トピックス

新機能「スプリント検出」でさらに高精度化 進化を続けるパイオニア・ペダリングモニターシステム

ペダリングを見える化することに成功したパイオニア・ペダリングモニターシステムがさらにバージョンアップ。

高強度の"モガキ"を自動検出し、より高精細なログをとることを可能にした「スプリント検出機能」がリリースされ、ペダリングモニターとサイクルコンピュータのアップデートによって利用できるようになった。

スプリント検出機能とは何か? この機能を使うと何ができるのか? など、新機能を徹底解説。寒くて外でトレーニングするモチベーションが下がり、忘年会や新年会で飲み食いする機会が増えるこの時期に、ペダリングモニターを活用する方法も紹介する。

 
text:浅野真則 photo:茂田羽生
presented by pioneer

新機能「スプリント検出機能」でスプリント時のデータがより詳細に分析可能に


最新のアルテグラR8000シリーズなどに対応する最新型のペダリングモニターセンサー「Zモデル」がこのほど発表された。このモデルの最大の特徴は、「スプリント検出機能」が新たに搭載されたことだ。

スプリント検出機能とは、スプリントのような短時間で高いパワーを発揮するようなケースで、ペダリングモニターシステムが自動的にペダリングデータを含む各種走行データを通常の倍の頻度(通常1秒ごと→スプリント検出機能ON時0.5秒ごと)で記録する機能だ。利用にはサイクルコンピューターSGX-CA500を最新ファームウェアにアップデートし、メニュー画面のセッティングからスプリント検出機能をONにする必要がある。また、ペダリングモニター専用の解析サービス・シクロスフィアにMMP(各走行時間の平均最大パワー)が記録されていて、サイクルコンピューターにそのデータが同期されていることも必要だ(シクロスフィアとWi-Fi通信で同期すると、過去3カ月間のMMPをサイクルコンピューターにアップロードできる)。

 
スプリント検出機能設定の手順

メニュー

セッティング

ログ

スプリント検出ON


スプリントの判定にはペダリングモニターの機能の一つであるリアルタイム・インターバル・インテンシティ(MMPに対して何%のパワーで走っているかをリアルタイムに表すトレーニング強度の指標)が利用される。スプリント検出機能がONになっている場合、10秒または30秒のリアルタイム・インターバル・インテンシティが90%を超えるとスプリントを検出し、前後1分間の走行データが通常の倍の頻度の0.5秒間隔で記録される。この機能でサイクルコンピューターに記録された詳細な走行ログは、データ解析サービス・シクロスフィアにアップデートした際にも反映され、シクロスフィアや近日公開予定のシクロスフィアアプリでも確認することができる。

スプリント検出機能のメリットは、ごく短時間で高いパワーをかけるような場面で0.5秒ごとという通常の倍の頻度で走行データを記録することで、データを取りこぼす可能性が半減するため、より高精細なデータを記録できるようになることだ。つまり、スプリント時のパワーやペダリングの変化がより細かに分かるようになるということだ。

ちなみに、他社製のパワーメーターの多くは、1秒間隔でデータを記録している。スプリント検出機能を搭載したペダリングモニターは、ライバルを圧倒する高精細なデータを取れる上にペダリングの見える化も実現するわけで、さらにその優位性を強固なものにしたと言っていいだろう。

 

スプリント検出機能はアップデートで旧モデルにも搭載可能


スプリント検出機能は最新のZモデルだけの機能ではない。SGY-PM910HシリーズやSGY-PM910Vシリーズなど、旧モデルのペダリングモニターセンサーもファームウェアのアップデートを行うことで利用可能だ。これは旧モデルユーザーにとっては朗報と言えるだろう。バージョンアップで次々と新しい機能が搭載され、旧モデルでも最新モデル同様の機能が利用できるのもペダリングモニターの強みと言えるだろう。

ペダリングモニターセンサーのアップデートは、サイクルコンピューターを最新ファームウェアにアップデートした上で、サイクルコンピューター経由で行う。この際、下記のポイントを守るのがアップデートを確実に成功させるコツだ。

 
●サイクルコンピューターを十分に充電する

●ペダリングモニターセンサーの電池を新品に交換する

●サイクルコンピューターとペダリングモニターセンサーを十分に近づける

 

万一アップデートに失敗した場合、左ペダリングモニターセンサーのLEDが緑色に点滅する。その場合は上記のポイントに気をつけてリトライしよう。
 

ライター浅野がインプレ「スプリント検出は相当ハードに追い込まないと起動しない」


自分は2年ほど前からシマノ・デュラエース9000シリーズクランクのペダリングモニターシステムを私的に購入して使っている。これまでもファームウェアのアップデートという形でシクロスフィアにトレーニングアシストが追加されるなどして購入したときより機能が充実しており、もはやバージョンアップなどではなくモデルチェンジに近いレベルの更新が行われてきた。

初期投資に対して追加費用なしで機能が追加されているわけで、そういう意味ではとてもお値打ちであったと言える。フレームの制約上取り付けできないとか、楕円チェーンリングを使いたいというようなよほどの理由がない限り、ペダリングモニターを選ばない理由はないと言ってもいい。

さらに今回新たにスプリントのような短時間で高いパワーを発揮するような局面を自動的に感知し、データ記録の頻度を倍にするスプリント検出機能が搭載された。この機能が発表された当初は正直なところあまり必要だとは感じなかった。これまで使ってきて突発的に大きなパワーが表示される“スパイク”が記録されることもなく、スプリントの時のパワーの出方にも特に違和感を覚えなかったからだ。しかし、よくよく考えると、これはすごい機能だと分かる。

たとえば、通常の1秒ごとの記録だと、ケイデンス90rpmの場合、その間にクランクは1回転半するし、ケイデンス120rpmだとクランクは2回転することになる。スプリント検出機能がONになっている場合は、データの記録頻度が2倍になるので、より短い間隔でペダリングやパワーの変動を見ることができるわけだ。

スプリント検出モードをONにしておくと、10秒または30秒のリアルタイム・インターバル・インテンシティが90%を超えると「ピッピ」という電子音とともに画面に「スプリント検出10秒●●●W」と平均パワー値が表示され、前後1分間のデータが高密度で記録される。このとき、ライダーは自分でラップをとる必要はない。

 


リアルタイム・インターバル・インテンシティの90%以上というと、自分のこれまでのMMPにもよるが、相当追い込まなくてはこのゾーンに入れるのは難しい。自分の場合、長めにレストをとりながら20秒程度の単発ダッシュを10本ほど行った際には序盤を中心にきっちりスプリント検出されたが、FTPの150%(ゾーン6)目標で行った30秒-30秒のインターバル10本では一度もスプリント検出はされなかった。単純に自分が短時間強強度に弱いだけなのかもしれないし、レースシーズンに記録したMMPに比べて現在の調子が悪いからスプリントが検出されるレベルまで追い込めていない可能性もあるが、そんなに頻繁に起動するわけでもなさそうだ。

メーカーサイトには「スプリント検出機能をONにすると、ペダリングモニターセンサーの使用時間が通常の約180時間から10%〜15%程度短くなる場合がある」と書かれている。つまり電池の消耗が激しくなるということだ。しかし、練習では相当ハードに追い込まないと検出されないことが確認できたし、レースでもコーナーや短い上りのたびにダッシュを強いられるような場面でもなければ、そんなに頻繁に起動することもないような気がする。なので、スプリント検出モードは頻繁に起動するようでなければ常時ONでも問題ないような気がする。
 

スプリントの改善、トレーニングで追い込めたかの判断に活用できる

さて、スプリント検出機能で記録されたログは、シクロスフィア上ではどのように表示されるのか。20秒ほどのダッシュを行った際のスプリント検出されたデータと、通常通り記録されたデータを比較してみよう。

 
スプリント機能オフ
スプリント機能オン

下がスプリント検出されたデータで上が通常通り記録されたデータだ。両者を比較すると、スプリント検出されたデータは、グラフの折れ目がより細かくなっていることが分かる。通常モードの倍の0.5秒ごとに記録されているのだ。ペダリングモニターも0.5秒間隔で記録されているので、「自分がスプリントを始めてからどれぐらいのタイミングでペダリングが乱れてくるか」ということも以前より詳しく分かるようになった。ペダリングモニターのデータの変化を見ながら、ペダリングの乱れの原因が力みなのか、疲労によって思うように体が動かせないからなのかを実際の走行シーンを振り返って複合的に分析することで、自分のスプリントを改善するきっかけになるだろう。

さらにこのスプリント検出機能は、トレーニング、特に短時間高強度系のメニューで自分がしっかり追い込めているかどうかの目安になる。たとえば短時間に全力を出し切る目的でスプリント練習を行う際、スプリント検出されるレベルまで追い込むことができていれば、目的通りのメニューがこなせたことが分かる。
 

スプリント検出機能を活用してタバタトレーニングに取り組もう

さらにスプリント検出機能を活用する冬場にオススメのメニューとしてタバタトレーニングを紹介する。

タバタトレーニングとは立命館大学スポーツ健康科学部の田畑泉教授が科学的メカニズムを証明した高強度インターバルトレーニングの一種で、20秒の全力の運動と10秒の休憩を1セットとし、8セットで疲労困憊になるように行うもの。田畑教授の研究によると、ロングライドのベースとなる有酸素性エネルギー供給回路と、スプリントやアタックの際に爆発的なパワーを生む無酸素性エネルギー供給回路を同時に、かつ最大限に刺激できることが証明されている。

トレーニング自体は8セットで4分間という短時間で終了するため、何かと多忙な年末年始にも短時間で取り組めるのがオススメのポイントだ。とはいえ、最大限の効果を得るには正しい方法で行う必要がある。

ポイントは、1セット目から全力で行い、8セット終了時にはヘトヘトになるレベルまで追い込むこと。この際、特に序盤はスプリント検出されるレベルまで追い込めたら入りは上々と見なすこともできるし、その後もスプリント検出されることを目標に全力で追い込むモチベーションも生まれる。

なお、スマートフォンとWi-Fi環境が利用できる方は、スマートフォン用シクロスフィアのトレーニングアシスト「B7:パワー値を用いたインターバルトレーニング」をアレンジすることでタバタトレーニング用のワークアウトが作成できる。また、近日公開予定のiPhone用アプリ・シクロスフィアアプリでもトレーニングメニュー作成機能も実装される予定なので、この機能を利用してタバタトレーニング用のワークアウトをサイクルコンピューターにダウンロードすることもできる。

なお、タバタトレーニングはかなりハードなトレーニングなので、運動前のウォームアップと運動後のクールダウンは念入りに行うようにしよう。安全にトレーニングを行うため、インドアでローラー台などを使って行うのがオススメだ。また、高血圧症や心臓・血管などの循環器系の疾患を持つ人は、事前に医師に相談することを強く推奨する。
 

トレーニングサポートキャンペーン実施中!

パイオニアは、2018年1月22日まで、ペダリングモニターセンサーZモデル発売を記念し「2017 WINTER ペダリングモニターセンサーZモデル発売記念 トレーニングサポートキャンペーン」を実施中。ペダリングモニターセンサーSGY-PM910ZとサイクルコンピューターSGX-CA500をセットにした期間限定モデルを特別価格で販売する。詳細はパイオニアサイクルサイトを参照のこと。


■内容
期間限定でペダリングモニターデュアルパッケージ「PMDP-910Z」を販売
・パッケージモデル内訳:ペダリングモニターセンサーSGY-PM910Z +サイクルコンピューター SGX-CA500
・パッケージ特別価格:12万9600円(税抜)
※クランクにより別売の取り付けキット<1000円(税抜)>が必要な場合あり。


■キャンペーン期間
11月1日(水)〜2018年1月22日(月)


■クランク取り付け期間
11月20日(月)〜2018年2月20日(火)


問:パイオニア


 

「ペダリングスキルアップセミナーin 宮ケ瀬」2018年1月20日開催!

2018年1月20日に神奈川県相模原市・宮ヶ瀬湖畔でペダリングスキルアップのための実践トレーニングを主体としたセミナーが開催される。レースで使えるペダリングテクニックを学びたい方、今のペダリングに疑問があって改善したい方、ペダリングモニターの有効な活用法を学びたい方を対象に、ウォークライドの自転車プロコーチ・須田晋太郎氏がセミナー、ストレッチ実践、実走トレーニングを通じて指導を行う。速くなりたい人なら誰でも参加可能で、ペダリングモニターをお持ちでない方もOK。当日はペダリングモニターNEWモデル搭載バイクでローラー体験もできる。



■日時
2018年1月20日(土曜日) 10:00〜15:30

■募集定員
20人

■場所
神奈川県相模原市緑区 鳥居原ふれあいの館(宮ケ瀬湖畔)

■講師
自転車プロコーチ・須田晋太郎(株式会社ウォークライド)

■参加費
6480円(税込)

■主催
ウォークライド

■協力
パイオニア

■応募方法/イベント詳細
下記サイトからお申し込みください。詳細も下記参照。


問:ウォークライド