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世界選・エリート男子ロード:新城幸也は体調不良でリタイア「このままでは終われない」

レース

終始仲の良さが際立ったエリート3選手。スタート直前の表情 Photo Miwa IIJIMA

2014年9月28日(日)スペイン・ポンフェラーダで開催された世界選手権ロードレース(エリート男子)に日本から参加した新城幸也、土井雪広、清水都貴の3選手。 

この日は朝から雲に覆われ、雨が降ったかと思うと、強い日差しが照りつけ、蒸し暑かったと思えば、午後はふたたび冷たい雨が降ったり止んだりという、非常に不安定な天気に見舞われた。 選手たちの一番の不安要素であった雨に苦しめられたレースになってしまった。

 

レース中盤は有力選手らとともに快調に走行する新城、サポートする土井。Photo Miwa IIJIMA

新城は210km地点でリタイアという残念な結果となった。

「走り出したら調子も良く、100km過ぎまで快調に走っていたが、突然吐き気を伴い、足が動かなくなってしまった。我慢しながら200km過ぎまで集団で耐えたが、吐き気が止まらず我慢しきれず、遅れだしてしまった。このまま走っていても完走することがやっとだろうと考え、途中でレースを降りた。何があったのかわからないくらい、いきなり身体が止まってしまった。」

リタイアした直後の新城は茫然と座り込み、しばらくその場から動くことができなかったほど。手足は今まで200km以上走っていたとは思えないほど冷え切っており、気づかないうちに寒さでハンガーノックを起こしていたと考えられる。

 

210km地点、第一補給所で自転車を降りた新城はこの表情 Photo Miwa IIJIMA

新城は、「スタッフの皆さんの完璧なサポートのなか、エースとして走らせてもらっていたのに、楽しみ応援してくださっている皆さんにも本当に申し訳ない結果となってしまいました。世界選手権はいつも走っているレースよりさらに一段上のレベル。完璧に準備してきたつもりでも、この1日にすべてを出し切れなかったのも含めて、自分の弱さ。まだまだ世界のトップには足りないものがある。このままでは終われない」と、語った。

 

日本チーム3選手は清水のみが95位で完走し、新城、土井がリタイアという結果となった。

優勝はポーランドのミハウ・クフィアトコフスキー。 24歳にして世界チャンピオンの座を獲得した。

新城は、10月中旬のジャパンカップまでレースが続く。ここで味わった厳しさや、悔しさはさらなる糧となると信じて挑戦していく。【Text&Photo Miwa IIJIMA】