ツアー・オブ・ジャパン伊豆ステージで新城が区間優勝し、プジョルが総合首位をキープ

 
第19回ツアー・オブ・ジャパン（アジアツアー2.1）は、６月４日に静岡県伊豆市の日本サイクルスポーツセンター（ＣＳＣ）で122kmの伊豆ステージを競い、新城幸也（ランプレ・メリダ）がゴールまで残り600メートルで先頭集団からアタックし、そのまま独走で区間初優勝を果たした。

グリーンジャージを着たオスカル・プジョル（チーム右京）は先頭集団でゴールし、総合首位の座を守った。明日は東京で最終ステージが行われる。


上りと下りしかない過酷な伊豆ステージは、１周目から集団が分断する高速レースになり、２周目に入ってディフェンディングチャンピオンのミルサマド・ポルセイェデゴラコール（タブリーズシャハルダリ）、キャメロン・バイリー（アタック・チームグスト）、ダミアン・モニエ（ブリヂストン・アンカー）が先頭集団から逃げ出した。

３人はグリーンジャージの集団に一時３分以上のタイム差を付けたが、総合２位のマルコス・ガルシアを擁したキナンサイクリングチームが先頭を引き、最終周回で３人の逃げを吸収した。

残り１kmを過ぎ、下りで先頭集団が牽制を始めたスキを付いて新城がアタック。そのまま600メートルを独走し、大歓声に包まれてフィニッシュラインを通過した。

グリーンジャージのプジョルを含めた総合上位の選手たちは、区間優勝した新城の後ろのメイン集団でゴール。東京の最終ステージを残して、総合成績にはほぼ変動がなかった。

ディフェンディングチャンピオンのポルセイェデゴラコールは、伊豆での逆転を果たすことができなかったが、この日山岳賞で総合首位に立ち、レッド・ジャージを獲得している。

■大腿骨骨折からの復帰優勝になった新城のコメント「今日は１周目からアタックがかかった。後ろでゆっくり見守ろうと思っていたら、すでに集団が分かれていて、１人で前の２〜３０人に追いついたが、それが運命の分かれ道だった。その後は追っかけっこだったが、レッドゾーンには入れずにギリギリのところをキープした。最後はスプリントすると決めていた。タイミングが合ったので、残り600メートルから行った」

■総合首位の座を守ったプジョルのコメント「ボクのキャリアで最も厳しい、地獄のレースだった。ボクは（アシストがいなくて）１人だったし、前にイランの選手が逃げていたから50kmくらいまではちょっとパニックになった。でも、集団の他の選手たちが協力して前を追う姿勢だったから、それに助けられてスピードを上げることができた」
 
 

 
■第７ステージ結果［６月４日／伊豆ステージ／122km］
１ 新城幸也（ランプレ・メリダ／日本）3時間27分00秒
２ キャメロン・バイリー（アタック・チームグスト／オーストラリア）+2秒
３ ダニエル・ハラミーリョ（ユナイテッドヘルスケア／コロンビア）+5秒
４ ロビー・ハッカー（アヴァンティ・アイソウェイスポート／オーストラリア）+5秒
５ トマ・ルバ（ブリヂストン・アンカー／フランス）+5秒
６ マルコス・ガルシア（キナン／スペイン）+8秒
７ アミール・コラドゥーズハグ（ピシュガマン／イラン）+8秒
８ 増田成幸（宇都宮ブリッツェン／日本）+8秒
９ ミルサマド・ポルセイェデゴラコール（タブリーズシャハルダリ／イラン）+8秒
10 ラヒーム・エマミ（ピシュガマン／イラン）+8秒
13 オスカル・プジョル（チーム右京／スペイン）+8秒
■第７ステージまでの総合成績 
１ オスカル・プジョル（チーム右京／スペイン）17時間04分49秒
２ マルコス・ガルシア（キナン／スペイン）+1分05秒
３ ミルサマド・ポルセイェデゴラコール（タブリーズシャハルダリ／イラン）+1分08秒
４ ダニエル・ホワイトハウス（トレンガヌ／英国）+1分23秒
５ ラヒーム・エマミ（ピシュガマン／イラン）+1分24秒
６ ガーデル・ミズバニ（タブリーズシャハルダリ／イラン）+1分43秒
７ キャメロン・バイリー（アタック・チームグスト／オーストラリア）+2分00秒
８ アミール・コラドゥーズハグ（ピシュガマン／イラン）+2分27秒
９ トマ・ルバ（ブリヂストン・アンカー／フランス）+2分52秒
10 増田成幸（宇都宮ブリッツェン／日本）+2分58秒
11 アントニオ・ニーバリ（ＮＩＰＰＯ・ヴィーニファンティーニ／イタリア）+3分12秒
［各賞］
■ポイント賞：アンソニー・ジャコッポ（アヴァンティ・アイソウェイスポート／オーストラリア）
■山岳賞：ミルサマド・ポルセイェデゴラコール（タブリーズシャハルダリ／イラン）
■新人賞：ダニエル・ホワイトハウス（トレンガヌ／英国）
■チーム成績：タブリーズシャハルダリチーム（イラン）
(http://www.toj.co.jp/2016/)