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スイスのホイールメーカー「エドコ」 ロブ・ヴァン・ホーク社長にインタビュー

スイスのホイールメーカー「エドコ」のロブ・ヴァン・ホーク社長が、サイクルモードに来日。2015年ニューモデルの魅力をナカジがインタビューした。

 

 

 

text&photo:ナカジ

 

 

軽量ホイールの新製品「マローヤライト」

 

中島(以下N):ニューモデルについて教えてください。

 

ロブ(以下R):新型の「スーパースポーツマローヤライト」は、38mmのリムハイトをもつフルカーボンチューブラーホイール。軽量ホイールのカテゴリーに新たに追加したモデルです。現在のラインナップにはネギアライトというリムハイト25mmのチューブラーモデルがありますが、その後継モデルになります。リムハイトを高くすることで、エアロダイナミクスを向上し、かつ前後セットで949gと軽く仕上げました(ネギアライトは989g)。よりオールマイティーに使えるモデルです。

 

N:かなり軽量ですね、リムの特長を教えてください。

 

R:リムはレイノルズにオーダーしたスペシャル。よく見るとリムサイドに細いリブがあります。これは意図的に設けたもので、この細いリブで空力性能が向上しています。リムのブレーキ面にはCTgブレーキサーフェイスという処理を施し、ブレーキング時の温度上昇を抑えています。もちろん、フリーボディーはシマノ、カンパニョーロ兼用。弊社製品の特長です。フルアルミ製だったものに、スチールの補強プレートを追加しました。これにより、スプロケットがフリーボディーに食い込んでしまう問題を解決しています。

 



エドコ・スーパースポーツマローヤライト

価格/30万8000円(税抜)

重量/949g

発売時期/2015年4月予定


美しい肉抜きが施されたクロモリカセットスプロケット

 

N:手に持っているスプロケットはなんですか?

 

R:「モノブロッククロモリカセット」ですね。スチールの塊から削り出して製作したカセットスプロケットです。ベースのインゴットは約2.4kgもあります。それをプレスして削り出し、熱処理を施して硬度を上げて仕上げました。スラムも類似したスチール削り出しのスプロケットを作っていますが、この製品のほうがより肉抜きを細かくしているので、熱処理で発生するゆがみを抑えています。


 

フリーボディーとかみ合う部分まで一体成形しているので、全体の剛性が高いのもポイントです。トップとローのみでフリーボディーに接触しているので、フリーボディーへのダメージが少なくて済みます。

 

N:最後に、製品に直接関係ないのですが、セラミックベアリングの有用性についてはどう思いますか?

R:もちろん効果があると思います。でもセットするなら回転数の多いパーツから使っていった方がいい。たとえばリヤディレーラーのプーリーから。ハブをセラミックベアリングに変更するのもいいですが、マメにメンテナンスしないとその性能を100%発揮することができない。ベアリングにお金を使うのもいいですが、まずはいいタイヤとチューブを購入するべきだと思います。

 

N:なるほど(笑)。ありがとうございました。

  

価格/シマノ10速用:2万1000円(税抜)、シマノ11速用(11-25)2万3000円(税抜、163g)、カンパニョーロ11速用(11-25)2万4000円(税抜、163g)

 

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