トピックス

サイクルモード注目アイテム! コレは知っておいた方がいい

国内最大級のスポーツバイクエキスポ「サイクルモードインターナショナル2017」が、今年も千葉県幕張メッセで開催された。

11月の3連休を彩った、知っておくべき注目アイテムをご紹介。



開催日:11/3(金)〜11/5(日)
 
text:中島丈博 photo:岩崎竜太

ラピエール・エアコードの実車がついに日本上陸


今年のツール・ド・フランスに登場したラピエールの新型エアロロード「エアコードSLアルチメイト」。その実車が日本初公開された。前後ダイレクトマウントリムブレーキを採用し、シートチューブはリヤホイールへと美しいラインを描いてつながっていく。まさにエアロロード然とした見た目だ。

ハンドル周りは低いポジションを実現できるようにすると共に、バイク全体を低重心化できるよう工夫されている。

シートポストはインテグレーテッドタイプではなく、根元でクランプするタイプ。

塗装はブルーメタリックで仕上げられており、他のバイクとは一線を画する仕上がりになっている。

 

プロ選手の実車も展示

マーク・カヴェンディッシュのサーヴェロ・S5。フレーム全体がメタリック塗装。ホイールのステッカーも名前入りのスペシャル仕様だ
マーク・カヴェンディッシュのサーヴェロ・S5。フレーム全体がメタリック塗装。ホイールのステッカーも名前入りのスペシャル仕様だ
こちらはアルノー・デマールのラピエール・パルシウムアルチメイト。長さ130mmの水平スペシャルステムでポジションを出す
こちらはアルノー・デマールのラピエール・パルシウムアルチメイト。長さ130mmの水平スペシャルステムでポジションを出す

サーヴェロ・P3に新色登場&大きく価格改定


トライアスロンで絶大な人気を誇る名車「P3」が、グラフィックを刷新し、さらに価格を改定してきた。これまでは、フレームセット価格が45万円(税抜)だったところ、新価格では38万円(税抜)にプライスダウン。

新型アルテグラの完成車(税抜価格63万円)と、同Di2完成車(税抜価格79万円)もそろう。
 

サーヴェロ入門バイク「R2」


サーヴェロのラインナップで、いちばん手が届きやすい価格なのがこのR2(シマノ・105完成車税抜価格/37万円)だ。サーヴェロのラインナップでオールラウンドモデルを担うRシリーズ。

前作R2とおなくじスクオーバル形状ほダウンチューブ、ケーブル内蔵という仕様のままにカーボンの積層を変更。重量はやや重くなっているそうだが、価格は5万円下がっている。
 

ヨネックス・カーボネックスにディスクブレーキ仕様試作車が登場


2014年モデルとして突如ロードバイク界に参入を果たしたヨネックス。ラケットやスノーボード、ゴルフシャフトの製造で培ったカーボン製造技術を生かしたロードバイクフレームは、瞬く間にホビーレーサーの間でユーザーを増やしていった。数少ない国産ブランドの軽量バイクだ。

次なる一手は、時流のディスクブレーキモデル。前後スルーアクスル、リヤエンド幅142mm、フラットマウントブレーキ台座という仕様以外はまだ試作段階なので秘密。

大きくシルエットは変わっていないが、ディスクブレーキ搭載にあわせて、シートステーの形状など細部が変更されていた。
 

チャプター2が初出展


ニュージーランドの新興バイクブランド「チャプター2」が、サイクルモード初出展。今年誕生したばかりのロードバイクブランドで、創業者マイク・プライド氏は、同じくバイクブランドの「ニールプライド」を興した人物。

彼の「第2章」がこのチャプター2というわけ。モデルラインナップがユニークで、現在「テレ」という1モデルのみ。

ベースのラインナップには、ニュージーランドの原住民マオリが使う意匠があしらわれたグラフィックが用意されているが、加えて数量限定のスペシャルエディションを定期的に発表している。(写真のバイクは、ジロ・デ・ロンバルディアをイメージしたモデル)

どれも自転車好きの心をくすぐるようなコンセプトになっていて、毎回発表から数日のうちに売り切れてしまうフレームサイズがあるのだとか。

見た目だけではなく、走行性能にもしっかりとこだわっている。マイク氏はニールプライド時代の経験を生かし、「自分の理想とするバイクを製造してくれる工場を探し、そして巡り会えたからこのブランドを始動した」と語る。開発では、ヨットの研究開発で有名なオークランド大学の協力もあった。

熱心なサイクリストでもある彼は、開発段階で必ず自分で試乗し、納得のいくバイクを作っている。彼自身が日本人と近い体型であるので、小さいサイズの乗り味には期待できる。
 

オーストリッチの新作はフロントバッグと限定カモフラ柄輪行袋

トップ側にカモフラ柄を採用した輪行袋。収納用の袋も同じグラフィックだ
トップ側にカモフラ柄を採用した輪行袋。収納用の袋も同じグラフィックだ
昨年大反響を得た大型サドルバッグに続いて、フロントバッグをリリース
昨年大反響を得た大型サドルバッグに続いて、フロントバッグをリリース

昨年のサイクルモードでは、流行の大型サドルバックを「日本人のフレームサイズに最適化した」絶妙なサイズのモデルを発表し、大きな反響を獲得したオーストリッチ。

今年は、サドルバッグに続いて、大型のフロントバッグを発表。一見すると円筒型のバッグだが、上下で2つの荷室にわかれており、上側の荷室には自転車にまたがったまま中身を取り出せるようにファスナーが取り付けられている。上側の荷室をめくると、大きな開口部をもつ下側の荷室にアクセスできる。

小さいフレームサイズ、狭めのハンドル幅にとりつけても不便がないサイズと収納力を両立したモデルだ。


もうひとつの新製品は輪行袋。オーストリッチのロングセラーモデルである「L100」にカモフラージュ柄を採用した。販路を限定したスペシャルモデルだ。

 

ステージズに左右計測モデル&ディスプレイ登場


左クランクのみにパワー計測センサーを取り付け、シンプル、低価格、軽量を売りに登場したパワーメーター「ステージズ」。

だが、パワーメーターが普及していくと共に、やはり左右を計測できるモデルのニーズが高まってきたのを受け「ステージズ・パワーLR」を発表。アッセンブルの全てを米国・ボルダーで行い、全数検査を実施。防水性能や耐久性にやや劣るという評判もあったが、それについては改善しているという。

シマノ・R9100型デュラエース、R8000型アルテグラに取り付けたモデルが登場するほか、今後はすでに左クランクのステージズを所有しているユーザー向けに、右クランクのみの販売も予定している。


そして、サイクルコンピュータ「ステージズ・ダッシュ」も登場。画面位置は縦横どちらでも使用可能で、モノクロ表示。GPSセンサーを内蔵し、通信規格はブルートゥースとANT+の両方に対応している。


2018年の春には、ステージズのアプリ「ステージズ・リンク」がリリースされる予定。ライダーの目標に向けてスケジュールやトレーニングデータを管理し、目標達成に必要なワークアウトプランを提供してくれる。各ステージズ製品のセッティングもこのアプリから行う。

オンラインのコーチングサービスも予定している。このサービスはステージズユーザーはもちろん、ANT+やブルートゥース対応のデバイスを使用しているユーザーであれば、それが他社製品であっても利用できるようなるとのこと。

 
ステージズの右クランク用センサー。小型軽量というこだわりは健在
ステージズの右クランク用センサー。小型軽量というこだわりは健在

ヴィットリアはディスクブレーキロードホイールと廉価フルカーボンクリンチャーホイールを発表

キュラーノのディスクブレーキモデル登場
キュラーノのディスクブレーキモデル登場
ペアで13万円を切る価格のフルカーボンクリンチャーホイール「イリュージョンカーボン」
ペアで13万円を切る価格のフルカーボンクリンチャーホイール「イリュージョンカーボン」

ヴィットリアのホイールラインナップにおけるトップレンジ「キュラーノ」シリーズにディスクブレーキ対応モデルが登場した。リムハイトは30mmと46mmがあり、前後とも同じリムハイト。

フルカーボンクリンチャーチューブレスレディーリムは、グラーフェンというヴィットリアがタイヤやリムに使用する特殊素材を採用。高い剛性を実現している。


ペアで12万7000円(税抜)という価格をひっさげて登場したのは「イリュージョンカーボン」。フルカーボンクリンチャーチューブレスレディーホイールでありながらこの価格。前後30mmハイトのリムを使用。上位グレードとは、リムの素材にグラーフェンを使用していないなどの違いがある。前後で1450g。日々のライドからどんどん使えるフルカーボンホイールをリリースしたいとヴィットリアが考えたモデルだ。


ヴィットリアといえばタイヤ。タイヤの新製品は「コルサコントロール」だ。コルサシリーズで一番タフなモデルで、ノーマルモデルよりもよりサイドまでトレッドに覆われているので、石畳や荒れた路面でもグリップする。また耐パンク性能も向上させてある。クリンチャーは25Cと28C、チューブラーは25C、28C、30Cがある。
 
タイヤのコルサシリーズに、もっともタフなモデル「コルサコントロール」が加わった
タイヤのコルサシリーズに、もっともタフなモデル「コルサコントロール」が加わった