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ジロ第17ステージはIAMのクルーゲがスプリンターたちを出し抜いてサプライズ優勝!

レース
 
第99回ジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)は、5月25日にモルベーノからカッサーノ・ダッダまでの196kmで平坦な第17ステージを競い、ゴールまで残り1.5kmで逃げが吸収され、最後は集団ゴールスプリントになるだろうと思われた。

しかし、残り1kmの手前でアタックしたフィリッポ・ポッツァート(ウィリエール・サウスイースト)を追って集団から飛び出したドイツのローガー・クルーゲ(IAM)が、残り300メートルでポッツァートを抜いて先頭に立ち、牽制し合うスプリンターたちを尻目に区間初優勝をかっさらってしまった。

2日前に今季限りでの運営終了を発表したスイスのIAMサイクリングに、クルーゲは初のグランツール区間優勝をもたらしたのだ。

「変な感じだ。昨日はチームが今年の終わりで活動を停止すると聞いて、ボクたちはとてもがっかりしていた。でも、ボクたちは団結しようと決めた。失望が勝利をもたらしたなんて、素晴らしいよ」と、クルーゲは語っている。

今年のジロではこれで17ステージ中、6ステージをドイツ勢が制したことになる。

マリア・ローザはオランダのスティーブン・クルイスウエイク(チームロトNL・ユンボ)が守った。

ジロに初出場中の山本元喜(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)は、終盤にチームメートたちと集団を引く仕事に加わって日本のファンを喜ばせてくれた後、4分47秒遅れの区間最下位でゴールした。

■グランツールで区間初優勝したクルーゲのコメント「ボクは6年間プロとして過ごし、これは待ち望んでいたビッグな勝利だ。夢だよ。全く計画はしていなかった。ボクはハウスラーのために働いていて、彼のために差を縮めていたんだけれど、逃げられると思った。フィニッシュラインはすぐそこだったのさ」
 
 
■第17ステージ結果[5月25日/モルベーノ~カッサーノ・ダッダ/196km]

1 ローガー・クルーゲ(IAM/ドイツ)4時間31分29秒
2 ジャコモ・ニッゾロ(トレック・セガフレード/イタリア)
3 ニキアス・アールント(ジャイアント・アルペシン/ドイツ)
4 サシャ・モドロ(ランプレ・メリダ/イタリア)
5 マッテーオ・トレンティン(エティックス・クイックステップ/イタリア)
6 アレクサンドル・ポルセフ(カチューシャ/ロシア)
7 ピム・リフトハルト(ロット・ソウダル/オランダ)
8 ラムナス・ナバルダウスカス(キャノンデール/リトアニア)
9 マヌエル・ベレッティ(ウィリエール・サウスイースト/イタリア)
10 パオロ・シミオン(バルディアーニ・CSF/イタリア)
162 山本元喜(NIPPO・ヴィーニファンティーニ/日本)+4分47秒
■第17ステージまでの総合成績
1 スティーブン・クルイスウエイク(チームロトNL・ユンボ/オランダ)68時間11分39秒
2 エステバン・チャベス(オリカ・グリーンエッジ/コロンビア)+3分00秒
3 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター/スペイン)+3分23秒
4 ビンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ/イタリア)+4分43秒
5 イルヌール・ザカリン(カチューシャ/ロシア)+4分50秒
6 ラファウ・マイカ(ティンコフ/ポーランド)+5分34秒
7 ボブ・ユンゲルス(エティックス・クイックステップ/ルクセンブルク)+7分57秒
8 アンドレイ・アマドール(モビスター/コスタリカ)+8分53秒
9 ドメニコ・ポッゾビーボ(AG2R・ラモンディアル/イタリア)+10分05秒
10 カンスタンティン・シウツオウ(ディメンションデータ/ベラルーシ)+11分03秒
12 リゴベルト・ウラン(キャノンデール/コロンビア)+13分53秒
159 山本元喜(NIPPO・ヴィーニファンティーニ/日本)+3時間39分07秒
[各賞]
■ポイント賞(マリア・ロッサ):ジャコモ・ニッゾロ(トレック・セガフレード/イタリア)
■山岳賞(マリア・アッズーラ):ダミアーノ・クネゴ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ/イタリア)
■新人賞(マリア・ビアンカ):ボブ・ユンゲルス(エティックス・クイックステップ/ルクセンブルク)
(http://www.giroditalia.it/it/)
 
 
5月26日はムッジョからピネローロまでの240kmで中級山岳区間の第18ステージが行われる。中盤までは平坦だが、終盤にカテゴリー2のプラマティーノ峠を越えなければならない。さらにゴール手前残り2kmには、石畳の狭い激坂が設定されている。距離は450メートルだが平均14%で、最大勾配は20%だ。