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日向涼子と もっと楽しむ! ヒルクライム vol.2

cyclesports.jpに再び日向涼子が帰ってきた!(笑) 昨年はかなりストイックなトレーニング企画でしたが、今年は自転車の楽しさを再発見できるメソッドをご紹介。そのvol.2をお届けします。
 
text●日向涼子 photo●吉田悠太、ナカジ
Vol.1で中込夫妻からのアドバイスをもとに、日記をつけ始めました。
幼少の頃から紙とペンさえあれば一人遊びを楽しめていたこともあり、原稿に煮詰まった時やオーディションの待ち時間などに書くことで気分転換になっていました。しかし、いままで漠然と思っていたことが日記により可視化されることで、途中からはトレーニング不足を自覚し始め焦りが・・・。
 

日記を付けて思ったことは?

サイクルスポーツ編集部ナカジ(以下、ナ):1カ月間、日記をつけてみてどうでしたか?
日向(以下、ヒ):最初は楽しかったんですけど、少しずつ練習不足を自覚して、書くのがつらくなりました。(日記はページの下部を参照)
ナ:確かに、1週目は読んでも「楽しそうに書いているな」という感じがしましたが、2週目になるといきなり雑になっていましたね(笑)
ヒ:ばれましたか!(笑)。走る時間が減ってからは、仕事の合間に出来る筋トレがマイブームだったのですが、「筋トレしかやってないじゃん!」って。
ナ:やった気になっていた?
ヒ:そうそう!日記をつけるまではそうでした。
ナ:でも、日記をつけたことで自覚できたと。
ヒ:ちょうどその頃に長めの山岳コースを走ったのですが、今までならなんてことない勾配でも本当にきつくて。「スクワットやっていたのに、踏めないじゃん!」って(笑)。さすがに焦りました。
 
ナ:それで、ローラー台トレーニングを始めたのですね。
ヒ:由香里さんのコメントに「自転車に乗っている時の方がアイディアが浮かぶ」という言葉があったので、「これは仕事にも生かせるんじゃないかな」と思ったのも、理由のひとつです。
ナ:なぜ、実走ではなくローラーなのですか?
ヒ:外を実際に走った方が楽しいのは分かっているんですけど、家の近くは信号も交通量も多くて。アイディアが浮かぶくらい自転車を楽しめるところまで出るのに時間がかかっちゃう。
ナ:実走に比べて、ローラーは準備も少ないですしね。トレーニング時間をコンパクトにすることができますしね。
ヒ:あと、急ぎで原稿を直さなくてはならなくなっても、その場で対応できるのは、今の私にとって大きなメリットです。
 
ナ:確か日向さんは、早起きをして原稿をやるとおっしゃっていましたよね。トレーニングのために、更に早起きをしたのでしょうか。
ヒ:そうですね。私は朝がいちばん冴えている感覚があるので、撮影やオーディション、打ち合わせへ出かける時間から、原稿や仕事のメール返信などに費やすであろう時間を逆算して早起きをしています。
ナ:いわゆる、「朝活」ですね。
ヒ:とはいえ、頭が冴えているのと、体が動くのは全然違います。なので、「朝から体を動かすにはどうしたらいいのか」自分なりに工夫をしてみました。私はアスリートフードマイスターの資格を持っているので、その知識も生かすことが出来ました。
ナ:へぇ~、例えばどんなことですか?自分は朝が苦手なので興味があります。
 

朝活をするためのポイントまとめ

【これまで実践してきた朝活のコツ】(夜の過ごし方が大切)
・晩酌は控えめにする。
・湯船につかる。
・簡単なストレッチをする。
・緊急時以外、スマホやパソコンなど光を発するものは避けておく。
・寝室では眠りによいとされるものの中から気分や好みに合わせたアロマを楽しむ。
・自分に合った寝具にする。
・早く寝る。
・休みの日、または遅い時間から仕事がスタートする日でも、寝だめをしない。(生活のリズムを崩さない)
 
【体を動かす朝活のために実践したこと】
(前日の夜)
・晩ごはんは、早めに済ませて物足りない程度でやめておく。
・就寝前のストレッチ時間を増やす。
・疲れが溜まっているようであれば優しくセルフマッサージ。
(当日の朝)
・布団の中で指先・足先を動かし、目が覚めた後は、ゆっくりストレッチ。
・体を動かすまでの時間により運動前の食事を調整する。(10分程度…スポーツ系ゼリーなど、30分~1時間…フルーツジュースまたはバナナ、1時間以上…おにぎり、うどん、脂質の少ないパン)
・運動後の朝食に好きなものを一品追加するなど、体を動かした後のご褒美を設定しておく。
 
 
ナ:すごいですね・・・。
ヒ:全部やる日もありますが、すべては実践できない日もありますよ。「全部出来たらラッキー」程度に考えると、朝活も楽しくなります。
ナ:実際、「体を動かす朝活」はどうでしたか?
ヒ:自転車関連の原稿は、ローラーでペダルをクルクル回していると煮詰まっていた箇所が浮かぶことがあるので生かせていると思います。
ナ:アイディアが浮かぶということは、それほど心拍は上げていないのでしょうか。
ヒ:あくまで有酸素運動です。
ナ:無酸素運動だと、そんな余裕はなさそうですもんね。
 
ヒ:それでも、最初は回らなかったケイデンスが、少しずつ回るようになってきて、今はローラーが楽しくなってきたところです。
ナ:確かに、一緒に走った時は「思っていたよりも走れているな」という印象を受けました。
ヒ:例え短時間でも、回しておくだけで違うんでしょうね。ライドへ行ける回数が少なくなった分、走りに行けた時は気持ちよく走りたい。そのためには、日頃からの準備も大切だと感じました。
ナ:本当に楽しそうでしたよ。タイトル通り、『もっと楽しむ!ヒルクライム』を実践していました(笑)
ヒ:普段から体のことを考えた生活を送っていたせいか、体調が改善されたことも、よかったことのひとつです。
 

7月14日~20日

わ、ひなたん(由香里さんは日向のことをこう呼ぶ)、随分いろんな事書いてボリュームありますね。
 
楽しく書けていればいいけど、負担にならないように、忙しい時なんかはイラスト1つにひと言そえるくらいでもOKなので、ムリなく続けて下さいね。
思っていたよりも、かなりポジティブじゃないですか。もっと凹んでるのかな?と思ってたけど、これなら大丈夫ですね!
 
ひなたんの今の環境の中で、構えずにチョロッと自転車に乗る事って難しいのかな? 自宅の周りは交通量とかも多くて難しいんですよね。ローラーは常設したりしてるのかな?暑過ぎて漕げない?
 
あとは、ヨガとかに行った時にエルゴメーターみたいなのあるのかな?
ぜんぜん頑張らなくていいのだけれど、ちょっとでも脚を回しておく事が出来たらいいな、と思って。
 
20分間とか、全然息があがらないレベルで漕ぐだけでも、気分もリフレッシュ出来たり、私なんかは自転車乗ってる時の方がいいアイデアが浮かんだりするので、仕事もはかどると思いますよ。気張らずに、歯磨き気分で乗る事が出来そうなら入れてみて下さい。
 
乗る事が難しいようであれば、出来る運動をちょくちょくやっていって下さい。自転車に繋がっているって感じられるのはとってもいい事です!◎
 

7月21日~27日

1週間の日記、全体的に気持ちが前向きで、いいんじゃないでしょうか。イラストも解りやすくて、色々書くより、これ位がいいように思います。気になった日についてちょっとコメントしたいと思います。
 
21日は、思い切って仲間と乗ってよかったですね。楽しく走れる事がいちばん! チャンスがあれば、時々こういう機会を作れるといいですね。
 
25日、お友達の舞台に行ったんですね!私も行きたかったな。エネルギーもらったって書いてあったけど、いいものからはエネルギーもらえますよね。特に身近な人の頑張りとか。こういう事も大切だと思います。
 
27日のタイムトライアルは、重いギアを踏むのがつらかった、とありますが、タイムトライアルだからといって、特に重いギアを踏む必要はないと思います。やはり適正なギアを選ぶ事が大切。トレーニングでは、ある程度の強度で軽いのを回してみたり、重いのを回してみたり、いろいろ試してみるといいと思いますよ。
 
8月は、仲間達と乗れる機会を出来るだけ作れるといいですね。ローラー台設置しましたか?無理に乗らなくていいけれど、気が向いたら少し乗れるといいですね。
 

7月28日~8月3日

お!遂にローラーに乗り始めましたね。常設に出来たのかな? やはり、常設出来る環境にある人は、それが断然オススメですね。
 
いちいちセッティングしないと乗れないようでは、面倒で時間も取られるから、やるのが億劫になってしまいますし、気が向いた時にササッと乗れるのがいいですね。ただ、シーナックのある野辺山と違って暑さが尋常じゃないでしょうから、熱中症にならない環境で出来る条件が必要と思いますが。
 
前の週のコメントでも書きましたが、8月に入って少しずつ乗っていければいいなと思っていたので、Good! です。
全然、無理に強度を上げる必要は無いので、20分位、気持ちよく回せるだけでも、それをやらないのとは雲泥の差ですよ。きっと気持ちもリフレッシュ出来ると思います。
 
心身ともに疲れてしまっている時以外は、大抵乗っていけば乗れるようになっていくのが自転車ですから、気持ちよく楽しく乗る為にも、少しずつ続けていく事が大切ですね。やるまでは少し億劫でも、「楽しむ為にも少しだけ乗ろう!」って思えればいいな。
 

8月4日~8月10日

いいじゃないですか。順調過ぎて、つまらない位・・・(笑)。ローラー、1日に2回とか乗ってるし。強度は全然気にしなくていいと思います。
 
頑張って強度も上げなきゃ、と思ってローラーに乗るのではなくて、乗ってるうちに少し上げたくなったら上げる。という感じでいいと思います。
 
乗りたい気持ち、上げたい気持ちになってきたらしめたものです。乗らなきゃいけないと思って乗るのと、乗りたくなって乗るのとでは、ほんのちょっとの差のようでも、大きな違いがあります。
とは言っても、必ずしも乗りたいと思う気持ちと乗らなきゃと思う気持ちが10対0である必要なないし、そういう事は少ないと思いますが、6対4でも乗りたい気持ちが強いに越したことないですね
 
後は、原稿等がたまってPCに向かって時間が作れそうにない時とかでも、意外とローラー等で体を動かした方が頭も回転してひらめくと思うので、行き詰まりそうな時はむしろ動いた方が一石二鳥。気持ちも元気そうだし、この調子で行きましょう!
 

中込夫妻よりアドバイス

素晴らしいですね。理想的な活動だと思います。朝活をするために実践してきた事、誰でもこうすればいいとわかっていても、なかなか実践する事は難しいものですよね。
それが出来ているっていうのは、それだけで凄く自信にもなってきていると思うし、効率的だとも思います。
 
いいのはわかっていても、みんな生活のリズムがさまざまなので、たとえ朝ではなくても、自分の生活リズムに合わせて実践しやすいパターン、続けられるパターンを見つけて実践していけたらいいですね。
 
ひなたんは、日記をつけ始めた事をきっかけに、色々気付きがあって、それをもとに考えて実践出来ている所が素晴らしいです。
それが、すぐに走りに繋がるかどうかはわからないけれど、いい方向に向かっているのは確実なので、肩肘張らずに続けていけて、習慣のようになったらしめたものですよ!
 
 
vol.1はこちら!
vol.3はこちら!
 
■取材協力:シーナック・キャビン
http://www.sy-nak.com/sy-nak.htm
 
■衣装協力:KAPELMUUR/カペルミュール(ウエイブワン)
http://www.wave-one.com/