トピックス

ユーロバイク2017速報2

ヨーロッパ最大級のスポーツバイク関連エキスポである「ユーロバイク」。今年もドイツ・フリードリッヒスハーフェンで開催中。会場を回って気になった製品たちを速報で。
 

FSAのワイヤレスコンポーネント「KフォースWE」のディスクブレーキ&TT仕様登場


昨年、このユーロバイクで登場したFSAのセミワイヤレスコンポーネント「KフォースWE」。今年はディスクブレーキに加えて、TTバイク用のパーツ群が登場した。

ディスクブレーキはキャリパーとホースの接合部に、ブリーディングしやすくするためのリリースダイヤルが搭載されている。コントロールレバーは、リムブレーキ用と比べると、ひとまわり大きいが、基本的な形状はほぼ同じ。ブラケットの先端が突き出したりといった大きな変更は見られない。

ブレーキローターは、昨年展示されていたプロトタイプには見られなかった、放熱フィンが追加されている。外側のブレーキ面がスチール、センターの放熱フィンはアルミ製とのこと。ブレーキキャリパーは、シマノと同じくフラットマウント規格を採用。スムーズは表面の形状に設計されているので、無駄な空気抵抗を発生させないという。

TTバイク用のDHバー用シフトスイッチと、ブレーキレバーにあるシフトスイッチもプロトタイプが展示されていた。ブレーキレバーにシフトスイッチが搭載されており、使い心地が気になるところ。専用アプリからどのスイッチにどのシフト操作を割り当てるかセッティングできる。
 
ブレーキキャリパーにはブリーディング時に便利なリリース用機構が備わる
ブレーキキャリパーにはブリーディング時に便利なリリース用機構が備わる
ブレーキローター内側の黒いフィンがアルミ製、ブレーキングで発生する熱を冷却
ブレーキローター内側の黒いフィンがアルミ製、ブレーキングで発生する熱を冷却
TTのベースバー用コントロールレバー。変速スイッチはノーマルコントロールレバーと同じ機構。DHバーのスイッチとの間がワイヤレスになるか、その仕様はまだ未定だ
TTのベースバー用コントロールレバー。変速スイッチはノーマルコントロールレバーと同じ機構。DHバーのスイッチとの間がワイヤレスになるか、その仕様はまだ未定だ
油圧ディスクブレーキ用のコントロールレバー、リムブレーキ用と比べると、ややボリュームがアップしているが、サイズアップは最小限に抑えているという
油圧ディスクブレーキ用のコントロールレバー、リムブレーキ用と比べると、ややボリュームがアップしているが、サイズアップは最小限に抑えているという

ライトウェイト新型マイレンシュタインCディスク  よりディスクブレーキに最適化された軽量ホイール

リム形状の変更にあわせて、細部も細かくブラッシュアップされている
リム形状の変更にあわせて、細部も細かくブラッシュアップされている
ライトウェイトのディスクブレーキロード用ホイールが、早くもマイナーチェンジを遂げた。前作ではリムブレーキ面に相当する平らな面があったが、新作ではタイヤサイドまで斜めのリム面で構成されている。リム幅も20mmから24mmへとワイド化され、各社の最新スペックに並んだ。

タイヤ幅は25Cから32Cまで対応している。リムハイトは0.5mm増え、スポークの取り付け角も変更された。

ハブは前作で登場したペンタゴンハブの設計を引き継ぐが、前作ではハブ全体が5角形だったのに対して、新作はディスクローターサイドのみ五角形になっている。

重量は前後セットで1380g(チューブラーモデルは1245g)10gの軽量化と10%の剛性アップを果たしている。デフォルトのホイール固定方法は前後とも12mmスルーアクスルとなる。リムの断面形状は他社のNACAプロファイルとは違い、オーソドックスな形状だが「タイヤをセットした状態で、さまざまな角度からの風にバランス良く対応できる」と同社は語る。
 
リムブレーキモデルとは違い、リムにブレーキ面はない。ディスクブレーキ用に特化した形状
リムブレーキモデルとは違い、リムにブレーキ面はない。ディスクブレーキ用に特化した形状
ハブボディ形状はディスクローター取り付け側が五角形で、反対側に向かうにつれて真円に変化していくのがわかる
ハブボディ形状はディスクローター取り付け側が五角形で、反対側に向かうにつれて真円に変化していくのがわかる

ジップ・ファイアクレスト&NSW 軽量エアロホイールのディスクモデルが最適化を目指して進化

ジップのディスクブレーキロードホイールは、リムハイトは同じだが、シェイプが刷新された。ハイトが低い202、303に関しては28Cタイヤを付けた時に空力性能が最良になるようにモディファイされている。空力に加え、回転抵抗、快適性が高いからというのがその理由だ。それよりリムハイトが高いモデルは25Cで設計。ディンプル加工はリムサイドぎりぎりまで施されている。

すべてチューブレスレディー仕様となっており、ジップ製のタイヤなら付け外しも非常に簡単に行えるという。他社のタイヤにも対応している。ホイールサイズは700C以外にも、303モデルのみ650Cがある。これはグラベルバイクユーザーや、小さいフレームサイズのユーザーからの要望に応えるモデルだ。

上位グレードのNSWシリーズは、454しかディスクブレーキ対応モデルはなかったが、202、303、404、808とバリエーションがそろった。ハブ、スポークのグレードも異なる。波打ったリム内側のデザインが特徴的だったが、新作はそれがディンプル加工のパターンとして採用されている。ファイアクレストシリーズより横風に強いという。
 
202と組み合わされるのは28Cのタイヤ。ここ数年でタイヤサイズはすっかり25Cがスタンダードになったが、さらに太くなるのか?
202と組み合わされるのは28Cのタイヤ。ここ数年でタイヤサイズはすっかり25Cがスタンダードになったが、さらに太くなるのか?
こちらはNSWの404 リムの波打っているような模様は「ソーデザイン」と呼ばれ、丸鋸の刃のようなデザイン
こちらはNSWの404 リムの波打っているような模様は「ソーデザイン」と呼ばれ、丸鋸の刃のようなデザイン
小さいサイズのフレームや、グラベルバイク向けに、303にはホイール径650Bのモデルも登場
小さいサイズのフレームや、グラベルバイク向けに、303にはホイール径650Bのモデルも登場

ゴキソ・クライマーハブSスペック さらなる回転抵抗低減を目指して改良されたスペシャルモデル

ゴキソ製ハブの最上位モデル、チタンボディーの「スーパークライマー」と同じ構造を持ち、ボディー素材をアルミに変更したのが「クライマー」特徴でもある弾性体衝撃吸収構造を、ハブ内部のスリーブ構造から外側のボディーに移行し、ベアリングにかかる衝撃を片側12本のフィンガーが吸収する。

というのが前作の構造。

このフィンを14本に増やし、さらに使用するベアリングの球のサイズを小さくして、2列にした。これにより、球の接触面積が小さくなるとともに、シャフトのたわみが減少することで、より回転抵抗を低減することができるという。ボディは同じくアルミ製だ。