あなたの「?」に答えます! スポーツバイク入門塾!  最終回

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今年こそは何かスポーツを始めたい。ランニングもいいけれど、最近話題のスポーツ自転車を始めてみようかな? そう思っている人も多いと思う。しかし、いざスポーツバイクを選ぼうとすると、意外と知らないことばかり! そんな疑問をこの連載で解決だ!
最終回は、自分一人で走れるようになるためのポイントを紹介する。

 

ロードバイクでソロライドデビュー!

生徒、志磨子もいよいよ一人で走り出せるようになってみよう! でも、最初は一人で走ること自体だってちょっとした冒険だ。どきどきはらはら、ちゃんと帰れるのか不安なはず。
そこで、ここだけは押さえておきたいポイントを解説! 走るときのウエアや、持ち物。走り出す前のチェック項目。気になるパンク対策を紹介する。

 

ウエア&持ち物

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ウエアは動きやすく、吸汗速乾性能に優れる生地を使用したものを選ぼう。自転車ショップに行けば、サイクリングに適したウエアがそろっている。

まず、安全のために、ヘルメットは必ず購入したい。グローブやアイウエアもあると転んだときに手を守ってくれたり、走行中に虫などが目に入るのを防いでくれる。

トップスは、スポーツウエアなら問題ない。自転車用に開発されたウエアは、前傾気味になる自転車の乗車姿勢にあわせて、背中側が少し長いパターンを採用。背中が見えてしまうのを防いでいる。せっかくなら専用ウエアをそろえておきたい。

ボトムはレーサーパンツをはくのが、動きやすく、お尻の痛みを和らげる効果もあるのでお勧め。でも、最初からあのぴったりとしたウエアを着るのは抵抗があると思う。そんな人には、レーサーパンツの上に、重ねて着ることができるショートパンツやサイクルスカートがあるので、それらを活用したい。

 

 

ヘルメット:ORION 価格/6300円
アイウエア:RAPTOR2 価格/1万3650円
グローブ:VENTO SF GLOVES 価格/3360円
サイクルジャージ:OLD SCHOOL SS JERSEY 価格/5775円
パンツ:CAPA MATCHING SHORTS 価格/5460円
レーサーパンツ:MOSSA KNICKERS 価格/7980円

 

これだけは持っていこう

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ウエア以外にも最低限そろえておきたいもの。前後のライト、ベルの安全装備。そして、携帯電話や財布を収納するためのサドルバッグだ。

自転車に乗るときの収納というと、バックパックやメッセンジャーバッグなどを用意するイメージがあるかもしれない。だが、初心者はそれほどの距離を走らない。なら、荷物はなるべくカラダではなくて、自転車に取り付けたほうが負担が少なくすむ。積極的にサドルバッグを活用しよう。
女性なら、日焼け止めやファンデーションなど、コスメ類を入れておくのもいい。

 

トラブルにあわないために、走る前にはここをチェック!

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●まずは空気圧をチェック!
一般車に乗っていたときは空気が入っているかなんて注意したこともなかった、なんていう人も多いかもしれないが、スポーツバイクの場合は、走り出す前に空気がちゃんと入っているかを必ず確認したい。

自転車本来の走行性能を発揮するためというのももちろんだが、ちゃんと空気が入っていれば、初心者にとっていちばんの不安要素であるパンクを未然に防ぐことができる。

タイヤのサイドに指定空気圧が表示されている。最大値まで空気を入れれば、パンクのリスクは少なくなるが、乗り心地が悪く、グリップが低くなってしまう。
なので、空気は最大値まで入れる必要はない。自分の体重にあわせて、また細いタイヤに慣れるためにも、最大値から減らした量を入れれば大丈夫だ。女性なら、体重が軽いので最大値の80%くらい入っていれば十分。

 

 

●フロアポンプ(空気入れ)選びにもポイントがある!
フロアポンプで空気を入れるわけだが、ポンプ選びのポイントはその高さ。小柄な人が、長いフロアポンプを使ってしまうと、十分に力を入れられず、必要な空気圧まで空気を入れられないなんてこともある。
高さの低いフロアポンプが発売されているので、身長にあわせて選ぼう。
力のない女性向けに、ポンプをプッシュする力の強弱が選べるものもある。
 

クイックレバーを使いこなせ!

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スポーツバイクの特徴的な装備のひとつがクイックレリーズだ。レバーを倒すだけで、ホイールをすぐに外すことができるので、メンテナンス性を高めている。

しかし、使い方を誤ると、最悪走行中にホイールが外れてしまうことにもなりかねない。また、自分は正しく使っていても、いたずらされてレバーが開いていたという事例も起きている。正しい状態を知っておくことが大切だ。

クイックレリーズの基本的な使い方は、レバーが開いた状態でねじを締めこんでいき、最後にレバーを倒して完全に固定するというもの。レバーでねじを締めこんだだけでは、固定力が不十分だ。

写真のようにレバーの“反り”がホイールに向かっている状態が正解。レバーの向きも「フロントはレバー後ろ向き」、「リヤはレバー前向き」にする。レバーを倒すためにはかなり力が必要だ。

 

写真下のように反りが外を向いている状態では、ホイールが外れてしまう。

 

ブレーキの効きも確認!

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最後にブレーキの動作を確認する。前後のブレーキレバーをにぎって、しっかりとブレーキが効いていることを確認しよう。

ブレーキが効くまえに、ブレーキレバーがハンドルに当たってしまう。レバーを引くのにかなり力が必要になったなど、今までの状態と変わったところが出てきたら、ショップに相談しよう。

 

家まで走って帰ろう!

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ここまでの確認事項(実際はショップの人が一緒に確認してくれる)を済ませたら、自転車を受け取って家まで走ってみよう。
いきなり一人で走るのは不安かもしれないけれど、もしトラブルが発生したら、ショップまで戻って解決すればいい。そのためにも最初の1台は最寄のショップで購入するのを強くお勧めする

また、次から一人で走るために、今回の確認事項を自分でチェックできるようにポイントとなる箇所を覚えておこう。

 

パンクしない走り方

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せっかくスポーツバイクを手に入れたけれど、パンクが怖くてなかなか走りに行く気にならないという人は多いのではないだろうか? もちろん、絶対にパンクしないということは不可能だが、ポイントを抑えることで、リスクを減らすことは可能だ。

まずは先に紹介した空気圧のチェック。それに加えて、段差での“抜重”だ。歩道と車道の境目など、自転車で走っていると多くの段差と出くわすことになるが、そのまま段差に突入してしまうと写真のようにタイヤが大きく変形してしまう。これによってホイールと段差の間にチューブがかみこんでしまい、パンクする。

これを防止するためには、段差を乗り越えるときはスピードを落とし、フロントタイヤが段差を乗り越えるタイミングとあわせて、ハンドルを持ち上げるようにして乗り越える。リヤホイールが段差を乗り越えるときは、少しサドルからお尻を浮かせる。こうすることによってタイヤにかかっている体重を、その瞬間だけ減らすことができるので、タイヤの変形量を抑えることができるのだ。

パンク修理はビギナー、特に女性にとってはハードルが高いもの。「パンク修理を覚えてからでないと走れない……」とこだわっていると、せっかくスポーツバイクを買ったのに、走り出すことができない。まずはパンクのリスクを減らすことが大切だし、手間も少ない。
また、万が一パンクしてしまっても、週末のサイクリングロードやロングライドのイベントなら、パンク修理を手伝ってくれる心優しいサイクリストがいるので、1人で走っていても安心感が高い。

実際に、男女を問わずパンク修理ができないけれど、スポーツバイクを楽しんでいる人は大勢いる。

 

●パンク修理講座を受講してみよう! 
より上のレベルを目指したいなら、パンク修理も自分ひとりでできるようになっておきたい。そんな人に向けて、ジャイアントストアではパンク修理セミナーを用意している。1回30分~60分の講座で、少人数制なので、わからないことはその場ですぐに確認できる。

●撮影バイク
ジャイアント・AVAIL3  価格/8万4000円

 

ロードバイク初心者向けガイド ビギナーの疑問解決!

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