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Daily アレ!アレ!ユキヤ!2014  ツール・ド・フランス ツール前夜>>第5ステージ

 

2014年7月5日~27日、新城幸也(ヨーロッパカー)が5回目のツール・ド・フランスに挑戦! サイクルスポーツでは、ユキヤの活躍を現地からの写真で毎日お届けします。 

 

 

photo&text:大前 仁

7月3日 第101回ツール・ド・フランス チームプレゼンテーション[リーズ]

 

第101回ツール・ド・フランスは、2014年7月5日(土)イギリス中部のリーズでグランデパールが開幕する。3日(木)にはチームプレゼンテーションが行なわれた。

 

ヨーロッパカーの登場は22チーム中9番目。

総合上位を狙うピエール・ロランに続いてユキヤがリーズのアリーナに走り込むと、フラッシュが数え切れないほど焚かれ、人気のほどがうかがえた。


ユキヤはツール仕様のC60、ロランはニューモデルのV-1rでの登壇だ。

 

 

パリまで 3664km



7月4日 レース前 記者会見[リーズ]

 

第1ステージ前日の7月4日、ユキヤが滞在するブラッドフォードのホテルでは、日本人取材陣向けの記者会見が行なわれた。
 
「緊張感はないですね!(5回目ともなると)慣れすぎてちょっと怖いです(笑)。ジロの落車の影響はもうないです。ピレネーの方の上りはだいたい知っているので、上りの不安もない。(第5ステージの)石畳を走るのは2010年のツール以来ですが、チームは太いタイヤの入るCX-1を用意しています」。
 
そしてホテルの外では明日のユキヤのバイク、コルナゴ・C60が準備されていた。この撮影後、ゼッケン152を装着! いよいよ明日、101回目のツール・ド・フランスが始まる!

 
パリまで 3664km

7月5日 第101回ツール・ド・フランス 第1ステージ[リーズ > ハロゲート 190.5km]

 

101回大会の第1ステージはイギリス・リーズからハロゲートまでの190.5kmほど、選手たちはエリザベス女王のおばさまが住んでいたというヘアウッド・ハウス前でスターティングセレモニーを行ない、ヨークシャーを走り始めた。

 

イエンス・フォイクト(トレック・ファクトリーレーシング)ら3人の逃げを行かせると、集団はゆったりとコントロールされる。

 

これが終盤になり、逃げがフォイクト1人になると俄然メイン集団は活性化し、スプリントを狙うチームは集団前方で列車を組んで、ラスト30kmを走り始めた。

 

ここで国際映像に顔を見せたのがユキヤだ! 画面向かって左寄りからスルスルと集団の前方に上がり、今日のエースを安全かつ勝ちやすい位置に導くのが仕事だ。

 

そうしてユキヤは働き終え、91位でフィニッシュしたが、チームメイトのブライアン・コカールが4位入賞!

 

やはり、成績はみんなで勝ち取るものだね! 明日からのツールも超絶楽しみだ!

 
 

パリまで 3473.5km

 

 

 

7月6日 第101回ツール・ド・フランス 第2ステージ[ヨーク > シェフィールド 201km]

 

第2ステージは選手たちが口々にかなり警戒していたステージ。

カテゴリー2級の峠を1回、3級5回、4級3回と越えていく、極めてタフな201kmだ。

 

雨が降ればさらに難易度は上がってしまうところだったが、どうやら大した雨もなくレースは進んだ。

観客はまるでここがピレネーかアルプスかというくらい熱狂的に現場を訪れ、選手たちのパフォーマンスに大きな声援を送った。

 

7人の逃げにペリグ・ケムナーを送り込んだヨーロッパカー、後続のメイン集団のなかでピエール・ロランの位置をキープするためにユキヤは働いた。

厳しいステージだがロランとともにフィニッシュすれば総合上位も見込める。

 

が、自身の成績よりもエースの成績のほうが優先されるのがプロツアーの世界だ。

「できるだけ最後までアシストしたい」と話していたユキヤは、テレビ画面にもしっかり映って仕事をこなした!

 

ユキヤの現在の総合順位は7分05秒差の75位だ。

 

 

パリまであと 3272.5km

7月7日 第101回ツール・ド・フランス 第3ステージ[ケンブリッジ > ロンドン 155km]

 

イギリスでの最終ステージはケンブリッジからロンドンまでの155km、上り下りはさほどないため、普通に考えてスプリンターが勝つことが予想された。

 

ユキヤも自らスプリント要員であることを認め、「頑張ります!」と言っていたが、さらに重要なのはチームメイト、ブライアン・コカールのポイント賞だ。

 

ポイント賞2位、首位のサガンと競り合う立場のコカールは、108km地点のスプリントポイントをユキヤら4人にアシストされてトップ通過し、あとはフィニッシュを迎えるだけとなった。

 

逃げを捕まえたメイン集団はロンドン五輪のフィニッシュと同じくバッキンガム宮殿前のストレートになだれ込み、コカールは惜しくも4位に。

 

ユキヤは38秒遅れの97位でフィニッシュし、フィニッシュゲートに表示されたタイムを確認して足早にチームバスへと消えていった。

選手が走りにくいくらい熱狂的なイギリスのステージを終えて、さあ、フランスに戻ろう! 

 

 

パリまであと 3117.5km


7月8日 第101回ツール・ド・フランス 第4ステージ[ル・トゥケ・パリ・プラージュ > リール・メトロポール 163.5km]

 

昨晩のうちにイギリスからフランスへと飛行機で移動したチーム・ヨーロッパカーは、今日も9人全員がスタートラインに並んだ。

 

198人でリーズをスタートした選手たちは、すでに195人に減っている。今朝のDNS(不出走)は優勝候補の一角、アンディ・シュレク(トレック・ファクトリーレーシング)。

 

ユキヤはフランスに帰ってきた喜びを噛みしめながら、無事に第4ステージをスタートした。

 

チーム・ヨーロッパカーのキャプテンであるトマ・ヴォクレールがルイス・マテ(コフィディス)とともにほぼ1日中逃げ、雨に起因すると思われるパンクや石畳の下り、線路などの障害を越えつつ終盤までチームの動きを有利に導いた。

 

最終盤にトマらの逃げが吸収されるとチームはブライアン・コカールのポイント賞に向けて仕事を開始。

ケヴィン・レザの発射でコカールは5位に入り、面目を保った。

 

ユキヤの区間成績は55秒遅れの128位、総合は少しアップして70位となっている。

 

 

パリまであと 2954km


 

7月9日 第101回ツール・ド・フランス 第5ステージ[イーペル > アランベール・ポルト・デュ・エノー 152.5km]

 

コース上に石畳のセクションが数多く用意された第5ステージは、ほとんどすべての選手が警戒するステージだった。

 

そして不幸な予感は当たってしまい、序盤、レースが始まって2時間ほどで「クリストファー・フルーム、リタイア!」の報がラジオツールに流れた。

昨年の覇者がケガでツールを去る。近年まれに見るシチュエーションで、フルームはツールを去った。

 

ユキヤはというと、本日だけ乗るためにチームが運んできたコルナゴ・CX-1を駆り、石畳をしっかりこなした。

 

「パンクなし、落車もなしです!」とフィニッシュ後に語ったユキヤには、3週間のグランツールをこなす精神的なスタミナを感じる。

区間175位、総合は133位だが、数字には見えない、この厳しいステージへの安定感がユキヤの魅力だ。

 

 

パリまであと  2798.5km


第101回 ツール・ド・フランス2014 公式プログラム、発売中

世界13カ国で翻訳出版されている「ツール・ド・フランス公式プログラム」の日本語版は、フランスのパリにあるツール・ド・フランスの主催者ASOの許諾、協力のもとにチクリッシモが特別編集。各チーム、選手、全ステージの詳細データ満載で「ツールのすべて」を知ることができる、日本で唯一の公認のガイドブックとなる。

 

ツールを5回制したフランスのスーパースター、ベルナール・イノーによる、出場22チームの辛口戦力分析など公式プログラムならではの内容に加え、日本語版独自の記事もフィーチャー。付録は2014ツールの全ルートが掲載されたフランス全土マップの大判ポスター!

 

■第101回 ツール・ド・フランス2014 公式プログラム

体 裁:A4ワイド判(225×297mm)、オールカラー212ページ

発売日:2014年6月19日(木)

定 価:1728円 全国書店、amazonJ SPORTS onlineshopなどで好評発売中!

 

問い合わせ先

ツール・ド・フランス 2013「Daily アレ!アレ!ユキヤ!」はこちら
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