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新城幸也の活躍を毎日お届け! Daily アレ!アレ!ユキヤ! 2016 ツール・ド・フランス第4〜第8ステージ

7月2日(土)〜24日(日)の日程で開催される第103回ツール・ド・フランス。21ステージ、3535kmで闘われる世界最大の自転車レースに、新城幸也(ランプレ・メリダ)が6回目の挑戦! cyclesports.jpでは、ユキヤの活躍を現地からの写真で毎日お届けします! 

このページでは第4〜第8ステージをレポート。 ユキヤが第6ステージで敢闘賞を獲得しました!
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text&photo:Hitoshi OMAE

7月5日 第4ステージ【ソミュール〜リモージュ 237.5km】



今ツール最長の237.5kmを走るステージ。一気に南下してフランス南部のピレネーへと向かい始めたのだ。スタート前までは小雨がぱらつく状況だったが、レースはおおむね曇り空で推移。後半には雲がとれ、ようやくツールに晴れ間が登場した。

ユキヤは今日もGo Proを付けられてスタート。レース中は安定の集団後尾で走り、自身総合優勝の経験もあるツール・ド・リムザンの地、リモージュのフィニッシュへと到着した。フィニッシュラインは上り坂に設定され、細く伸びた集団のスプリントから僅差でマルセル・キッテルが勝利を獲得した。

ユキヤは無理せず122位で到着し、マッサーからフィニッシュ用のドリンクを受け取ってチームバスに向かう。「やっと暖かくなってきましたね」とホッとした表情のユキヤ。コンディションは「徐々に、徐々に」と話していた。総合は133位となっている。


パリまであと2703km

 

7月6日 第5ステージ【リモージュ〜ル・リオラン 216km】



ツールに太陽が降り注いだ。ユキヤの表情も明るく、第1ステージの落車の影響もかなり少なくなっている様子。「大丈夫です!」とスタートしていった。

9人の逃げにランプレ・メリダの選手が乗ることはなかったので、ユキヤは集団待機だ。95.5km地点の補給ポイントは緩やかな上り坂に設定されていたので、メイン集団はゆっくりとこのポイントに到着。ユキヤも余裕を持って、右手でサコッシュを取っていった。

9人の逃げが3人となり、その中からヴァン・アーヴェルマート(BMCレーシング)が独走で勝利し、マイヨジョーヌを獲得した25分ほど後ろでユキヤがフィニッシュ。ネット上ではユキヤを含んだ落車が報道されていたので、状況が気になるところだが、外見は大きなケガはないように見えた。ユキヤはこのステージ171位、総合は143位となっている。

ちなみに第1チームカーと第2チームカーのどちらも、ユキヤのバイクは同じ場所に載せられている。場所は後方右の内側だ。なお、第2チームカーに載せられているユキヤのバイクはメリダ・スクルトゥーラ。どのステージでユキヤはこのバイクにまたがるのだろうか?


パリまであと2487km

 

7月7日 第6ステージ【アルパジョン・シュルセール〜モントーバン 190.5km】

ポディウム
ポディウム
逃げるバルタとユキヤ、99km地点
逃げるバルタとユキヤ、99km地点


今日のフィニッシュ地点、モントーバンは、ユキヤがかつて拠点としていたトゥールーズの近く。好天もあいまって、もしや、という思いがあった。当人も「ゼロで決まるか、1時間近くドンパチがあるか」と言っていたので、その展開は予想していたのかもしれない。

リアルスタート後3km、アタックしたのはユキヤだった。追従したのはヤン・バルタひとり。こうしてたった2人の旅が始まった。しかしツールはまだまだ序盤戦、スプリンターやアシストもフレッシュだ。逃げは5分以上を容認されることはなく、いつもよりはやや早めにラスト27kmで吸収される。

「(吸収されるのが)早かったので、敢闘賞は僕じゃないと思った」というユキヤは先頭集団同着の132位でフィニッシュして敢闘賞を知らされ、驚きの中に喜びの表情を見せた。

ポディウムの後もテレビやネットの取材に引っ張りだこで、日本人ジャーナリスト勢はユキヤをなかなか捕まえられない。やっと捕まえたユキヤは「次の逃げもありますか?」の問いに「あります! 明日とか(笑)」と元気よく答えた。


パリまであと2296.5km

 
敢闘賞の盾を取材陣に見せるユキヤ
敢闘賞の盾を取材陣に見せるユキヤ
今日はたまたま、主催者ASOのテレビが新城夫妻に密着して撮影していた
今日はたまたま、主催者ASOのテレビが新城夫妻に密着して撮影していた

7月8日 第7ステージ【リル・ジュルダン〜ラックド・パイヨル 162.5km】



敢闘賞の赤ゼッケンをつけてチームバスから降りてきたユキヤを、エカーズの浅田顕監督が出迎えた。そこにたまたま居合わせたのがかつてユキヤをマッサージし、その昔浅田をもマッサージしたというアラン・ビゼー。共通の知人でもあるランプレ・メリダのフィリップ・モデュイ監督が、エスプレッソを2つ持ってやってきた。

レースは強力な逃げがいったんできたが、それを吸収した集団から再度アタックがかかり、29人のさらに強力な逃げが形成された。ここにはマイヨジョーヌも含まれた!チームスカイがコントロールするメイン集団がアスパン峠にかけて前を追い詰めたが、スティーブ・カミングス(ディメンションデータ)が独走して逃げ切り、区間勝利を飾った。

ユキヤはいくつかできたグルペットのうちの前方のグループに収まり、先頭から14分、フルームらからは10分弱の遅れにとどめて区間110位でパイヨル湖のフィニッシュに到着した。総合はじわりと上がり、124位となっている。


パリまであと2134km

 

7月9日 第8ステージ【ポー〜バニエル・ド・ルション 184km】



スタート後86kmでピレネーの超級山岳、ツールマレー峠を越え、その後立て続けに2級、1級、1級と越えてピレネー山中の町、バニエル・ド・ルションにフィニッシュするステージ。レースは序盤から激しいアタック合戦が続き、ツールマレーを上り始めた時点ですでにメイン集団は数十人という状態になっていた。

「ツールマレーをあんなスピードで上り始めたら大変ですよ」というのがユキヤのコメント。彼はそのグループのままでフィニッシュしたが、それでも先頭のフルームから34分遅れとなっていた。

「キツかった」とはいうものの、翌日の第9ステージも指示があれば逃げに乗る可能性があるという。暑さとともに調子を上げてきたユキヤ、明日を終えれば最初の休養日だ。本日の区間成績は140位、総合は125位となっている。


パリまであと1950km