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ツール・ド・フランス 2016 開幕! 初日は集団スプリントをカヴェンディッシュが制し、マイヨ・ジョーヌを初獲得!

レース
ゴール前、カベンディッシュは、強い追い風に乗って余裕の区間賞(Photo: YAZUKA WADA)
ゴール前、カベンディッシュは、強い追い風に乗って余裕の区間賞(Photo: YAZUKA WADA)
 
第103回ツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)が、7月2日にフランス北西部のマンシュ県で開幕した。

初日は世界遺産のモン・サン・ミシェルから、ユタ・ビーチ(サント・マリー・デュ・モン)までの188kmでフラットな第1ステージが競われ、英国のマーク・カヴェンディッシュ(ディメンションデータ)が集団ゴールスプリントを制し、31歳でついに念願のマイヨ・ジョーヌを獲得した。
 

これでカヴェンディッシュのツール区間通算優勝は27回になった。彼は2008年に初めてツールで区間優勝したが、マイヨ・ジョーヌを獲得するまでにはこんなにも長い歳月が必要だった。彼はジロ・デ・イタリアとブエルタ・ア・エスパーニャでも総合リーダージャージを着たことがあり、これで3大ツアーすべてで総合リーダージャージを着た史上19人目の選手になった。

第1ステージでは107km地点の中央分離帯で優勝候補の1人であるスペインのアルベルト・コンタドール(ティンコフ)が落車した。彼はすぐ集団に復帰し、86位でゴールしたが、右肩、右ヒジなどを負傷してしまった。
 
2016年のツールは世界遺産のモン・サン・ミシェルからスタート(Photo: YAZUKA WADA)
2016年のツールは世界遺産のモン・サン・ミシェルからスタート(Photo: YAZUKA WADA)

今年最初のアタックはオーストラリアのハワード!

第1ステージは198人がスタート。オフィシャルスタートから今年最初のアタックを決めたのはオーストラリアのリー・ハワード(IAM)だった。彼は当初出場メンバーに選ばれていなかったが、ベルギーのドリス・デベナインスが胃腸炎で参加できなくなり、代わりで出場していた。

ハワードのアタックにすぐ付いて行ったのはチェコのヤン・バルタとドイツのパウル・フォス(ボーラ・アルゴン18)で、地元マンシュ県出身のアントニ・ドラプラス(フォルチュネオ・ビタルコンセプト)と米国のアレックス・ハウス(キャノンデール・ドラパック)が追走した。

20.5kmに設定されていた今年最初の山岳ポイント(カテゴリー4)は、ドイツのフォスが単独で通過。39km地点の2つ目の山岳ポイントでもポイントを獲得し、フォスが今年最初のマイヨ・アポワを着ることになった。

山岳ポイントを獲得したあと、フォスは後続の4人を待ち、先頭の逃げは5人になった。彼らは40km地点で4分差を付けて逃げ続けたが、集団はエティックス・クイックステップとロット・ソウダルがコントロールし、タイム差はそれ以上開かなかった。

ゴールまで残り57kmで、先頭からはローカルライダーのドラプラスがアタック。米国のハウスだけが付いて行き、2人でゴールを目指したが、集団はそれを許しはしなかった。ゴールまで残り4.5kmで、ドラプラスとハウスは吸収され、最後は予想通り集団ゴールスプリントになった。

集団ではフィニッシュライン目前のカーブで落車が発生したが、先頭のトップスプリンターたちに影響はなかった。そして最後はカヴェンディッシュが余裕で先頭に立ち、両手を高々と上げて27回目の勝利を祝った。
 
カヴェンディッシュは表彰台に愛娘のデライアちゃんと一緒に上がった(Photo: YAZUKA WADA)
カヴェンディッシュは表彰台に愛娘のデライアちゃんと一緒に上がった(Photo: YAZUKA WADA)
 
■初日に区間優勝して念願のマイヨ・ジョーヌにソデを通したカヴェンディッシュのコメント
「ツール・ド・フランスで区間1勝することは、ディメンションデータにとって大きな目標だった。それにマイヨ・ジョーヌを付け加えることは、我々のチームのスポンサーとクベカ慈善活動へのご褒美さ。チームのために、そして“子どもたちを自転車に乗せる”キャンペーンのために、僕はこれをやり遂げた」

「信じられないよ。そこに誰がいたとしても、ツール・ド・フランスはツール・ド・フランスだ。区間優勝するのは驚異的だ。すごく感動している。明日はマイヨ・ジョーヌで走る特別な1日になるだろう。これを達成するのに、僕たちのために兵士が命を落としたユタ・ビーチほどふさわしい場所はなかった」
 

 
マイヨ・ジョーヌに初めてソデを通し、喜びを隠しきれないカヴェンディッシュ(Photo: YAZUKA WADA)
マイヨ・ジョーヌに初めてソデを通し、喜びを隠しきれないカヴェンディッシュ(Photo: YAZUKA WADA)

第2ステージは曲者のアップヒルゴール

7月3日はサン・ローからシェルブール・アン・コタンタンまでの183kmで第2ステージが行われる。平坦区間に分類されているが、ゴール手前3kmからカテゴリー3で平均勾配が6.5%のグラスリーの丘の上り坂が始まり、残り1kmのフラムルージュ通過後も平均勾配5.7%のアップヒルゴールになっている。
 
MAP : ASO
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MAP : ASO
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■第1ステージ結果[7月2日/モン・サン・ミシェル~ユタ・ビーチ(サント・マリー・デュ・モン)/188km]

1 マーク・カヴェンディッシュ(ディメンションデータ/英国)4時間14分05秒
2 マルセル・キッテル(エティックス・クイックステップ/ドイツ)
3 ペーテル・サガン(ティンコフ/スロバキア)
4 アンドレ・グライペル(ロット・ソウダル/ドイツ)
5 エドワルド・トゥンス(トレック・セガフレード/ベルギー)
6 クリストフ・ラポルト(コフィディス/フランス)
7 ブライアン・コカール(ディレクトエネルジー/フランス)
8 アレクサンダー・クリストフ(カチューシャ/ノルウェー)
9 ダニエル・マクレー(フォルチュネオ・ビタルコンセプト/英国)
10 グレッグ・ヘンダーソン(ロット・ソウダル/ニュージーランド)
86 アルベルト・コンタドール(ティンコフ/スペイン)
117 新城幸也(ランプレ・メリダ/日本)
■第1ステージまでの総合成績
1 マーク・カヴェンディッシュ(ディメンションデータ/英国)4時間13分55秒
2 マルセル・キッテル(エティックス・クイックステップ/ドイツ)+4秒
3 ペーテル・サガン(ティンコフ/スロバキア)+6秒
4 アンドレ・グライペル(ロット・ソウダル/ドイツ)+10秒
5 エドワルド・トゥンス(トレック・セガフレード/ベルギー)+10秒
6 クリストフ・ラポルト(コフィディス/フランス)+10秒
7 ブライアン・コカール(ディレクトエネルジー/フランス)+10秒
8 アレクサンダー・クリストフ(カチューシャ/ノルウェー)+10秒
9 ダニエル・マクレー(フォルチュネオ・ビタルコンセプト/英国)+10秒
10 グレッグ・ヘンダーソン(ロット・ソウダル/ニュージーランド)+10秒
117 新城幸也(ランプレ・メリダ/日本)+10秒
[各賞]
■ポイント賞(マイヨ・ベール):マーク・カヴェンディッシュ(ディメンションデータ/英国)
※第2ステージはマルセル・キッテル(エティックス・クイックステップ)が着用
■山岳賞(マイヨ・アポワ):パウル・フォス(ボーラ・アルゴン18/ドイツ)
■新人賞(マイヨ・ブラン):エドワルド・トゥンス(トレック・セガフレード/ベルギー)
■チーム成績(黄ゼッケン):ロット・ソウダル(ベルギー)
■敢闘賞(赤ゼッケン):アントニ・ドラプラス(フォルチュネオ・ビタルコンセプト)
(http://www.letour.fr/us/)
 










ツール第1ステージの公式ダイジェスト映像




Summary - Stage 1 (Mont-Saint-Michel / Utah... 投稿者 tourdefrance_en