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警視庁の自転車部隊、足立区でも安全利用を啓発

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今年10月に発足した警視庁の「自転車安全利用指導啓発隊」が4日午前、地元の警察官や住民らとともに足立区内で啓発活動を行った。隊では専用のクロスバイクを装備。スポーツ自転車の機動性を活用し、自転車利用者に交通ルール遵守やヘルメット着用などの浸透を図る。

 
足立区役所前を出発する警視庁の「ビームス」隊員=4日
足立区役所前を出発する警視庁の「ビームス」隊員=4日

フレームに「POLICE」 悪質運転は検挙も

隊の通称は英訳の頭文字を取ってBEEMS(ビームス)で、自転車競技などの経験がある交通部の警察官を中心に編成される。当日は隊員と区内4署(千住・綾瀬・竹ノ塚・西新井)の警察官からなるビームス部隊が、本庁第6方面本部長や4署長らの見送りを受けながら足立区役所前を出発。

その後、民間団体グッド・チャリズム宣言プロジェクトの会員とともに梅島交差点に移動し、自転車利用者に交通安全を呼びかけるチラシを配った。同交差点は国道4号線と環状7号線が交わり、クルマの交通量が非常に多い場所だ。

隊が保有するクロスバイクはダウンチューブに「POLICE」の文字、そしてヘッドチューブには警視庁マスコット「ピーポくん」があしらわれた「特注仕様」。主な任務は指導啓発だが、「悪質な自転車運転者は検挙もあり得る」(担当者)。

 
隊が保有するクロスバイク
隊が保有するクロスバイク
ヘッドマークにはピーポくんが
ヘッドマークにはピーポくんが


活動に参加した、グッド・チャリズム宣言プロジェクト会員の妻野茂幸さんは「自転車利用が多くなったが、交通ルールやマナーを浸透している人はほとんどいない」と話す。団体が主に啓発活動を行う荒サイ(荒川自転車道)では、歩行者が多い場所でも減速や徐行をせずに走る自転車が多い、と妻野さんは感じる。

その上で妻野さんは「自転車への交通啓発は、クルマで行うには威圧感がある上に小回りも利かないので、自転車が最適。ビームスの活動が今後広まれば、子どもにも自転車利用のルールやマナーが浸透すると思う」と話した。

隊は今後も、自転車が関係する事故が多い地域を中心に安全指導と啓発を行っていくという。(斉藤円華)

 
梅島交差点で自転車利用者にマナーアップを呼びかけるチラシを配布した
梅島交差点で自転車利用者にマナーアップを呼びかけるチラシを配布した