のバランスを考慮し、クイックリリースを採用している。エンドからブレーキキャリパー台座まではワンピース鍛造アルミ
リアは制動力と整備性のバランスを考慮し、クイックリリースを採用している。エンドからブレーキキャリパー台座まではワンピース鍛造アルミ
走行性能に直結するシートステーのブリッジは、ねじれ剛性が確保するためディスク仕様でもあえて残している
走行性能に直結するシートステーのブリッジは、ねじれ剛性が確保するためディスク仕様でもあえて残している

新たなエントリーロードバイク、「キャードオプティモ」が登場!

「キャードオプティモ」はシマノ・ティアグラ完成車価格13万円(税抜)。このカラーは一番人気のアシッドグリーン
「キャードオプティモ」はシマノ・ティアグラ完成車価格13万円(税抜)。このカラーは一番人気のアシッドグリーン

「オプティモ」の名は、ロードバイクマニアならば聞き覚えがあるかもしれない。2002年のジロ・デ・イタリアで、シモーニがマリア・ローザを獲得した時に使用した名機「キャード7」。そこに採用された、アメリカの鋼材メーカー「アルコア社」によって特別に開発されたアルミ素材の名が、この「オプティモ」だ。

その名を受け継いだ新たな「キャードオプティモ」が、キャノンデールのエントリーモデルとしてラインナップに加わった。この新モデルはただのエントリーモデルではない。上位機種「スーパーシックスエボ」シリーズや「キャード12」といったレースフレームのジオメトリーを、ほぼそのまま受け継いでいる。

そのことにより、エントリーフレームにありがちなハンドリングのもたつきや、過剰な剛性による乗り心地の硬さが抑えられている。初めてロードバイクに乗る人や、すでにキャノンデールの上位シリーズに乗っている人でも、すんなりと扱えるバイクに仕上がっているのだ。曲がりやすく、乗りごこちの良さを兼ね備えた一台としてこの価格は、数ある2017年エントリーグレードモデルの中でもインパクトのあるものだ。

また日本向けモデルのラインナップには、コンポーネントをシマノで統一しているという点も注目したい。ブレーキなど、直接走行に影響の出る点もシマノパーツなので安心して初めの一台候補に入れることができるだろう(キャリパーブレーキ仕様)。

キャリパーブレーキ仕様のボトムブラケットにはJIS規格を採用している。また同時にラインナップされるディスクブレーキ仕様の「キャードオプティモディスク」は、BB30となり、こちらではキャノンデールが生み出した高い剛性感をエントリーモデルでも味わうことができる。
 
リア三角には上位機種譲りの「SAVE」テクノロジーを採用。他のアルミモデルより細く整形され、初心者でも快適な剛性バランスとなる
リア三角には上位機種譲りの「SAVE」テクノロジーを採用。他のアルミモデルより細く整形され、初心者でも快適な剛性バランスとなる
こちらは「キャードオプティモディスク」。機械式ディスクブレーキながらシマノ・ティアグラ完成車で価格は14万円(税抜)。BB30採用。クランクはFSA
こちらは「キャードオプティモディスク」。機械式ディスクブレーキながらシマノ・ティアグラ完成車で価格は14万円(税抜)。BB30採用。クランクはFSA

注目を集めていたシクロクロスバイクのニューカラー

会場内に展示されていたシクロクロスモデル「スーパーエックス」は完成車価格35万円(税抜)。マスプロメーカーらしからぬ、遊び心あふれたカラーをまとう。
会場内に展示されていたシクロクロスモデル「スーパーエックス」は完成車価格35万円(税抜)。マスプロメーカーらしからぬ、遊び心あふれたカラーをまとう。

多彩なオーダーができる「カスタムラボ」もアップグレード

カスタムラボでの作成例が並ぶと、これまでに無かったような色使いばかりで非常にユニークな空間に
カスタムラボでの作成例が並ぶと、これまでに無かったような色使いばかりで非常にユニークな空間に
今年2月よりスタートした、キャノンデールのカラーオーダーシステム「カスタムラボ」が、好評につき新たにラインナップを追加。カラーだけでなく、グラフィックのデザインやホイール、パーツも選択可能な数が増え、全3627通りの中から「自分だけの一台」をカスタムオーダーできるようになった。

またショップオーダー限定で、フレームセットのみの注文もスタートする。今年8月より受注開始となるので、新型デュラエースも組み付けて注文可能。専用サイトにて無料で「カスタムラボ」を試してみることができるので、まずは画面の上で自分専用モデルを作り上げてはどうだろうか。
 

アクセサリーも充実

好評につき復刻した「ケージアロイGT-40」。キャノンデールのアルミフレームに最もマッチングするボトルケージの一つだろう
好評につき復刻した「ケージアロイGT-40」。キャノンデールのアルミフレームに最もマッチングするボトルケージの一つだろう
ファブリックの「プロ」シリーズ。プロレーサーも好みが大きく別れる3種類を用意
ファブリックの「プロ」シリーズ。プロレーサーも好みが大きく別れる3種類を用意
新たにライトもラインナップに加わった。このデザインに機能性と操作性を兼ね備えたスグレモノ
新たにライトもラインナップに加わった。このデザインに機能性と操作性を兼ね備えたスグレモノ
キャノンデールのウェアやアクセサリーにも新商品が多数展示された。同時に発表された英国のパーツブランド「ファブリック」から、注目の商品を紹介する。

ファブリックの顔である、ユニークなサドルラインナップ。その中でも特に人気の「スクープ」サドルに「プロ」シリーズが追加された。真空圧着技術により、従来の他社のサドルに比べてよりシンプルなデザイン性、機能性を兼ね備えた「スクープ」サドル。「フラット」、「シャロー」、「ラジウス」と3種の形状を選ぶことができるため、より多くのライダーが手に取りやすくなっている。

「プロ」シリーズはその中でもカーボンレールとナイロン樹脂ベースを使用することで、プロユースに対応しつつもコストを抑えたモデルだ。スクーププロのラジウスは、元MTB選手であるキャノンデールジャパンの山本和弘選手も愛用しているということだ。
その他にもライトや携帯ツール、ミニポンプといった製品も充実。ファブリックの独自の世界観をぜひ店頭で体験してみてほしい。


問・キャノンデールジャパン
☎ 06・6330・1801
http://www.cannondale.com/ja-JP/Japan

カスタムラボ
http://cannondalecustomlab.com

ファブリックジャパン
http://fabric.cc/index.html
同時に開催された販売店向け試乗会には、300台を超える試乗車が用意された。八ヶ岳の林道を、2017年モデルが次々と走り抜けていた
同時に開催された販売店向け試乗会には、300台を超える試乗車が用意された。八ヶ岳の林道を、2017年モデルが次々と走り抜けていた