自転車やパーツを売るだけでなく、楽しく乗るための情報や知識を教えてくれる……、これはサイクルショップを選ぶときの大切な条件だ。なかでも「どこを走ったらいいのかがわからない」という基本的かつ切実な悩みにこたえるため、定期的にイベントを催すショップは、ビギナーにとって頼もしい味方となる。こうしたプロショップやクラブチームに、ビギナーでも楽しく安全に走れるとっておきのコースを紹介してもらった。
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●バリエーションコースの三河湖前で、クラブメンバーがそろって

●休憩にうってつけの奥殿陣屋

●左のがけ下が二畳ヶ滝
  スタートは当店「モック」。店の前の道を右(東)に向かい、国道248号線と交差する上里2丁目交差点を左に折れ、北進してパチンコ屋が角にある2つめの信号(西蔵前2丁目)を右折。そのまま東進して岩津高校の前を過ぎ、東名高速道路をくぐる。
 やがて道は矢作川の支流、真福寺川に沿うようになる。学問の守り神である岩津天神や、本堂内の井戸水が本尊となっている真福寺は、この道から北へ行けばすぐのところ。立ち寄ってみたい気持ちを抑えてそのまま東へ進むと、クルマも減って走りやすくなる。この辺りからぼちぼち勾配が増してくるが、まだまだペースは上げないように。

●目印となる駒立ぶどう園の看板
 しばらくすると、駒立ぶどう園の看板が現われる。山の緑が気持ちよく感じられ、体が温まって足が回るようになってくる。
 駒立の集落を過ぎると、いよいよ大きな右カーブの上りが待っている。これを過ぎて数100mで、このコース前半のピークに到達。はじめての人には少しつらい上り坂も、慣れてくるとちょうどよいアップになる。
 下って県道477号線に合流したら左折。目印の大柳町簡易郵便局までは800mとなる。
 郵便局を過ぎたら、ぬかた豆腐の看板を左折。すぐ小さな長沢橋を渡り、T字路に突き当たる。ここはもう豊田市長沢町。突き当たりの公園では、地元の人がゲートボールに興じている。まわりは山ばかりだが、とても気持ちのよいところだ。
 この突き当たりを左に折れると、山間部の道を上り下りのコースとなり、右手が谷、左手が山という景色を眺めながら走る。少し下ったところが豊田市滝脇町の集落で、柿の木や古いお寺があって風情を感じる。
 ここを過ぎると巴川支流の郡界川に沿って、いよいよ本格的な下りとなる。途中には激流が2層になって落下する二畳ヶ滝が見え、さらに中部地方現役最古の岩津水力発電所。ここはバードウォッチングの名所にもなっている。

●豊田市街方面と岡崎方面との分岐を左折する
 豊田市街方面と岡崎方面との分岐は、左の岡崎方面に向かって走る。郡界川の南岸に沿った、フラットなクルマの少ない道だ。途中から岡崎市奥殿町に入り、T字路に突き当たったら右折。ここにある奥殿陣屋には季節の花が広い庭に植えられ、風情のある建物の中で季節感あふれる料理がいただける。休憩にイチ押しのポイントだ。
 帰りはこのT字路を右折して、足助街道に突き当たった桑原町門立交差点を左折する。そのまま南下すると、岩津於御所交差点で国道248号線に合流してモックに帰着。
 走行距離はおよそ30km。少々もの足りなく感じる人もいるだろうが、アップダウンがあって山の空気も吸える。はじめてロードバイクに乗る人にはちょうどよい距離だ。
 乗りなれてくれば、このコースをベースにして三河地方山間部にあるルートを使い、三河湖方面や足助方面まで足を延ばすこともできる。交通量が少ないのでストレスなく走れ、自分に合った距離設定もできる。皆さんも一度走ってみてはいかが?

●大きな右カーブの上りを過ぎて数100mで、前半のピークに到達

●県道477号線への合流を左折する

●郵便局を過ぎたら、ぬかた豆腐の看板を左折する

●長沢橋を渡ってT字路に突き当たる。ここはもう豊田市

●T字路を左折した先の気持ちのよい上り坂

●この地方現役最古の岩津水力発電所
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森 茂樹さん
52歳のオヤジですが、MTBの耐久レースやロードでのツーリングなど、みんなと楽しんでいます。お客さんの面倒はとことん見ますので、一度お店に遊びにきてください。
じてんしゃ創庫 モック
〒444-2136 愛知県岡崎市上里2-14-13
TEL.0564-24-7960
FAX.0564-24-7964
URL:www.moc-bikes.com
●営業時間:10時~20時●定休日:水曜●主な取り扱いブランド:トレック、ジャイアント、ジェイミス、ルイガノ、スペシャライズド、コルナゴ、GT、ゲイリーフィッシャー、レモン、ダホン
[アドバイス]
コース上にコンビニエンスストアはない。スタートする前に飲料や補給食を準備しておこう。自動販売機なら大柳町簡易郵便局の手前にある。トイレがあるのは奥殿陣屋。なお二畳ヶ滝からの下りは、道が狭いのでスピードの出しすぎに注意しよう。山からのわき水が道路上を流れている場所もある。
鉄道の場合:
愛知環状鉄道「大門駅」(名古屋駅からJR東海道本線、愛知環状鉄道経由 1時間14分、870円)から県道26号線を東進し、大樹寺1丁目交差点を左折して国道248号線に入り、上里2丁目交差点を左折して200m先の左側。
クルマの場合:
岡崎総合運動場(東名高速道路「岡崎」インターから5km)に無料駐車場がある。運動場の北東角に近い滝町長坂交差点から西に進み、国道248号線の上里2丁目交差点を直進して200m先の左側。
[コース周辺の味どころ&見どころの紹介]
●岩津天神(天満宮)
愛知県岡崎市岩津町字東山53
TEL.0564-45-2525
近くの岩津山の山頂に、学問の神である菅原道真が降臨したことが寺の起こり。江戸時代には江戸へ向かっていた一誉上人が病にかかって天満宮に祈願したところ、たちどころに回復したということで、それ以来信仰と眺望の霊山として慕い敬われてる。
●真福寺
愛知県岡崎市真福寺町字薬師山6
TEL.0564-45-4533
推古天皇の時代、物部守屋の次男真福が山の頂きに霊光が輝くのを見て訪れると、そこに薬師如来が現われた。真福は霊顕を末代まで伝えようと本堂を建立。それ以来三河最古の寺院として庶民の崇敬の対象となり、万病を治す仏様として信仰を集めてきた。
●二畳ヶ滝
愛知県岡崎市日影町地内
高さ約30m幅7mで、岩盤が重なり流れが2層になって落下するところから二畳ヶ滝の名が付いた。大蛇が住むといわれる穴があり、多くの伝承がある。
●岩津水力発電所
愛知県岡崎市日影町地内
1897年に、岡崎電燈の杉浦銀蔵・田中功平・近藤重三郎の3氏らにより建設された。群界川の豊富な流量と、二畳ヶ滝の落差を利用した出力50kwの発電所で、岡崎方面に初めて電灯をともした。1926年に落雷による火災で焼失したが、1927年に再建されて現在に至る。
●奥殿陣屋
岡崎市奥殿町字雑谷下10
TEL.0564-45-7230
持統天皇が命名したという花園山の麓にあり、徳川家の親藩であった奥殿藩の歴史と文化を今に伝えている。
開館時間:9時30分~16時30分、休館日:月曜※祝日の場合は翌日、入館料:無料
[ショップ主催イベントの告知]
第1日曜にMTB早朝ツーリングを、第3日曜にロード早朝ツーリングを実施しています。その他にお客さん同士誘い合ってのイベントもありますので、詳しくは店にたずねてください。ツーリングに参加する際には、自転車保険への加入をお願いしています。また、JCA等の会員になることもお勧めします。MTBツーリングの集合場所は店と違うところなので、事前に確認してください。