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ユーロバイク2017詳報3

ヨーロッパ最大級のスポーツバイク関連エキスポである「ユーロバイク」。今年もドイツ・フリードリッヒスハーフェンで開催中。会場を回って気になった製品たちの詳報。
 

活況だったeバイク

完成車重量12kgのeロードバイク「フォーカス・プロジェクトY」
エレクトラ・ロフトゴー!

eバイクのメインはMTB、コミューターモデルだ。MTBはハードテールから、オールマウンテン、DHモデルまで多彩にそろう。それだけ欧州でeバイクでスポーティーな走りをするというニーズが高まっている事を感じる。あるメーカーのeバイクのプレゼンテーションでは、欧州マーケットにおけるeバイクユーザーの年齢層比率が紹介された。

そこで強調されたのは、44歳以下のマーケットが、全体の半数を占める。それは、コミューターとしてではなく、アクティビティーの手段としてeバイクを使っているという内容だった。eバイクはパワーのない人や、坂の多い地域に住んでいる人だけのニーズを満たすものではないのだ。

ロードeバイクというのは、少なかったが、今年フォーカスが、完成車重量12kgのeロードバイク「プロジェクトY」を出展し、ゴールドアワードを獲得した。これが、きっかけでロードバイクにおいてもeバイクの開発が加速するかも知れない。

コミューターバイクは、最もよく見かけるeバイクだ。日本の「電チャリ」のポジションになるが、実用重視のものから、スタイリッシュなものまでそのスタイルは多様。

北米ナンバーワンビーチクルーザーブランドとして知られる「エレクトラ」からもeバイクが登場。こちらのユニットもボッシュ製が採用されていた。おしゃれなルックスと、フラットフットテクノロジーという、BB位置をオフセットすることで足つき性をよくするという同社の特許設計がeバイクのユニットを手に入れた。モデル名の最後に「GO!」と付くのがeバイクラインナップの証。
 

ボッシュがABSユニットを発表

ブレーキキャリパーはマグラ製。ローターには制動面の内側にホイールのロックを感知するためのフィンが備わる
ABSの制御システム。かなり大きい

国内にも本格参入を果たすボッシュのeバイクユニット。国内では自動車部品や、電動工具のメーカーとして高い認知度がある同社。欧州では、eバイク試乗においても高いシェアを持っている。

バイクメーカー各社ではすでに高い使用率を誇る同社のユニットは、130年に及ぶモーターをはじめとした関連部品開発のノウハウと、アフターサポートがその信頼を支えている。

ブースで一番目を引いたのはABS(アンチロックブレーキングシステム)だ。クルマやモーターサイクルでは一般的に搭載されているシステムで、パニックブレーキで強くブレーキを握ってもホイールがロックしないよう、電気的に制御。ハンドルの下にあるボックスがそのための制御ユニットで、誰もが安全に走行できるような装備だ。

eバイクのコンポーネントも、ロードやMTB用のコンポーネントと同じくグレード分けがされている。バッテリー容量や、モーターの性能に差があり、ABSは高級車市場向けの装備として注目されるだろう。

詳細な重量や価格はまだ発表されていないが2018年秋の発売を目指している。
 

人気の高いeMTB

上りを楽にクリアしたいと考えるのはサイクリストなら共通。eMTB市場は、そのニーズを電動アシストで解決したことにより大きく成長した。専門誌が発売されているほどだ。

日本でもおなじみのスポーツバイクブランド各社も、eMTBを数モデルはラインナップしている状況。そして写真のハイバイクは、電動スポーツバイクの専業メーカー。全てのラインナップがeバイクだ。MTBが特に充実しており、ハードテールはもちろん、ファットバイク、フルサスモデルもオールマウンテン、ダウンヒルがそろう。
 

ノティオ・コネクト バイクのあらゆる動きを計測し、明らかにする新世代センサー

昨年アルゴン18のブースに、あるコンセプトバイクが展示されていた。走行中のスピード、ケイデンス、パワー、心拍はもちろん。加速度センサーでバイクの加減速や、3Dセンサーでバイクをどれくらい振っているかも計測。

さらには、ライダーの体にモーションキャプチャーのようなセンサーを取り付け、ペダリング時の動きも記録でき、風速、気圧など16項目を計測するためのセンサーまでも用意したものだった。

それが今年、いよいよ製品版に近づいたとして、再び展示されていた。ハンドル下に、付いている飛行機の機体についているピトー管のようなものを持ったアイテムがそれだ。

昨年は、バイクの各部に複数のセンサーが搭載されていて、かなりごてごてとした見た目だったが、今年のものはずっとコンパクトになっている。

写真はTTバイクについているが、ロードバイクにも取り付けできる。より詳細にライドを解析することで、トレーニングの精度や、自分の長所短所を知ることができる。

スマートフォンや、タブレットにアプリをインストールすることで簡単にデータをチェックすることが可能だ。
 

リオモ・タイプR 新たなトレーニングの指標を示してくれる可能性を秘めたセンサー

5つのセンサーと充電器、メインコンピューターで構成される
ペダリングの解析画面
パワーメーターメーカー「SRM」と同じブース内に出展していたのは、日本発のスポーツ用センサーブランド「リオモ」。

元プロ選手の宮澤崇史氏も開発に携わったアイテムで、ディスプレイと5つのセンサー(両足、両太もも、腰)からなる、ライダーのペダリング中の体の動きを詳細に分析できる製品。センサーをシューズ、太もも、腰に取り付け、メインコンピュータを兼任するディスプレイをパワーメーターと接続することで、実際にライディングしながら、自分の体の動きをキャプチャーできるというもの。

そのデータを専用ソフトで解析すれば、脚の動きの左右差や、アンクリングなどの動きを、その時のスピードやパワー、コースの地形とあわせて確認したり、ケイデンス×ワットごとのペダリング効率を、左右別々に見ることもできる。

例えば、「平地ではスムーズなペダリングができているけれど、上りになると効率が落ちている」。ということがデータから読み取れた場合、「それは、体のどの部分の動きが、どれくらい変わったことに起因すると想定できる。ならばその部分の動きを改善しよう」。といった活用ができる。

現状、いくつかのパワーメーターはペダリングの効率や左右差を見ることができるが、リオモ・タイプRはさらに詳細に解析できる。なので、左右差があるライダーの場合、それが発生している原因が足首の動きなのかヒザの動きなのか、または腰回りの動きなのかまで解明することができる。

開発者は、「取れるデータはたくさんある。たくさんあるが故に、かなり知識がないとそれを理解して有効活用することができない。次はそれをいかに有効にユーザーに見せられるかのステップに来ている。SRMが30年かけてパワーメーターの地位を確立した。リオモも3年くらいで、トップ選手にとってのSRMのような存在にするのが目標」と語る。
 

ガーミン・エッジ1030 あらゆる機能を搭載した最新GPSモデル

ガーミンのサイクリング用GPS、最上位機種がモデルチェンジ。稼働時間と拡張性。それに通信機能が強化された。

3.5インチディスプレーを備え、約20時間の稼働時間を持つ。マウントに取り付ける追加バッテリーも発表され、最長40時間の可動。ワイファイ、ANT+、ブルートゥースでの通信が可能で、1030ユーザー同士でメッセージを送受信できる。「次の休憩ポイントで待ってて」など、お互いの状況を伝え合えるようになった。