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ブエルタ第14ステージは霧の頂上ゴールでデマルキが逃げ切り優勝

レース

スペインで開催中の第70回ブエルタ・ア・エスパーニャ(UCIワールドツアー)は、9月5日にビトリアから深い霧におおわれたカテゴリー超級のアルト・カンポー(フエンテ・デル・チボ)までの215kmで、山岳3連戦初日の第14ステージを競い、イタリアのアレッサンドロ・デマルキ(BMC)が逃げ切って区間優勝した。

メイン集団ではリーダージャージのマイヨ・ロホを着たファビオ・アルー(アスタナ)がゴールまで残り3kmでアタックしたが、総合を争うライバルたちに思ったほどタイム差を付けることはできなかった。

第11ステージで体調を崩し、リタイアは時間の問題と考えられていたコロンビアのナイロ・キンタナ(モビスター)は、この日アルーのアタックに応えられた唯一の選手だった。彼はメイン集団でもっとも速くゴールし、総合トップ10に返り咲いた。


 
カンタブリア山脈初日もマイヨ・ロホを守ったアルー
第15ステージのコースプロフィール(MAP:Unipublic)
第15ステージのゴールの山のプロフィール(MAP:Unipublic)
3日間つづく山岳ステージ初日の第14ステージは、スタートからアタックが続くなか、地元スペインのサムエル・サンチェス(BMC)がリタイア。右足の感染症が原因だった。

デマルキは序盤から何度もアタックを試み、59km地点でサルバトーレ・プッチョ(チームスカイ)、ミカエル・シェレル(AG2R)、カルロス・キンテロ(コロンビア)と逃げ出すことに成功した。さらにホセホアキン・ロハス(モビスター)が追いつき、逃げは5人になった。

この日の逃げには総合上位の選手が含まれていなかったため、80km地点でタイム差は5分半にまで開いた。118km地点のカテゴリー3の峠を越えた時点では、その差は10分にまで開いていた。

標高1980メートルのゴールまで18km続くカテゴリー超級のアルト・カンポー山のふもとに5人が到着したとき、集団とのタイム差はまだ9分半開いていた。上りが始まると集団の先頭はアスタナが引き、次第に選手が絞り込まれていった。坂の途中で、中継のTVバイクは気温が13.5度Cしかないことを伝えていた。

5人でゴールを目指していた先頭グループが動いたのは、残り4km地点だった。最初にシェレルがアタックしたが、デマルキが追走して鎮圧した。シェレルは残り2.5kmでもう一度試みたが失敗した。

山頂が近づくにつれ、コースは次第に霧が濃くなっていった。残り2kmで今度はロハスがアタック。しかし、すぐにデマルキが追いついて先頭に出た。霧の中でプッチョが一度追い越したが、デマルキは残り700メートルでふたたび先頭に立ち、そのまま単独でゴールへと飛び込んだ。デマルキは昨年のブエルタでも区間優勝していて、これが2度目の勝利だった。

後方では、アスタナ勢がコントロールするメイングループから残り3kmで、マイヨ・ロホのアルーが満を持してアタック。すぐに付いて行ったのは病み上がりのキンタナだけだった。しかし、その攻撃には偉大なチャンピオンたちのような破壊力はなかった。

後ろからマイヨ・ベルデのエステバン・チャベス(オリカ・グリーンエッジ)や総合2位のホアキン・ロドリゲス(カチューシャ)らがアルーとキンタナに次々と追いつき、後ろに残って自分のペースを守ったマイヨ・ブランコのトム・ドゥムラン(ジャイアント・アルペシン)も大きくは引き離されていなかった。

結局最後はキンタナが先行してアルーよりも7秒速くゴールし、総合成績を11位から9位へと上げた。しかし、アルーとのタイム差はまだ3分開いている。ドゥムランは19秒遅れでゴールし、カンタブリア山脈初日での遅れを最小限にとどめることができた。

区間優勝したデマルキはBMCへ移籍した今季、左足の腱炎で前半戦を棒に振り、7月中旬にレースへ復帰したところだった。「区間優勝できるとはけっして思っていなかった。今日はとても難しかった。最初は逃げ出すのが難しく、そして勝つのも難しかった。だからすばらしい気分だ。わずかな幸運と正しいタイミングで、僕はすばやいアタックができるだけのエネルギーがあったのさ」と、彼は喜びを語っている。


9月6日はコミリャスから標高1230メートルでカテゴリー1のソトレス・カブラレスまでの175.8kmで第15ステージが行なわれる。ゴールのソトレス山は全長12.7km、平均勾配7.9%だが、ゴール手前3kmは10%越えの難所が続く。


■第14ステージ結果[9月5日/ビトリア~アルト・カンポー(フエンテ・デル・チボ)215km]
1 アレッサンドロ・デマルキ(BMC/イタリア)5時間43分12秒
2 サルバトーレ・プッチョ(チームスカイ/イタリア)+21秒
3 ホセホアキン・ロハス(モビスター/スペイン)+32秒
4 ミカエル・シェレル(AG2R/フランス)+38秒
5 カルロス・キンテロ(コロンビア/コロンビア)+1分00秒
6 ナイロ・キンタナ(モビスター/コロンビア)+3分32秒
7 ホアキン・ロドリゲス(カチューシャ/スペイン)+3分38秒
8 エステバン・チャベス(オリカ・グリーンエッジ/コロンビア)+3分39秒
9 ファビオ・アルー(アスタナ/イタリア)+3分39秒
10 ラファウ・マイカ(ティンコフ・サクソ/ポーランド)+3分44秒
13 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター/スペイン)+3分58秒
15 トム・ドゥムラン(ジャイアント・アルペシン/オランダ)+3分58秒
98 新城幸也(ヨーロッパカー/日本)+18分07秒

■第14ステージまでの総合成績(マイヨ・ロホ)
1 ファビオ・アルー(アスタナ/イタリア)57時間20分10秒
2 ホアキン・ロドリゲス(カチューシャ/スペイン)+26秒
3 トム・ドゥムラン(ジャイアント・アルペシン/オランダ)+49秒
4 エステバン・チャベス(オリカ・グリーンエッジ/コロンビア)+1分29秒
5 ラファウ・マイカ(ティンコフ・サクソ/ポーランド)+1分33秒
6 ミケル・ニエベ(チームスカイ/スペイン)+2分10秒
7 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター/スペイン)+2分11秒
8 ダニエル・モレノ(カチューシャ/スペイン)+2分13秒
9 ナイロ・キンタナ(モビスター/コロンビア)+3分00秒
10 ロマン・シカール(ヨーロッパカー/フランス)+3分39秒
72 新城幸也(ヨーロッパカー/日本)+1時間29分40秒

[各賞]
■マイヨ・ベルデ:エステバン・チャベス(オリカ・グリーンエッジ/コロンビア)
■マイヨ・デ・ルナレス:オマール・フライレ(カハルラル/スペイン)
■マイヨ・ブランコ:トム・ドゥムラン(ジャイアント・アルペシン/オランダ)
■チーム成績:チームスカイ(英国)
■敢闘賞:カルロス・キンテロ(コロンビア/コロンビア)
*マイヨ・ロホ(個人総合リーダージャージ)...真紅/マイヨ・ベルデ(ポイント賞ジャージ)...緑/マイヨ・デ・ルナレス(山岳賞ジャージ)...白地に青い水玉/マイヨ・ブランコ(コンビネーション賞)...白(※ブエルタには新人賞の設定はない)
(http://www.lavuelta.com/)

 


Summary - Stage 14 (Vitoria / Alto Campoo... 投稿者 la_vuelta