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【ミラノ・サンレモ速報】

レース

第101回ミラノ・サンレモ(UCIワールドカレンダー/歴史的レース)が3月20日にイタリアで開催され、スペインのオスカル・フレイレ(ラボバンク)がゴールスプリントを制して3度目の優勝を果たした。2位はベルギーのトム・ボーネン(クイックステップ)、3位はイタリアのアレッサンドロ・ペタッキ(ランプレ・ファルネーゼビーニ)だった。日本勢は、チームレディオシャックの別府史之が10分7秒遅れで113位、Bボックス・ブイグテレコムの新城幸也はリタイアに終わっている。

今年のミラノ・サンレモには199選手が参加。あいにくの小雨模様となったミラノのスフォルツェスコ城をスタートし、198kmの長旅へと出発。オフィシャルスタートとともに逃げ合戦がスタートし、ファブリス・ピエモンテーズィ(アンドロニジョカットリ)、アリスティーデ・ラッティ(カルミオーロ・NGC)、ディエゴ・カッチャ(ISD・ネーリ)が抜け出すことに成功した。3人は14km地点で5分差、24km地点で11分差を付けて逃げ続け、36km地点ではタイム差は21分40秒にまで広がっていた。タイム差が22分になった所で集団も仕事を開始。その差は少しずつ減り始めた。中盤のトゥルキーノ峠は霧に覆われ、下りでガーミン・トランジションズのムリロアントニオ・フィッシェルが落車。左の鎖骨を骨折している疑いがあり、棄権した。

逃げる3人の追撃を始めて加速していた集団は、落車事故の影響で2つに分裂。1分遅れの後方のグループにはディフェンディングチャンピオンのマーク・カベンディッシュ(チームHTC・コロンビア)、ダミアーノ・クネゴ(ランプレ・ファルネーゼビーニ)、アンディ・シュレック(チームサクソバンク)、そしてフレイレが取り残されてしまった。202km地点、レ・マニエ峠でピエモンテーズィ、ラッティ、カッチャの3人はメイン集団に捕まり、下りで遅れていた第2集団もふたたび先頭に追いつくことができた。

残り25km、チプレッサ峠の登坂がスタートすると集団は加速。優勝候補たちは前方に顔を揃えたが、カベンディッシュとジョバンニ・ビスコンティ(ISD・ネーリ)は脱落してしまった。ここで先頭集団は50人程度に絞り込まれた。最後のポッジオでは、フィリップ・ジルベール(オメガファルマ・ロット)やイタリアチャンピオンのフィリッポ・ポッザート(カチューシャ)がアタックを試みるが成功せず、結局今年もゴールは集団でのスプリントになり、ダニエーレ・ベンナーティを擁するリクィガスのコントロールが有利かと思われたが、最後は34歳のフレイレに軍配が上がった。

2004年と2007年に今大会で優勝した経験のあるフレイレは、すでに今季はチャレンジ・マヨルカで1勝、ルタ・デル・ソルで区間2勝していたが、ミラノ・サンレモの優勝候補としてはあまり期待されていなかった。「残り200メートルでいいポジションを得られた。つまりそれは勝てるということさ。レース中、調子がいいなと感じていた。いいスタートを切れたけど、下りの落車で遅れてしまった。レ・マニエの上りでは一生懸命働かなければならず、下りではチームメートは4人になっていた。最後はちょっと心配だった。みんな本当に疲れていたし、誰かがアタックして、タイム差を開けられるんじゃないかと思ったからだ。けれどリクィガスがとても調子がよくて、レースをコントロールしているのを見たから、ボクは安心してスプリントの準備をしたんだ」と、優勝したフレイレは語っている。3度の優勝でこれが最高の優勝かという質問には「そうは思わないな。2回目が一番素晴らしかったかな。でも、ミラノ・サンレモで勝つのはいつだって素晴らしいよ」と、答えている。

■ミラノ・サンレモ[UCIワールドカレンダー/歴史的レース/3月20日/イタリア/298km]
1 オスカル・フレイレ(ラボバンク/スペイン)             6時間57分28秒
2 トム・ボーネン(クイックステップ/ベルギー)
3 アレッサンドロ・ペタッキ(ランプレ・ファルネーゼビーニ/イタリア)
4 サシャ・モドロ(コルナゴ・CSFイノックス/イタリア)
5 ダニエーレ・ベンナーティ(リクィガス・ドイモ/イタリア)
6 トール・ヒュースホーウト(セルヴェロテストチーム/ノルウエー)
7 フランチェスコ・ジナンニ(アンドロニジョカットリ・ディキジョバンニ/イタリア)
8 マクシム・イグリンスキー(アスタナ/カザフスタン)
9 フィリップ・ジルベール(オメガファルマ・ロット/ベルギー)
10 ルーカ・パオリーニ(アックア&サポーネ/イタリア)

 

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