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神宮クリテでパラサイクリングUCIロードレース初開催!

2017年3月12日、第11回明治神宮外苑大学クリテリウムと同時開催で、UCIポイントが加算される「C1」格のパラサイクリングの国際大会「パラサイクリング・タンデムロードレース」が行われた。
 
Photo & text: Yuko SATO

マスドスタートのC1ロードレースは今回が日本初

スタートする6台のタンデム
日本でのC1格のパラサイクリングのロードレースとしては、2015年修善寺CSCでのジャパンパラサイクリングカップ、2016年伊豆大島のアジア・パラサイクリング選手権大会にてそれぞれ個人タイムトライアルが行われているが、マスドスタートのC1ロードレースは今回が日本初。力の揃った選手が一定数いないと成立しないマスドスタートのレースの実現は、日本のパラサイクリング史に残る一歩だ。今回は男子B(視覚障害)クラスのみで、日本3、マレーシア2、ニュージーランド1の合計6ペアが参加し、1周1.5kmのコースを16周する24kmのレースを行った。

日本からは、パラリンピック自転車競技でアテネ・北京・ロンドン大会入賞の大城竜之とシドニー・アテネのメダリスト葭原滋男に加え、アトランタの金など視覚障害マラソンの歴史を築いた一人であり現在はトライアスロンにも出場している柳川春己という、日本パラスポーツ界のレジェンドたちが集結した。
レースは序盤でマレーシアの新人MOHD ALIのペアが逃げ独走、大城竜之&高橋仁ペアが追走して周回を重ねそのまま終盤へ。集団からもう1台のマレーシアが伸び3位でフィニッシュ。葭原滋男&大木卓也ペアは最終周回の最終コーナーで落車したが、パイロットの大木が葭原を乗せたタンデムを押し拍手のなかフィニッシュラインを超え5位となった。
 
単独で逃げ続けたマレーシアの新人MOHD ALIのペア
序盤のメイン集団。ここから大城ペアが飛び出し追走をかける

優勝はマレーシアナショナルチーム

パラサイクリングのタンデムは健常者のパイロットも表彰対象だ
優勝したMOHD ALIは、ブラインドサッカーをやっていたが自転車の大会は初めてという。「よくオーガナイズされたいい大会に呼んでくれてうれしい。みなさまのホスピタリティに感謝します」。また、タンデムの公道走行がまだ解禁されていない東京で練習環境に苦労してきた2位の大城竜之は「走れて楽しかった。また乗りたくなりました」と笑顔を見せた。

レースの前日には早稲田大学大隈記念講堂にて「タンデムを通じたパラリンピック・オリンピックのインテグレーション」と題したフォーラムが行われ、出席した海外選手たちからは各国のタンデムは公道で練習していることなど、タンデムの公道走行が認可されていない東京との練習環境の違いも改めて語られた。

今年のUCIポイントは次回パラリンピックの国別出場枠割当の加算対象外だが、アジア地域ではまだ数少ないUCIポイント獲得可能大会として、今後各国からの注目は必至。今年は前週末にロサンゼルスでUCIパラサイクリングトラック世界選手権が急遽開催されたことや、大会の存在がまだ知られていないことで、招待選手中心の少数のレースとなったが、来年以降は2020東京パラリンピックを前に、東京視察を兼ねた遠方からの参戦の可能性も高い。レベルの高い選手たちがタンデムを列ねて都心の銀杏並木を駆け抜ける、一般の観客が見て楽しめるレースとして、来年からもまた大会の進化が期待できそうだ。
 
揃って右手を突き上げフィニッシュするMOHD ALIペア
葭原ペアは落車するも自転車を押してフィニッシュし5位

パラサイクリング・タンデムロードレースリザルト

1位 MOHD ALI, Muhammad Khairul Nizam・パイロットSUHAIMY, Muhamad Nur Syafiq(マレーシアナショナルチーム)0:37'40"
2位 大城竜之・高橋仁(日本、Cheblo)0:37'59"
3位 ROMZI, Muhammad Amin Najmi・MUHAMED SUFIAN, Mohamad Hafiz(マレーシアナショナルチーム)0:39'39"
4位 WILSON, Mitchell・AYRE, David(ニュージーランド、Te Awamutu Cycling Club)0:39'47"
5位 葭原滋男・大木卓也(日本、Ravanello)0:41'58"
6位 柳川春己・廣田和彦(日本、Sagan Harumi)0:43'57" -1LAP
 

問い合わせ先

第11回明治神宮外苑大学クリテリウム パラサイクリング・タンデムロードレース
http://gaiencriterium.tokyo/